大樹のほとり

自作小説を掲載しているブログです。

2009年10月

思い出のタケちゃんぐすり (NTR)

部屋を見渡す。
乱れたシーツの上に、縄が引き千切られて落ちていた。
嫁の由美を拘束していた縄だ。
テーブルに目を移すと、彼女のデジカメが置かれてある。
中を見ると、ひとつ新しい動画が収められていた。
少し前のものだ。
映ったのは、腕をこちらに突き出すやつれきった姿の由美。
自分で自分を映しているのだろう。
その細い腕には、まだ鮮明に縄の痕が残っていた。


 ――タケちゃん タケちゃんだったんだね。
 心配かけて ごめんね。
 そして 私の事は もう、忘れてください。

 縛ってまで一緒に居ようとしてくれた事、本当に嬉しかった。
 でも、だからこそ、そんなタケちゃんにこれ以上迷惑をかけたくありません。

 ……好きな人、また、見つけて下さい。
 優しいタケちゃんだから、きっと簡単だと思います。
 新しい恋人さんとデートして、キスもして…。
 あ、キスの前にはちゃんと歯磨きとうがいするんだよ?
 ここ、女の子にモテるポイント!…なんてね。


 ………… さよなら  タケちゃん。
       
       いままで  ありがと 。


録画はそこで終わっている。
その中で由美は、瞳を沈ませ、少しおどけて見せ、そして穏やかな目で別れを告げた。

かさ、とテーブルで音がする。ビニールの袋が倒れていた。
中には乾燥しきった古い錠剤が入っている。
ビニールの表面には『タケちゃんぐすり』と幼い字で記されていた。
俺がまだ小学校の頃、風邪を引いた由美の見舞いに持って行った物だ。
たまたま家にあった何の事はない錠剤だったが、由美は以来、それを宝物と言って憚らなかった。




子供時代の由美は病弱だった。
一週間のうち3日は学校を休んでいたように思う。
そのせいか、彼女は薬が大好きだった。依存していた、と言ってもいい。
それは身体が丈夫になり、陸上で活躍するようになっても変わらなかった。
ドーピングじゃないかと思えるほどのサプリメントを常に服用し、
挙句には俺とキスをする前にさえ、必ずうがい薬を使うほどだった。

要は異常な薬好きなのだ。
だから彼女が製薬会社に入社したのは、必然だったと言える。
彼女はよく上機嫌で会社の話をした。
曰く、まだ試作段階の自社製品を好きに試せるのだという。
彼女にとっては楽園だったに違いない。

俺はその話を聞きながら、「へぇ良かったなぁ」と呑気に答えていた。
彼女が試していたのは湿布や磁気マッサージ器程度なのだから、
危機感など抱くわけもない。
だがそれが甘かった。
俺は前をよぎる影に慣れ、着実に立ち込めていく暗雲に気がつけなかった。


「今度ね、希望社員が対象の、ちょっとえっちな治験があるんだってさ」
由美はふとフェラチオを止め、俺を見上げながら囁いた。
治験とは医薬品の臨床実験のことだ。
「へぇ、どんな」
うがい薬で清涼さを増した舌遣いだ、射精感を煽られていた俺はその言葉を心半ばで聞く。
「何かね、女用の精力剤らしいよ。マッサージオイル開発してたら、偶然できたんだって」

ああまたか、と俺は思った。
製薬会社が性的な商品を手がける事は実に多い。
金になるし、そもそも健康維持と滋養強壮は切っても切り離せない。
だからその話題自体は別に珍しくはなかった。
普通なら一般に被験者を募る所だろうが、社員で済ます辺りが世知辛いな、
思うのはその程度のことだ。
それよりも口戯を途中でやめられた俺は、頭の中がセックスで一杯だった。
今の話題だってそそるものがある。由美が淫靡な薬剤実験で昂ぶらされるというのだ。
俺は再び逸物に舌を這わせ始めた由美を見下ろした。

由美は可愛い。
背は低く、160もなかったはずだ。
顔立ちもリスっぽい童顔で、黙って目をくりくりさせていれば下手をすれば中学生に見える。
歳は今年で24だが、子供ができて父兄参観に行っても姉扱いだろう。
華奢な身体は服を着ていても愛らしいが、脱ぐとさらに魅惑的だ。

腕や脚は健康的な桃色だが、それでも真っ白な腹部に比べれば日に焼けているとわかる。
そのコントラストは実に反則的といえた。
いつも後ろで束ねている髪は、こうしてセックスする時だけはさらりと下ろされる。
軽くウェーブのかかったその黒髪が、いつもは幼いだけの彼女にオリエンタルな美をもたらす。

「そっか。その実験に期待してるから、今日の由美はこんなにご機嫌なんだ?」
俺はそんな事を言いながら、由美の小さな体をひっくり返し、慎ましい割れ目に指を差し入れる。
「ちょっ、タケちゃん!まだ、ちょっと痛いよぉ…。」
由美は眉を下げながら言う。
小柄な彼女は膣も小さく、ある程度気分が乗った状態で指を入れても痛がる事が多かった。
「ああ、悪い、悪い。」
俺は少し意地悪く笑いながら由美の乳房に口づけする。幼児体型の由美も胸だけは掴めるほどある。
由美はそこでは感じるのか、ぴくんと肩を震わせた。




それからしばらくたった頃の事だ。
俺が仕事から帰ると、すでに由美が帰宅していた。
多忙な由美は、いつも俺より早く出社し、帰るのも夜遅いというのに。
「由美…?…随分早いんだな、具合でも悪いのか?」
俺が声をかけると、由美は緩慢な様子で布団から起き上がった。
「あ……おかえり……なさい………」
そう返す由美は、顔が真っ赤に上気し、息を乱している。まるで風邪だ。
「おい、大丈夫かよ!?」
「へいきだよ……ちょと、風邪っぽいかな。でもホラ、くすりあるし」
由美は笑いながら、胸に下げたビニール袋を振って見せた。中でカラカラと錠剤が踊る。
「バカ、んな一昔も前の薬なんてかえってヤべーだろ。
 コンビニで卵粥かなんか買ってくるわ」
間の抜けた由美の発言で少し気が楽になり、俺は玄関へ向かおうとした。
しかし、その俺の足を由美の手が掴む。
「ね、タケちゃ、まって……。」
はぁはぁと息を切らしながら、片目を瞑った由美が見上げてくる。
「何だよ?」
俺は振り向き、そのまま凍りついた。

そこには服のボタンを外し、乳房を曝け出す由美が居た。
「お、おまえ、何してんだよ!?
俺は度肝を抜かれる。
由美は恥知らずではない。いくら夫の前とはいえ、脈絡もなく肌を晒す女ではない。
異常だった。
異常といえば、その白い乳房の先にある突起がしこり立っている。
よく見れば、由美は全身に脂汗を搔いていた。桃色に上気した身体を震わせて。
「……やらしいの、分かっちゃった?」
由美が震える声で言う。呆然とする俺を尻目に、彼女はするりと下穿きをおろす。
「…………ッ!!!!」
俺は息を呑む。彼女のそこは、濡れきっていた。
陰唇が飛び出し、充血し、陰核が触れられるほどに屹立している。
初心な由美がそこまで感じきっているのを見るのは初めて……、
いや、学生時代からの経験の中で数度は見たかも知れないが、ともかくすぐに浮かばないほどだ。
「ね、タケちゃん。……抱いて」
由美は潤みきった目で俺を見つめる。
ごくん、と喉が鳴った。


行為の後、お互い汗まみれ、青息吐息で寝そべりながら、俺は質問を投げかけた。
何があったのか、と。
薄々見当はついた。以前に彼女が言っていた精力剤の臨床実験だ。
そのせいか、と問うと、由美は素直に頷いた。だが俺は腑に落ちなかった。

まず効果が強すぎる。
いくら媚薬として優れた薬であっても、ここまで身体に影響を及ぼすような投与はしまい。
薬好きの由美のことだ、プラシーボ(思い込み)効果で特に影響が大きい可能性もある。
だがそれなら、由美に幾ばくかの満ち足りた表情があるはずだった。
便秘で下剤を服用している時でさえ、苦悶と悦楽の入り混じった顔をする奴だ。
だが今の由美に窺えるのは、後ろめたさ、恥ずかしさ、怖さ、そのような物ばかり。

さらには、以前話題にしたときからその時までに、かなりの日数が空いていた。
あの時由美が言った「今度」がいつを指していたのかはわからない。
だがそれは、実に“2ヵ月”の経過した時点ではない筈だ。

俺はそれらの疑念を、できるだけオブラートに包みながら由美にぶつけた。
だが由美は最低限の事を明かすだけで、深く説明しようとはしなかった。

全てが明かされたのは、そこからさらに2ヶ月が経った頃。
由美の働く製薬会社で医師の一人が逮捕され、
由美が薬物中毒で入院する事になってからだった。

昏睡状態から意識が戻るたび、由美はそれまでの事を語ってきた。
意識が混濁し、途切れ途切れで、おまけに会話ごとに「ごめんね」「ごめんなさい」がつくものだから、
解明は遅々として進まなかった。
だがそれ故に俺は、彼女の苦悩をいやというほど味わう事になった。


治験が行われたのは、あの日の会話があった3日後の事だった。
彼女は仲の良い同期と共に実験に臨んでいた。
場には若い女性社員数名と、あとは閉経後の年配女性ばかり。
治験に際して、まずはマウスを対象とした実験の映像が流れたらしい。
頬を擦り付けたり、転げまわったり、メスは明らかに発情していた。
由美は想像以上の効果にたじろいだが、医師は「あくまでマウスだから」と説明したそうだ。
その後、実験が開始された。

『ねぇゆーみん、知ってる?こういう実験ってさ、2つグループがあって、
 一方には本物の薬、もう一方には偽の薬を投与して興奮の度合いを調べるんだってさ。
 偽の方で昂ぶっちゃったら、超恥ずかしいよねぇ~』
由美の同士がそう言った通り、由美たちは2つのグループに分けられた。
由美は同期と離れ、見知らぬ年配女性に囲まれた状態で薬を服用したらしい。
そして、由美は語る。
ちょうど薬を飲もうとコップを傾けた瞬間、部屋の奥から強烈な視線を感じたそうだ。
視線は薬を開発した中年医師のものだった。
彼は食い入る様に由美の喉下を、いや或いは胸元を注視していたが、
由美は『医師として関心があるのだろう』と思って知らぬふりをした。
下心を感じない訳ではなかったが、どうせ見るなら年配より若い方がいいのだろうと、
男の生理を知る由美は考えたらしい。

ひょっとすると偽薬かな、そう考えながら隣の年配女性と会話を交わしていた由美は、
すぐにそうではないと気付いた。
顔から汗が滴っていたからだ。太腿に落ちる冷たさでそれに気付いたという。
やがて胸の奥が熱気のようなもので一杯になり、呼吸が荒くなり始めた。
周囲に気付かれまいと腹式呼吸を試みたが、すぐに隣の女性から「大丈夫?」と問われたという。
「若いからお盛んなのねぇ」
周囲は彼女を振り返って笑い、由美もそうなのかと思った。
おまけに自分が薬が大好きだ、効果が強く出てもおかしくない、と。

由美は語らなかったが、俺は今になって一つ思うことがある。
恐らくこの時に由美に投与された薬品は、それ以外の人間の物より濃度が高かったのだ。
効果に個人差があるとはいえ、健常な一人にだけ爆発的に表れることは考えづらい。
他が10倍希釈だとすれば、由美のものは2倍、ともすれば原液…。
そんな風だったのではないだろうか。


そうこうしているうちに、由美の隣にある白衣の女性が腰掛けたらしい。
「ご機嫌いかが?」
彼女は眼鏡の淵に手をかけて問うた。
由美は彼女を知っていた。先ほどの中年医師の補佐を務める女だ。
「は、はい…えぇと、何だか、すごいですね」
由美は女の登場と昂ぶりでしどろもどろになりながら答えた。
すると女性は笑いながら、由美の腰のベルトに手を潜らせた。
「あっ!」
由美はとっさにその手を押さえるが、女性に見つめられ気まずい沈黙が起きた。
「効果が見たいのよ。あなた若いし、反応良さそうだから。…ね。」
女性はくすぐるように由美の下腹を撫でる。
由美はそのおどけた様子に少し安心し、また相手が目上である事も相まってそっと手を離した。
すると女は遠慮なく由美のスカートに上から手を入れ、ショーツにまで指を潜らせたそうだ。
周囲の年配女性からはからからと笑いが起きていたらしい。
「んっ!」
女性の細い指が秘裂に入り込むと、由美は反射的に声を上げた。
しかし、痛くはなかったそうだ。
「ふふ、とろっとろ。」
女は言いながら中をかき回した。
由美は足を閉じかけるが、女に開いておいて、と囁かれて仕方なく足を開いた。

そこから20分ほど、由美にとって恥辱にまみれた時間が続いたらしい。
足を開いたまま椅子に腰掛け、背もたれを握りしめたまま秘部を嬲られ続けた。
凄く効いてるのね、とか、きつくてステキなあそこね、などと声をかけながらも、
女は巧みに由美をかき回す。
由美からすれば信じられないほどに上手かったらしい。
女の指が膣襞を搔くたびに愛液が溢れ、腰が浮いてしまう。
20分の間に3回は達してしまったと由美は言った。
「ああ、きゅんきゅん締め付けて、気持ちいいのね?
 今度からオナニーする時にはこうやるのよ」
女の言葉を聞きながら、由美は愛液が椅子の下まで滴っているのがわかったらしい。
同時に薬の効果と相まって、どうしようもないほど自分が火照っている事に。


薬による火照りは、開放された後も収まらなかったそうだ。
その後も勤務中に2回トイレに籠もり、帰宅してからもやはりトイレで自慰に耽った、と。
確かに例の話から3日後辺り、由美が長い事トイレから出てこなかった事があった。
腹でも下したのだろうと、特に詮索もしなかったが、あれがそうだったのだ。

思えばその頃の由美はおかしかった気もする。
いつもより食事が遅く、いつもより夜更かしをせず、いつものように身体を求めてこない。
だが生理の時もそんな調子ではあるので、それが少し早まったのだろうと思っていた。

実際は、彼女は毎日苦悶していたというのだ。
薬には中毒性があったらしい。それが彼女に限って表れた。
治験の日以来、あの白衣の女性と親しくなり、何度か食事を共にしたというから、
その時に新たな薬を盛られた可能性だってある。
ともかく由美は薬の効果を受けていた。
本人の弁を借りれば、「皮膚の下を何十の蟻が蠢いて、蜜を垂らす感じ」がしていたという。
結果仕事に集中できなくなり、横になっても眠れる時間が減り、確実に衰弱していった。

この点に関していえば、俺は全く気が付かなかった。
由美は元々垂れ目で、とろんとした目をしている。目袋も厚めなので、隈が目立たない。
そしてかつて病弱だった為に、体調不良を隠すのも様になっているのだ。
だからといって俺の迂闊さが許されるわけではないが、見抜くのが困難だった事には違いない。


ともかく日常生活に異常をきたした由美は、まずあの女性を頼ったという。
この時点でも全く女性を不審がらなかった由美は、やはり根本的に優しいのだろう。
何か体調を良くする薬を、そんな事を思いながら由美は女性の部屋を訪れた。
だがそこに居たのは中年医師だ。
治験の日、由美を注視していた、あの男。白衣のネームバッジから、大門という名だと分かったらしい。
大門は由美を一瞥し、口元を吊り上げた。
その瞬間、さすがの由美も事の異常さに気付いたそうだ。

「やぁ、気分はどうだい」
大門は熊じみた野暮ったい見目に似合わぬ、気取った口調で告げた。
由美が答えられずにいると、彼は椅子を勧め、冷蔵庫から取り出した液体をコップに注いだ。
由美は椅子に腰掛けながらそのコップを見つめた。嫌な感じがしたからだ。
「喉が渇いたろう。一杯やりたまえ」
由美の警戒を見て取って、男は告げる。由美はさらに躊躇したが、結局それに口をつけた。
何のことはない、パインジュースだった。
以前に飲んだものはもっと塩素臭く、まったく違うものらしい。
安心し、急に渇きを感じた由美は一息に飲み干した。
大門はまたしても見つめていたらしい。
由美の唇を、喉を、胸を、そしてミニスカートから覗く脚を。
俺のような男にはわからないが、女はそういう視線は全て察知できるのだそうだ。

一息ついた由美は、その大門を改めて観察した。
見た目は髭面で清潔そうとはいえず、体型もかなりだらしない。
おまけに微かに口臭までしたらしい。
人から口臭を指摘されない俺にさえ頻繁にうがいを求める由美だ。
少なくともこの点だけで、彼女のタイプからはかけ離れているに違いない。
さらにはその視線だ。
由美の全身を舐めるように見る、視線。由美は病床でこう表現した。

『タケちゃんも、私が、着替えてる時とか…えっちな目で見るよね。
 ……でも、あのひと……大門先生のは……そんなのじゃない…。
 怖かった、すごく。…何だか私を玩具か何かと思ってるような…そんな目。
 私、はじめて……本当に初めて、理解したくない人っていうのに出会ったと思ったよ』


由美は知らず知らずの内に、腕で胸と腰を押さえていた。
小柄で顔だちの整った由美は、陸上部時代から男達のオカズだった。
その由美でさえ、大門の視線は苦痛だったのだ。
「見た所、隈ができているようだね。睡眠を取っていないのか?」
大門はあくまで世間話をするように語り掛けた。
由美は一応それに答えたそうだが、なんと言ったかは覚えていないらしい。
彼女は次第に、次第にそれどころではなくなっていった。
身体が火照り始めたのである。
由美はパニックになった。全く違う味なのに。以前の薬の味がしなかったのに。

「君は24だったね。そのぐらいの歳ならもう……」
「これは、何なんですか?」
なおも涼しい顔で話を続ける大門に、由美はコップを突きつけた。
大門は言葉を切り、怒っていただろう由美を見てから、口元を綻ばせる。
「例の発情薬さ。味に改良を加えて飲みやすくしたんだ。美味かっただろう」
「………ッ!!そ、そんなものを被験者の同意もなしに処方するなんて、
 どういう事ですか!!」
由美は叫ぶと、すぐに流し場へ走り、喉に指を突っ込んだ。
必死に喉を弄り、胃の中の物をぶちまける。視界の端にはその姿をも注視する大門がいた。

「無駄だよ、由美くん」
大門は教えてもいない由美の名前を呼び、続けた。
「服用から時間も経った。もう薬は体中に染み渡っているはずだ」
由美が睨み据えると、大門は笑ったという。
「一体何なんですか、この薬は!!!」
由美は叫んだ。その直後。
「もう解ってるでしょう。中毒性・大の合法ドラッグみたいなものよ」
大門の後ろにあるドアから、あの女が姿を現した。
「ドラッグ……!?」
「みたいなもの、ね。法に反した物は調合していないし、成分も危険じゃない。
 ……常識的な範囲で服用すれば、だけど」
大門と女は目線をかわして微笑んだ。グルだったのだ、あの時から。
由美は頭を打ち付けられたようなショックを受けた。
薬学の知識がある為、中毒性薬物による禁断症状の恐ろしさも知っている。
そしてそれが、すぐに起こり始めるという事も。


由美が憤って席を立とうとしたとき、大門が呟いた。
「由美くん。これの禁断症状はな、君が思っているよりつらいぞ」
由美は中腰のまま動きを止める。
「仕事をしている内はいいだろう。だが家に帰り、風呂に入り、気を緩めると…」
大門はその効果をとうとうと語り始めた。不穏な表現をいくつも使って。
由美の頭には、俺の事だけがあったらしい。
何をどう考えていたか、由美は詳しくは語ってくれなかった。
でもきっと、あいつの事だ。悩みに、悩んだんだろう。

「…ほう。薬をくれ、と?」
しばらくの後、大門はしてやったりという顔で言ったそうだ。
由美が頷くと、奴はおもむろにズボンのチャックを引き下げ、黒ずんだ皮被りの逸物を取り出した。
「どうすればいいのか、解るよね」
恐れおののく由美の頬にソレを押し付けながら、大門は上ずった声で言った。

由美が見ると、逸物の皮の先には恥垢がべっとりとこびり付いており、チーズのような異臭を放っていたらしい。
由美はできるだけ見ないようにしながらそれらをひとつずつ取り除くと、
目を閉じつつ覚悟を決めて舌を這わせた。
はっきりと不味い、と感じたらしい。
それでも恥辱に耐えてカリ首や亀頭に舌を這わせる。すると大門が唇に逸物を押し付けた。
きちんと咥えろ、という催促だったらしい。
喉を大きく鳴らしながら口を開けると、その臭い逸物がぬるりと無遠慮に口へ入り込んできたそうだ。
まるで腐った芋虫が口に入ったようで、思わず吐きそうになったらしい。

それでも何とかフェラチオをしていると、大門は始めはその快楽に喘いでいたが、
やがてじれったいと言って由美の頭を掴み、突然喉奥深く逸物を突き入れた。
「これAVで見てさ。一度自分の女相手にやろうと思ってたんだよ」
大門は小指を由美の耳の中に入れ、荒々しく頭を掴んで前後した。
「こうやるとさ、音が頭の中で反響するんだろ?
 で、そのうちゲロッといって、それがまた熱くて気持ちいいらしいんだ」
大門は意気揚々と腰を振りながら言った。
由美は喉が完全に塞がれ、目の前に火花が瞬いて本当に死ぬかと思ったらしい。
ごえっごえっと勝手に声が漏れ、それが頭を震わせる。
もはや臭ささえ感じられず、ひたすらに喉と顎が痛む。
さらに大門は俺よりも遅漏のようだった。喉で扱いても扱いても発射せず、張りを増していく。
由美は大門の毛深い脚を手で押しやりながら、限界まで喉を開いて耐えるしかなかった。


「おうっ、出るぞ、出るぞ!!」
大門は数分の後、ようやく上ずった声で叫んだ。
そして由美の髪を掴みなおし、一番奥に突き入れたまま逸物を震えさせる。
喉の奥に大量の精子が注ぎ込まれ、由美は涙と鼻水を噴出して噎せ返った。
そして逸物を喉から抜き去り、吐こうとした瞬間、その口を大門のごつい手が塞いだ。
「吐くな、飲むんだっ!!」
口を万力のような力で締めながら大門は言った。
由美は仕方なく、今正に吐き出そうとしていた大量の精液を頬を膨らませて留める。
「そうだ、良質のタンパク質だぞ。口の中で十分に味わってから飲みなさい」

この話を俺にした時、由美はごめんね、を5回ほど言っていた。
中3の時、ぎこちなくもようやく恋人として交際し始めた俺たちは、
何度目かのセックスで同じように精液を飲ませようとした。
2人で見たエロ本に、女が愛の証として精液を飲み干す絵があったからだ。
結果、由美は何度も必死に俺の白濁を飲み干そうとし、結局できずに盛大に吐き戻して俺の部屋を汚した。
思えば、由美がキスの前にうがいを欠かさないようになったのはあの時からだ。
俺自身トラウマになったので二度とさせなかったが、もしかしたら、次は絶対やりきってみせる、
という由美なりのアピールだったのかもしれない。

その精飲を、あろう事か大門にさせられたのだ。
俺が怒ると思ったのだろう、由美は何度も謝り倒した。意識が途切れるまで。
俺は怒ったりなんかしない。あんなに必死に飲もうとしてくれた由美を、怒れない。
ただ、大人になって喉が大きくなったとはいえ、大門の精液を全て飲み干した事実は、
どうしようもなく口惜しかった。


「ああ由美、全部飲めたじゃないか」
大門は満足げに息を吐きながら由美の頭を撫でた。
由美は怒りの叫びを上げたかったが、喉に白濁がつかえて声をだせなかったそうだ。
「僕はね由美。君が入社して以来、ずっと見守ってきたよ」
大門は逸物を拭きながら語り始めた。
「君、いつも2階奥の女子便所を使うよね。あそこは通路奥だから、洋式で一番空いてるからね」
 自販機では必ずリポビタンDを買う。事務机の中には皇帝液が3本だ。
 いやぁ、社員の鑑だね」
由美は耳を疑った。事実だった。
「これを言うとまたちょっと嫌われちゃうかも知れないけどさ、色々撮ってるんだよ。
 トイレの中とか、更衣室のとか。それから、今のプレイもね」
由美が振り返ると、小型カメラを回していた女が手を上げる。
「・・・・・変態・・・・・・・!!」
「自覚してるよ。というかね、君相手が始めてだ、ここまで徹底できるのは。
 特にこの薬は苦労したよ。検査に引っかからず、中毒性が強烈で、催淫効果も強い…」
「警察に言います。ふざけないで!!!」
由美は叫んだ。が、大門も女も動じなかった。
「あぁ、そう。その危険が出たら、こっちも持ってる情報を全部ばら撒いてあげる。
 自覚ないんだと思うけど、あなた一部のアスリート好きの間じゃ結構話題性あるのよ。
 それに、薬も先生がいないとまだ誰も作れないしね」

それは由美も解っていた事だったろう。或いは俺に配慮したのかもしれない。
由美は子供っぽいが、簡単に言うなりになる性格ではない。
ただ他人に心労がかかるとなれば、途端に躊躇し始める性格だった。
それに俺には言わないだけで、実際にはもっとえげつない脅しを受けたのかもしれない。
病室で横たわっていた由美を思うと、ついそんな風に考えてしまう。




それからの由美は大門の玩具だった。
4ヶ月に及ぶ陵辱の様子は、大門の家から押収されたDVDに何枚にも渡って残されていた。
事情聴取を受けた際、警察に無理を言って見せてもらった。

「あ、…っく!!…い、いたい……いたいぃ……!」
映像の中では由美が正常位で大門に抱かれ、苦悶の表情を浮かべていた。
まるで処女のような痛がり方だ。
よく見ると、それは普通の繋がりではない。
液を撒き散らす結合部の上には、ひくついて中から白濁交じりの蜜を零す陰唇。
由美が穿たれているのは排泄の穴なのだ。
「いい締まりだ。処女を奪ってやったこの間より、もっと締まってるんじゃないか」
大門は由美の身体を子供をあやすように上下させ、剛直を更に億へと突き立てる。
目を凝らすと、床と思しき場所には茶色い排泄物の入った洗面器と、ローションに塗れた細いバイブが置かれている。
奴は由美の後ろの穴でやっているのだ。
俺は噂だけは聞いたことがあり、抱くついでに弄った事もあるが、あえなく弾かれた覚えがある。
顔を顰めてうめく由美は、痛々しい。

しかしそれは、最も日付の古い方の記録だった。
不快には違いなかったが、まだ気持ちの悪い映画を見る気分で見ていられた。
はっきりと彼女が脅されているのが解ったし、感じている様子もなかったから。
映像は、少しずつ新しくなっていく。

ある映像で、由美は後背位で大門に圧し掛かられていた。
大門のたるんだ腹が由美の背中で潰れている。
一見すると挿入した直後で一息ついているような映像だった。
だが妙なことに、幾ら経っても動かない。
細部は動いてはいる。由美のウェーブのかかった髪が首を振るのに合わせて揺れ、
大門が由美の太ももに擦り付けた足を踏みかえ。
だが、抜き差しがない。それがセックスのように思えない。
それなのに、大門も由美も全身に滝のような汗を搔いており、顔は絶頂寸前のものだ。


「由美、中で動いてるのが解るか?スローセックスってのはいいもんだね。
 お互いが一番深くで繋がったままびくびく震えあってるのが感じられるんだ。
 男の方が若いうちにはできない芸当だな」
大門がそう言いながら由美の乳房に手をかけ、揉みしだく。
「ううぅ!!」
由美が目を硬く瞑って呻いた。
「あぁ、凄い締め付けだ。やっぱり胸が感じるみたいだな、由美!」
大門が叫びながら前傾を深くする。
由美がそれに答えるように、脚を大きく開いていく。
「く!!」
大門が一言を呻いた。由美が喰いしばった歯から僅かに吐息を漏らす。
大門も大きく吐息を吐いた。
「逝ったな、お互い。一番の奥で出しちまった」
そう言いながら腰を引き、逸物を引きずり出す。
膨張しきった逸物は完全に皮が剥け、異様にいやらしい粘液に包まれていた。
それが抜かれた瞬間、由美がどさりと崩れ落ちる。
「気持ちよかった? 由美」
大門がその耳元で囁くと、由美はかすかに顔を起こし、大門に向けて静かに目を瞑ってみせた。

DVDの日付は3ヶ月と少し。
由美が俺のアパートから姿を消した日の前日だ。

一番新しい日付では、由美が3人の男に囲まれていた。
由美はそのうち2人の逸物を同時に咥え込んでいる。
小さな口はこれでもかと大きく開いていた。
一人がとんとんと由美の肩を叩き、振り返ったその顔に錠剤を放り込んだ。
由美はそれを反射的に飲み込む。
そしてとろんとした目を一層蕩けさせ、錠剤を投げた男に抱きついた。
男は大門だ。
彼は完全に正気を失っている由美の髪を撫でながら、その名を呼んでいた。
由美も名前を呼んでいる。

タケちゃん

      タケちゃん    おくすり ありがと

俺がたまたま乱交現場に出くわし、大門を警察に突き出したのもこの日だ。
由美はすぐに入院し、俺にそれまでの事を語った。
そして語り終える前に、発狂した。
俺に全てを知られたくなかったのか、薬の副作用が限界に達したのか、理由は解らない。

俺はそんな由美を連れ帰り、かつて2人で暮らした部屋に縄で縛って監禁した。
由美は俺の顔を見て暴れ、喚き、そして俺の名を延々と叫びながら泣き続けた。
彼女は髪もくすみ、目もよどみ、ひどい匂いを放ってもいたが、一つだけ手放さないものがあった。

『タケちゃんぐすり』

家を出た時に唯一持っていったそれを、彼女はいつまでも手の中に握り締めていた。
恐らくは、ずっと、ずっと。


俺はタケちゃんぐすりを拾い上げる。
期限のとうに切れた古い錠剤は、音もなく崩れ去って粉になった。



               終

結局カイジを観に行った

※若干(?)内容についてのネタバレがあります

正直……まぁまぁです……。
まぁ漫画・ゲームの実写が期待以上だったことなんて無かったんですけどね。
バイオ然りFF然りヤッターマン然り。

今作はちょっと詰め込みすぎ、沼編ラストまで無理矢理入ってます。
構成頑張ってるとは思うんだけど、大きな矛盾が多い。
遠藤が自分にはまったく負い目ないのに、カイジに金を貸すところとか。
くたばったら墓前にビールを…って、くたばるのはカイジ一人じゃん。遠藤借金ないじゃん。

でも俳優の演技はよかった。
特に利根川役の香川照之さん。最初はちょっと一言一言が軽いかなぁ…と思ったんですが、
Eカードで追い詰められた時の独白は最高でした。
あと主演の藤原竜也きゅんも、その辺りでは見事なムッコロフェイスを見せてくれました。
というか本当にいつ「オレァクサムヲムッコロス!!」って言い出すかと思った。

音楽も泣かせる感じのいい曲だったし、そこそこ満足はできた気がします。
あ、でも安藤をボコるシーンがなかったのがちと残念。というか安藤自体居ない。

腹は災いの元

※ 腹責め・嘔吐・失禁描写アリ

高校の頃、キックボクシングのジムに通っていた。
と言っても喧嘩に強くなる為ではなく、貧弱な身体が少しでも鍛えられれば、という程度だった。
だから丁度近所にジムがあり、さらに
『女性でも安心、フィットネスコースも格安で!』
なんていうお約束の文句があったせいで、俺は深く考えずに入門したんだ。
現実を知ったのは初日だった。
面接をした会長は、初対面でこそ人のいいラーメン屋の親父風だったが、
いざジムに入ると江戸っ子の鬼に代わった。
どのぐらい怖いかって?
そりゃあ、俺が退会を申し出られないぐらい、だ。

ともかくも、そのジムは本格的な武闘派ジムだったわけだ。
結構女の人もいたけど、当然フィットネス目的じゃない。
いかにも族に入っていそうな、並みの男より遥かに刺々しい連中ばかり。
当然その髪の色は、茶か金、もしくは赤だったりする。
ただたった一人だけ、黒髪の子がいた。それが芦屋恭子(あしやきょうこ)だ。
歳は俺と同じ17歳。
そして隠さず言うなら、俺は彼女に一目惚れした。

まず目力が凄い。彼女はジムに入るなり、変わりがないかぐるりと周囲を見渡すのだが、
その時のくっきりと見開かれた瞳には誰でもそそられると思う。
肩まである髪は念入りに手入れしてあるのか艶々で、令嬢っぽい。
ジムではいつもランニングウェアとハーフパンツという格好で、
白いシャツを持ち上げる豊かな胸、すらっと長い膝下が眩しかった。
初めて見たのは入門初日で、丁度彼女がランニングから帰ってきた時だったが、
その時の様子は今でも鮮明に思い出せる。
汗で浮き出た胸と腰のライン、手櫛で風に流れる黒髪、涼やかな視線…。
だがそんな恋心は、その数瞬後に砕け散った。

「なぁおっさん、誰だよこのモヤシ?」

声は綺麗だった。だが、初めての台詞は会長に向けたそれだ。


肥溜めの蝶、煉獄のオアシス。
一瞬でもそう思った俺が馬鹿だった。
令嬢どころか、彼女はこの本格派のジムでもとりわけ期待の星。
中学時代は番長で、今では現役女子高生にしてプロ格闘家だ。
絶対に勝ちたいライバルがいるそうで、いつもジム一の猛練習を科されている。
そして強い。
打撃練習で、ジムの男の先輩が相手になっているのを見たことがある。
ラガーマンタイプで脚が丸太のように太く、俺が一目で避けようと決めた人だ。
その人が仁王立ちし、恭子がその力を込めた太腿を蹴るのだが、
俺は耳を疑った。
 ――ッシパァアン!!!
恭子がすらっとした脚を振ると、ジム中に音が響いたのだ。
強面の先輩がはっきりと表情を変えたのがわかった。
シパンッ、シパアンッ!!
さらに2発の音がした後、先輩が突如「待った」の声を上げた。
らしくない苦笑いをし、腿を押さえて引き摺っている。
そしてリングの下には氷嚢が用意されていた。

恭子は嘆息しながら、俺のいる方のロープを跨いでリングを降りる。
「ねぇ、ビビッた?モヤシくん。」
猫のように瞳を開いて俺を覗き込み、くすくすと笑う。
だが正直怖い。下手に怒らせて殴られれば、俺の骨はたぶん耐えられない。
目の前でシャツを脱ぐ恭子を見ながらそう思った。
シャツの下から鍛えられた腹筋が覗く。
物々しく6つに分かれている、というわけではないが、側筋の浮かび上がった美しい腰つきは、
モデルでさえ驚愕する事だろう。

その身体を好きにいたぶれる日が来るなんて、その時は想像もしていなかった。





秋の半ば頃だっただろうか。
家で惰眠を貪っていた俺は、会長に電話でジムに来いと呼び出された。
ジムは殆どの先輩がバイトやら何やらで出払い、居たのは会長と恭子だけだ。
俺がドアを開けたとき、丁度恭子が長めのパイプ椅子に横になっている所だった。
会長がその足首を縛り、手を頭の上に組ませる。
よく見る光景だ。あの姿勢のまま腹にバスケットボールを落とし、腹筋を鍛えるのだ。
…しかし、その日に限ってはそうではなかった。
「おう哲哉、ちょっとココに座れ」
会長が顎をしゃくって俺を呼んだ。
俺は当惑する。会長の指す場所とは、椅子の端、恭子の股の間だからだ。
「お、おいおっさん!何させようっての!?」
恭子が非難の声を上げる。それはそうだろう。
だが会長は至って真面目だった。
俺を半ば無理矢理そこに座らせると、肩に手を置いて囁きかける。

「いいか。これから2時間やる。その間、ひたすら恭子の腹を叩け」

俺と恭子が同時に息を呑む。
「あ…あのさぁ、だったらこんなモヤシじゃなくて、もっと力のある奴にしようよ。
 私こんな奴に殴られっぱなしとか、イラついて血管切れそうなんだけど」
恭子がそんな事を言っていた。
会長がそれに対し、相手の十八番は前蹴りだ、腹筋の力なしには…などと反論していた。
でもそのどちらも、はっきりとは覚えていない。
俺の視線は、俺の体の下にある恭子の体に吸い寄せられていた。
恭子は胸に水着のようなブラを着け、下はスパッツと言う出で立ちだった。
腹部は剥きだしになっている。横になっている姿で見ると、本当に綺麗な腹筋だ。
臍の中の産毛までが見えている。
それを察したのか、恭子がこっちを睨みあげてくる。
俺は興奮でぶるりと震えた。

今から、2時間だ。


俺はまず恭子の腹部に触れた。
すべすべだ、産毛の感触さえない。そして暖かい。
肌触りに酔いしれながら、軽く押してみる。へこまない。
まるで樹皮を押し込んでいるようで、確かな硬さが窺える。
「手つきがやらしいよ、モヤシ」
恭子が言う。
「うるせぇ!」
そう返しながら、俺は思いっきり振りかぶって殴りつけた。
ばちんっ!!
良い音がする。恭子が一瞬息を詰まらせる。
しかし、俺は手首にじんわりと痛みを感じた。思った以上に硬い。
「ふん、何それ。駄々っ子の真似?」
恭子が嘲笑う。俺は無性に腹が立った。
「じゃあ、これでどうだよ!?」
俺は叫びながら恭子の左脇腹にフックを叩き込む。
そして間髪入れず、さらに右の腹部にストレートをぶち込む。
さらに左フック。右フック。左ストレート、右フック。
身体を揺らしての無呼吸での連打だ。
「んっ!く、ぐっ!うんっ!!」
恭子は目を見開き、頬を膨らませて腹筋を締めていた。
時おり吐息が俺の前髪をくすぐる。ミントの良い匂いだ。
俺はその匂いを嗅ぎながら、さらに歯を食いしばって拳を振るう。

ごっ、ごんっ、ごっ…と鈍い音が響く。音の鈍い方が効くらしい。
肉の当たる音、恭子の早い呼吸、ぎしぎしと軋むパイプ椅子。
セックスみたいだ、と思いながら俺は夢中で叩いた。

元々そこまで鍛えていない俺だ、どんどん呼吸が苦しくなる。
しかし俺は、限界まで殴り続けながらある意地の悪い策略を巡らせていた。
「っらぁあッ!!!」
大声で叫びながら恭子の腹筋に拳を突きたて、思いっきり引く。
そしてそのまま息を止める。
「うんっ!く、ぶはぁっ!!!」
汗を散らしながら恭子が真っ赤な顔で喘いだ瞬間、俺は引いていた拳を思いっきり叩きつけた。
裏拳気味の不意打ち攻撃だ。
ほぉ、と会長が驚きの声を上げるのが聞こえる。同時に拳が柔らかい肉の層に包まれる。
そう、柔らかいのだ。樹皮のように鍛え上げられた腹筋でも、息を吐いている間は生肉のように。
「んもぉう゛っ!?う、ぶふうぇっっ!!!」
可哀想な恭子。緩んだ腹を不意に打たれl目を剥きながら噴き出した。
唾の飛沫が飛び、俺の前髪から滴るのが見える。
「きったねぇなぁ。何噴いてんだよ」
俺がからかう間も、恭子は腹を押さえてゲホゲホと咳き込んでいた。
いや、ゲホゲホは綺麗すぎる。
もっとガゥフガゥフと危険な感じで、突き出た下唇をぶるぶるさせてそれは不細工に
……などと思っていると、その瞳がギラリと俺を捉えた。
「ッ…ッ……こ………こッろして………ヤル!!」
唸り声のようなものが聴こえ、気付いた瞬間には顎の下から風が吹き付けた。
「お、おい馬鹿野郎!!よしやがれ!!!」
会長の叫びを聞いて、ああやばいんだな、と思い、俺の顎はかち上げられた。
一度じゃない、二度ぐらい浮いた気がする。
背筋がシャンと伸びて、肩の上が涼しくなって、すぐに視界が黒く染まった。




「……ぃ…おい、おい哲哉よぉ!!」
会長の声で目を覚ますと、俺はジムの壁にもたれ掛かっていた。
不思議と意識はハッキリしている。顎は凄まじく痛むが。
「悪かったな、ひでぇ役押し付けちまって。誰か他の奴に来させるからよ、堪忍してくれ」
会長は俺に薄い頭を下げた。そんな弱気な姿を見るは初めてだ。

ふと辺りを見ると、恭子は変わらず長椅子に横たわっていた。
よく見るとその手首は椅子の下に回され、縄跳びで厳重に縛められている。
またブラを取り去られ、裸に剥かれた上半身に無数の赤い線が浮かんでいた。
縄跳びで鞭を打つように折檻されたのだろう。会長が怒るとよくやる事だ。
最も、そこまでやるのはスポ根仲間の恭子にだけだが。
「プロが素人と同じ調子で息を上げてちゃしょうがねぇだろうに。
 一応折檻はしといたからよ」
会長が言う。だが、俺の気は収まっていなかった。
「会長、俺、続けますよ」
俺はたぶん薄笑いを浮かべて言ったと思う。
「で、でもお前さっき…」
「大丈夫。第一、このまま引き下がれませんよ。練習生として」
俺は収まらなかった。怒りがではない。興奮が、だ。
恭子の腹を打てる、こんな機会が何度もあるとは思えない。

「へっ、モヤシくんのお礼参りですか」
俺が股の間に戻ると、恭子が悪びれもせず言った。
「ああ、そうだ」
俺はその言葉の終わらぬ内に、肘打ちを真っ直ぐに振り下ろす。
「ふ、うぇええ!?」
恭子はまたしても虚を突かれ、情けない悲鳴を上げる。だが可愛い。
俺はほどよく温まった肩を回し、渾身の力を込めて腕を振り落とした。



「ごじゅう…ろっく!ごじゅう……っしっち!」
俺は恭子の腹に鉄槌を振り下ろしながら、数を数えるようになっていた。
何発腹に叩き込んだのか、と考えるとたまらない。
「ふしッ……、ふしッ……!」
恭子は歯を喰いしばって耐えていた。
縛られた手首を椅子越しに背に貼りつけ、腿を張らせて腹筋の途中のようになっている。
その顔は、はっきり言って相当可愛かった。

赤い目から涙を流している。垂れ目にも釣り目にも見え、ウサギっぽい。
額と鼻頭と唇の上、すべてに汗が浮いた赤い顔は湯上りのようだ。
白い歯を覗かせるぽってりとした唇は、ものすごくキスしたくなるが多分噛まれるだろう。
腹部には臍を中心に赤い楕円が広がっていた。俺の拳の痕だ。
今や腹筋は一撃を入れるごとにぷるぷると震え、拳の先に触れる表皮は相当に熱い。
ばちんばちんっ、ときついのを二つ入れた後、俺は拳を止めた。
恭子は今度は油断せず力を入れ、唇を震わせて息を吐きかけ、警戒したのかまた息を吸う。
俺はフェイントを翳しながら、その鯉のような動きを愉しんだ。

「どうだ、きつくなってきたろ?」
俺は真っ赤な腹を撫で回しながら問う。腹は子供でもいるかのように痙攣していた。
「ううぇっ!……え、えつに?たいしたことないあよ」
恭子は最初明らかに嗚咽し、その後も怪しい口ぶりで強がった。
吐瀉物が喉元まできているのか、それとも口内が唾液でいっぱいだからか。
「へぇ、そうなんだ。スゲーな」
俺はどうしても吐かせたくなり、指を立てた拳を恭子の臍の辺りに突き立てた。
恭子が目を瞑る。なんだか吐きそうだ。
俺はその腕を支えに圧し掛かるようにして、体重すべてを恭子の腹に乗せる。
「うわああぁっ!い、痛い、やめて!!」
メリメリという感覚で恭子の腹がへこんでいく。さすがにこの重さだと腹筋に押し勝てる。
さらに力を入れようと前のめりになると、急にがくんと身体が下がった。
拳が滑り、恭子の下腹を撫でるように股の方へ降りる。
「ん、はぐっ…!」
恭子は小さくそう呻いた。その、直後。
俺のズボンを何か生暖かいものが濡らした。驚いて飛びのくと、恭子のスパッツから薄黄色い液が流れ出ている。
「ははっ、お漏らしかよ?」
俺がなじると、恭子は意外にも睨んでこない。ただおろおろと視線を彷徨わせている。
どうやらこの喧嘩女王、失禁したのは初めてらしい。
俺はひとつ、勝った、と思った。


「しょうがねぇ奴だな。ほぉら、脱ぎ脱ぎしようぜ」
俺は笑いながら恭子のスパッツを引き下ろす。
「や、やめて、ちょっと!!」
恭子が慌てて防ごうとするが、手を縛られ、股の間に俺がいるのではどうしようもない。
むしろ柔らかい太腿が俺の興奮を煽るだけだ。
唯一抑止力となりうる会長を見やると、彼は気まずそうに目を背けた。
もう誰も止められない。
スパッツをずり下げると、下から薄緑の下着が覗く。
もっとも尿に濡れて濃緑色に変化しているが。
「へぇ、緑かよ」
そう言うと恭子が片目を閉じるようにしてこちらを睨む。相当恥ずかしいのだろう。
だが本当に恥ずかしいのはその後だった。
ショーツをずらすと髪同様によく手入れされた茂みが現れる。
やはり基本的に律儀なのだろう。
「へへ、可愛い恭子ちゃんのヤリマンご開帳だぜ」
恋心と裏腹な罵りをしながら、その茂みの奥に手を滑り込ませる。
変態、変態、と恭子が何度も叫んでいるが、膣に触れた時、俺は笑みを浮かべる。

「変態なのは、お前じゃねーか」
俺はその慎ましい割れ目の中に指を潜らせた。
ぐちゅり、と音がする。恭子が目を見開いた。
「何だよ、この音は?」
「ば、ばっかねぇ、ほんのちょっと前の事も頭に残んないの?
 そ、それ、わ、私がさっき、おし…っこ、漏らしたじゃない」
白々しい、言い訳だった。
「あのさ、こんな肌と肌触れ合ってて、そんな薄っぺらい嘘が通じると思う?」
ぐちゅぐちゅ、とかき回す。
恭子が眉根を寄せて頬を引きつらせる。
「ぐっちょぐちょじゃん、中。小便なんかとは全然違う。
 恭子お前、俺に腹殴られて濡らしてたのかよ」
「ち、違うってば!!ちょっとおっさん、こいつ何とかしてよ!やばいってこれ!!」
恭子は会長の方を振り仰いだ。しかし返事はない。
「諦めろって、俺が貰った二時間はまだまだ残ってんだからさ」
俺はさらに責めを強める。
親指を半分皮の剥けた陰核に添え、中指と薬指で膣の中…Gスポットの辺りを探る。
「ああっ!」
その場所は恭子がわかりやすく示してくれた。
「ここか。ほら、気持ちいいだろー、気持ちいいよな?」
俺は陰唇を挟むようにしながら右手でぐりぐり陰核とGスポットを擦りあげる。
恭子は唇を噛み、背を微かに浮き上がらせて悶えた。その瞬間。
「おいおい、腹がお留守だぜ!?」
俺の左拳が強かに恭子の腹へ突き刺さった。
力の抜けきってやわらかい、やわらかい腹へ。
「おぶっ………!?
 ……か、かは…っ…ぉ、んおうげええええっ!!!!!!」

ついに。
ついに恭子が身を捩り、横を向いて溜めに溜めた吐瀉物を吐き出した。
びちゃびちゃと床に半固形の液が広がっていく。
その間も俺の右手は彼女の局所を嬲りまわしていた。
腹も責められ、股間も弄られ。

恭子の地獄巡りは、ここから始まった。


「あっ、あ、ああ!あぅう~っく、あ、ああ!!」
陰核を弄り回され、乳房を誇るかのように背を仰け反らせた途端、
「む!…ぐぅおおおうええええ゛!!」
腹に一撃を叩き込まれて悶絶し、唾液に溶けた白い液を飛沫かせる。
鼻腔はひくひくと開きっぱなしになって鼻汁を垂らし、唇の横にも嘔吐の跡がついている。
どれほど造りがよくても台無しだ。
仰け反ったり縮こまったり、今や恭子は完全に俺の玩具と化していた。
「ほら、逝くのか吐くのか、はっきりしろよ」
俺は脇腹に縦拳を連打で叩き込みながら、Gスポットを擦る。
俺の打撃など知れているが、腹筋の力がまるでない今の恭子にはたまらないだろう。
「くっ、くるし、苦し、とえて……やぁ、い、いぐううっ!!!!」
言葉だけなら完全にマゾの領域で、恭子は口をへし曲げながら嘔吐し、同時に膣を収縮させた。
全く器用な事だ。
もしかしたら、本当にマゾなのかも知れない。
俺は完全に崩壊した恭子の腹筋をべちべちと叩きながら、そう嘲笑った。






大学生になった今、俺には困った事がひとつある。
「また圧勝ー!これで8連続防衛、ベルトの移動はもう無いのかー!?」
リングの上で黒髪の女性が拳を振り上げている。
相手は何と言ったか忘れたが、確か前蹴りを伝家の宝刀と言っていた相手だ。
だがその伝家の宝刀は悉く黒髪女性の腹筋に弾き返され、足首を捻挫してからはまるでサンドバッグだった。
…などと冷静に分析していると、いきなり頭上が暗くなる。
見あげると、勝者である黒髪の女性がトップロープを蹴っていた。
「これはもはやお約束っ!チャンピオン愛のダイビングだ!!」
がしゃん、と音がして俺は椅子から転げ落ちる。女はちゃっかりと俺の腕の中に納まっている。
いいなー、うらやましいなー、そんな野次が周りから飛んできているようだ。

「おい、コレいい加減恥ずかしいからやめろ…」
俺が呻くと、女――恭子は猫のように瞳を丸めて意地悪く覗き込んでくる。
「ねぇ、ビビッた?モヤシくん。」
そう言ってくすくすと笑いやがる。
「…諦めなよ。私をこんな性癖にしたの、モヤシくんじゃない」
恭子は腹部を俺に擦り付けながら囁いた。勘弁してくれ、と俺は思う。

あれ以来恭子は、腹部を痛めつけられると火照る身体になったらしい。
だから試合がある度、俺は腹を叩きながら抱くという奇怪なプレイに強制参加させられる。
しかも恭子の腹筋は、最近いよいよ岩のように硬くなってきていた。
よほどの力で殴らないと痛みが伝わらない、というのだ。
ならば力を抜けというと、それは気持ち悪くてダメと駄々をこねる。

今日は実に2ヶ月ぶりのプレイだ。
こいつがエクスタシーに達するのと、俺の拳がお釈迦になるのは、果たしてどっちが先だろうか…。


                   おしまい
続きを読む

モツ鍋…美味しいです……

友人に「モツ鍋嫌い^p^」と言ったら「テメーは肉の美味さの半分を知らない」
と返されたので、どんなもんじゃいとモツ鍋屋に行ってみました。
内臓美味ぇー
特に白味噌?味がうま過ぎる。生中が進む進む。
でもコンビニに売ってる奴とは完全に別物ですよね。
AVのパケ写と実際の映像ぐらい違う。

実写版カイジを見に行きたい・・・・が・・・・ダメっ・・・・・!!
圧倒的面倒臭さ・・・・出不精っ・・・・・・・!!


ここらで私が最近お世話になっているオナネタの紹介。
愛すべき陵辱系同人
 文字通り。最高だぜ管理人さん。
COCOA SOFT 牛乳浣腸3リットル
 大量浣腸ものにしては女の子のレベルがかなり高いと思う。
 で完全に蛙腹になる。しかも3ℓ浣腸シーンノーカット。
 ぶっちゃけこれで1000円はお得。
 中身はマングリ返しで延々浣腸され、最後にバケツに噴射する、だけ。
 鬼畜っぽさはなく、むしろ奇妙な和やかさがある。でも興奮する。
 ちなみに浣腸中の女の子の呟きをよく聞けばわかるが、彼女、ニコ厨である。

便秘便

※ 便秘便。なので最後の方のみですがスカトロ注意。

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……」
男はフローリングに手を突き、肩を激しく上下させて息を整えていた。
瞳孔は開き、額からは夥しい汗を噴出させ、まるで今しがた持久走を終えたかのようだ。
だが、彼は大層な事をしたわけではない。
彼がこの数分の間にしたのは、道で倒れていた少女を家に引き摺り上げた、それだけだ。
だがただそれだけの事で、彼の腕と膝は電流を浴びたように痙攣していた。
「やっちまった……」
男は木の床に汗を零しながら呟く。
家の前で倒れている少女を見かけた時、彼はまず「大丈夫か」と呼びかけた。
その時点では男の思考は常識的だった。
しかし、肩を揺らした衝撃で少女が横を向いた時、彼はその可憐さに気が付いてしまった。

少女の眉を隠す黒い前髪は、一つ一つが絹糸のように細やかで、
頭頂の辺りに纏まった部分には見事な艶が流れていた。
名匠の漆塗りのようなその髪は、男の粗雑な髪とはまるで異質であり、
それだけで清楚なイメージを与えるに充分なものだった。
顔の輪郭もシャープに整っており、薄めの唇はとろけるように柔らかそうだ。
美少女。
その陳腐な言葉が男の脳裏を埋め尽くした。
「おい、おいしっかりしろよ」
彼が揺らしても少女は反応を示さない。
そっと目線をずらせば、丈の短いスカートから覗く脚線も抜群の形をしている。
男はまずいと意識しながらも、喉に絡み付く唾を呑み込むしかなかった。
視線をさらにずらす。道には誰の姿もない。
少女が気がつく様子もない。

少女の肩に手を置きながら、男は数分間固まっていた。
その時間がそのまま彼の理性の強さと言ってよかった。

そして今、少女は男の部屋に横たわっている。
アパートだが他に住人はいない。下水が近いため蟲や匂いの被害が大きいのだ。
大家さえ滅多に近寄らないこのアパートは、事実上彼一人の城だった。


男は十分に息を整えた後で顔を上げ、玄関へ駆け寄って鍵を閉めた。
家に連れ込んだ以上、後戻りは考えていない。
まずは少女を逃がさないようにすることだ。その為には鍵をかけ、
「ふ、服を取らないと……」
男は充血した目で呟き、少女の衣服に手をかけた。
裸になれば逃げ出せないだろう、という考えからだった。
少女のブラウスを掴んで引き上げる。
汗で濡れたブラウスは引っかかりながらも、何とか少女の腕から抜けた。
下から水色のブラジャーが覗いた。
男は震える指でホックに手をかける。女の下着に触れるのは初めてだった。
数度の試みの末、パチンと音がしてホックが外れる。
ブラジャーを取り去ると乳房が零れ出した。
着痩せするのだろうか、ブラウス越しに見るよりずっと豊かな胸だ。Eカップはあるだろう。
男はまたしても喉を鳴らす。

男の視線は乳房を彷徨い、次に下腹へと降りていく。
そこで彼は目を疑った。
少女の腹が妊婦のように膨れているのだ。腰にも括れがない。
 (肥満か…?)
そう嘆息しかけるが、スカートのベルトを外しながら違和感を覚える。
ベルトは普段よく使う穴が大きくなるものだ。
少女のベルトは、今日でこそ最も腹回りの大きい部分に金具がついているが、
最も使い込まれているのはそれより3周りは細い部分のものだった。
 (肥満ってわけじゃ…ないのか)
スカートを脱がしながら、男は結論付ける。
スカート下から顕われたすらりとした脚線は、明らかに肥満娘のものではない。
むしろ極上の身体だ。

男はいよいよ鼻息を荒くし、ついに少女のショーツに手をかける。
ゴムを引っ張りながら少女の尻たぶにそって引き下げていく。
少女の若草が露わになりはじめた。
茂みは思ったよりも濃く、ちぢれた毛が絡み合っている。
髪とは違って手入れが十分でないようだ。
だが、その自然さがかえって男の心をくすぐった。
髪も、整った顔立ちも、どこか人形のように遠く思えた少女が、
やはり同じ生き物であると思えるようになった。
男は少女の脚から抜き取ったショーツを眺める。
ショーツには少しの汚れが見えた。尿道と蕾に当たる部分だ。
前の方はおりものというやつだろう、後ろは…排泄物か。
男は大きく息を吐き出した。
汚いとは思わなかった。
むしろ、ますます同じ生き物だという安心感…親しみが沸いてくる。
その時だった。

ぐるるる…ぐるる…おお……。

低い唸り声のような物が少女の腹から発せられた。
「ん…んん……」
少女の声もする。今の今まで死んだように動かなかったのが、
眉を顰めて起き出そうとしている。
男は何か声を上げて立ち上がった。安心感などと言っている場合ではない。
彼は駆け出し、箪笥の中から長く丈夫そうな紐を取り出した。
引越しの荷物を梱包する際に使ったものだ。
男はぐったりしている少女の身を起こし、両の手首を後ろに回させて縛り上げた。
そしてその紐先をハンガー掛けに回して硬く結わえ付ける。
男の頭より少し高いハンガー掛けに吊るされ、少女は直立がやっとの状態にさせられた。




「ん……う、ん……?」
少女が目を覚ました時、その身体は後ろ手に吊り下げられていた。
脚の指はなんとか床に届いているが、肩がやや痛む。
身体を這い上がる寒気にぶるりと身震いした少女は、その身に纏っていた服が取り去られている事に気がついた。
脱がし忘れたのかハイソックスだけは残されているが、それが逆に落ち着かない。
場所はアパートの一室のようだが、硫黄のような臭いが漂っていて快適とは言い難かった。

「…やあ、おはよう」
不意に上ずった声が掛けられる。
少女が視線を前に向けると、そこには少女の生徒手帳を手にした男が立っていた。
痩せぎすで顎が尖り、冴えない印象を与える男だった。
「香耶(カヤ)ちゃん、っていうのか。可愛い名前だね」
男は手帳に目をやりながら告げる。香耶と呼ばれた少女は不審そうに目を細めた。
しかし、男の次の言葉でその目を見開く。
「便秘、何日目なの?」
男は手帳から一枚の写真を取り出してひらつかせる。
それは水着姿の香耶が、恋人と思しき今風の男性と海をバックに映っている写真だ。
ストライプの水着に包まれた身体はほっそりとして美しく、腰にははっきりと括れがある。
むしろうっすらと肋骨や骨盤さえ窺えるという細さだ。

「普段はこんなにスタイルいいのに、随分お腹が膨らんでるね。
 可愛いしセックスもしてるだろうから妊娠かとも考えたけど、
 この家の前で倒れてた……っていうのは、大のほうでしょ」
男は笑みを浮かべながら言う。
男の家は裏路地に面しており、道を突き抜ければ大きな公衆トイレがある。
それは人気の無い場所にあるため、排便の音を聞かれたくない女生徒に密かに重宝されていた。
ただ不便な場所には違いないので、そこを使うのはよほど大きな音の出る場合……
下痢便か、便秘腹の少女となる。
「………!」
図星らしく、香耶は唇を噛んで男を睨み据えた。

「でもホントに凄い膨らみ方だね。2週間目ぐらいって見たけど、どう?」
男が香耶の下腹を撫でた瞬間、
「 触るなっ! 」
突然少女が叫んだ。男は仰天して手を引っ込める。
「何なの、こんな所に縛りつけて!?さっさと解いて!」
眉を吊り上げて吼えるようにまくし立てる。
目覚めたときは優しささえ感じる柔らかな瞳をしていたが、案外キツい性格のようだ。
だが、男はすぐに気を落ち着かせる。
何しろ相手は後ろ手に縛られているのだ、恐れる事はない、と。

「そのうち解いてあげるよ。でもさ、せっかくだからその前に、
 カヤちゃんが2週間分のうんちするところ見せてよ」
男は言った。香耶が目を見開く。
「若い女の子がそこのトイレへ駆け込むのを見て、いつも妄想してたんだ。
 君は今まで来た中でも特別可愛いしさ」
男は拘束している優位からか、気の緩みきった顔で香耶の乳房に手をかけた。
力を込めると白い乳房が形を変える。
「柔らかいな。本当に胸って脂肪の塊なんだ」
ふっくらとした乳房を掴みながら男が悦に入る。
だが次の瞬間、香耶の左足が壁を蹴りつけ、同時にスピードの乗った右膝が男の胸に突き刺さっていた。
「ごぅえええっ!!!」
男の身体は後ろに跳ね飛ばされ、その場に崩れ落ちる。
鳩尾が喰われたように痛み、背中にまで不透明な痛みが駆け巡った。
「おええ、ふぐええっ!!!」
男は情けなく身悶える。並みの威力ではない、スポーツか何かで鍛えられた脚力だ。
「腹痛ってもんが思い出せた?私も苦しいの、早くこんな紐ほどいてよ!」
女が叫ぶ。

「……暴れるなぁ」
男はしばし胸を押さえた後、緩慢な動作で立ち上がった。
そして箪笥からもう一本紐を取り出すと、再び香耶に近づく。
香耶は再び右足を振り上げるが、来ると解っている男にはもう通じない。
逆にその脚を掴み上げられ、大きく開脚させる形で箪笥に結わえ付けられる。
「は、離せ!!」
香耶は必死に足を戻そうとするが、地震対策の施された箪笥はビクともしない。
そもそも右足を膝から吊り上げられ、左足は床につくのがやっと、という不安定さでは碌に力も込められないだろう。

「カヤも苦しいのか。そりゃ、その細いお腹に2週間もうんち溜め続けてりゃあそうだろうな。
 じゃあ、これでスッキリ出させてやるよ」
男は先刻より数段トーンの低い声で言うと、手に瓶を持って香耶の鼻を摘んだ。
「ふむっ!」
香耶が息を詰まらせながら瓶を凝視する。
「下剤だよ。すっごい強烈な奴、らしいぜ」
男が瓶を傾けて言う。透明な液が硬く閉じた香耶の唇を濡らした。
「そんな抵抗、いつまでももたないって。ただの腹下しなんだからさ」
鼻を摘みながら男が笑う。
目に薄っすらと涙を浮かべながら睨み返す香耶だが、数分後。
「くはっ!は、はっ、はあっ!!」
ついに酸素を求めて大きく口を開けてしまう。
「さぁ、お待たせ」
男は一気に瓶の中身を香耶の喉仏へと流し込んだ。
「げごっ!こお゛うぇっ!!!」
少女はうがいをするように泡立たせながら下剤を飲み干していく。
その綺麗な瞳は大きく見開かれたまま、男の嬉々とした表情を映しこんでいた。


「下剤が効くまで少しかかるな。それまで身体を見せて貰おうか」
男はそう言って香耶の足元に膝をついた。
そのすぐ鼻先には少女の恥じらいの部分がある。
「み…見ないで!変態ッ!!」
香耶が甲高い声で叫んだ。
だが後ろ手に縛られ、片足まで吊られた香耶には拒みようがない。
男はそれを嘲笑うように秘部を覗き込む。
指がしゃり、と若草を撫でた。
「なあ、あの写真の男、彼氏だろ」
男が問うた。香耶は冷たく見下ろす。
「元、ね。…それが何?」
「こう生い茂らせてちゃ、恋人もびっくりだろうぜ。
 こんな事もあるんだし、手入れは欠かさないようにしないと」
男は笑いながら陰毛を持ち上げ、次に大きく匂いを嗅いだ。
香耶が耳まで赤くする。
「ふうん、肉臭いな。でも嫌な匂いじゃない、なんかエロい」
男は何度も鼻をひくつかせて恥辱を与えた後、茂みに隠れた小さな陰核を探り当てた。
「これがクリトリス?豆みたいって聞いたけど、これじゃ米粒だな」
そう言いながら舌を這わせる。香耶の腰が仰け反った。
ぐるる、と腹が鳴る。
「気持ちいいんだ?」
「…別に」
香耶はつまらなそうに顔を背ける。その額には薄っすらと汗が滲み始めていた。

「せっかくだ、中も触ってみるか」
男は指に唾液をまぶし、ぴちりと閉じた香耶の陰唇に宛がう。
捻じ込むように差し入れると、指が暖かい襞にきつく締め上げられた。
「お、きついな。腸がぎちぎちだからかな。」
粘土に潜り込ませる様に指を奥へ進める。
「い、痛いよっ!」
香耶が呻くと同時に、指に触れる腸内が激しく蠕動しはじめた。
男は蠕動が面白く、さらに指を蠢かす。その時。

ぐるるうううう

香耶の白い腹部で異常な低音が響いた。
効いて来たな、と男がほくそ笑む。
「ト……トイ……れ……」
横を向いた香耶が視線だけを男に向け、小さく囁いた。
「なんだ?」
男はわざとらしく聞き返す。
「トイレに……い、行かせて……」
「したけりゃ、適当にしろよ」
男は傍にあったゴミ箱にビニール袋を被せ、少女の脚の間に置く。
「いやあっ!!ト、トイレよ、トイレだってばっ!!」
「だから、それがトイレだよ」
「お願い、冗談言ってる場合じゃないの、本当にお腹がおかしいのよ!!
 ねぇ、これ聞いてくれたら私なんだってするわ、あそこ舐めてもいいし、
 そうだ、あんた童貞でしょ!?セックス、させたげるわ。
 恋人にするみたいに心込めてしてあげる、ね、ね、お願いよぅ!」
男は、香耶が軽はずみでそう言っているのではなく、本当に追い詰められている事が解っていた。
顔が真っ赤で息が荒く、幾筋も汗が伝っては顎から滴っているからだ。
だが、男は可笑しそうに笑うだけだった。
「有難う。じゃあ俺は、恋人みたいにお前の排泄を見届けてやるよ」
香耶が絶望したように目を見開く。
「う、く狂ってる……あ、あんた、頭がお、っかしい、わよ……っ」
吐き気を堪えるように言いながら、観念したように下を向いた。
その顔から何滴かの光る粒が零れる。

「ふん……っく……っ!!!」
後ろ手に縛られた香耶の手が紐を掴み、吊られた右足が箪笥に張り付く。
排泄の為に本気で力を込めようとしている姿勢だ。
「く、くっ…!!」
腹の鳴動が荒れ狂うほどになり、香耶が奥歯を噛み締める。

ばすんっ!!

破裂音が部屋に響いた。とととと、とゴミ箱の底へ液が滴る音がする。
しかし。
「うううう!う、ぐうううーーーーっ!!!!」
香耶は一層激しく歯を食いしばり、整った顔に皺を寄せてなお息んでいた。
びすっ!!
もう一度屈辱的な放屁の音がし、汚物の匂いが微かに漂う。
香耶の白い左脚を薄黄色い汚液が伝い落ちる。
それでも。
「……出ないんだろ」
男が声をかけると、香耶は汗まみれの顔を上げた。
「長い事便秘だったみたいだしな。最初からある奴が水分吸って石みたいになってる。違うか?」
香耶は息も絶え絶えという様子で、それでも男を睨み据える。
男は肩を竦めた。

「自分で出すのは無理だと思うぜ。仮に出ても肛門が裂けるだろうな。
 ただ、お願いするなら俺が取り出してやらんこともない。
 『私のお尻の穴をほじくり回して、うんち取り出してください』ってな」
「……はっ……はぁっ……ば、っかじゃないの。そんな事、私が言うと……おもう…わけ」
「さぁな。俺としては肛門裂けるのは勘弁だから言って欲しい。
 でも言わない限りその拘束は解かないし、取り出してもやらない。
 まぁ、ゆっくり決めなよ」
男はそう言って、ひくついている香耶の秘唇に顔を近づけた。




何分が経っただろうか。
香耶は天を仰いだまま、ある時は酸素を求めて喘ぎ、ある時は歯を噛み締めていた。
澄んだ瞳もそれに合わせて見開いてはきつく閉じられる。
時折追い払うように首を振るのは、排泄欲に炙られてか、それとも局所に蛸のように纏いつく男を嫌ってか。
男は鳴動する腹に額を押しつけ、飽くことなく陰核を舐めしゃぶっていた。
ふと男が顔を離す。陰核の様子が露わになる。
舌でさんざんに舐り尽くされ、そこは唾液に塗れながら細長く屹立していた。
包皮は完全に剥けきり、亀頭はよほどに気持ちよかったのだろう、空気に晒されながら微かに痙攣さえ続けている。

「カヤってやらしいんだな。こんなに濡れてるのも、アレを我慢してるからだろ?」
男は少女の腰を抱えるようにしていた。
舌で美少女の分泌する蜜を味わいながら、暖かい腰に手を回し、それが震えるのを愉しみつつ、
指先は尻肉を掻き分けて蕾を嬲っていた。
中指のほんの先端で蕾を弄くることを左右交互で行う。
中途半端な刺激で少女の括約筋は戦慄き、ぶりぶりと品のない音を立てながら放屁と駅弁を噴き零す。
しかし奔流を開放するには遠く及ばない。

男はそんな香耶のだらしなく乱れた様を見ながら、とうとう滾る性欲を抑えきれなくなっていた。
「カヤ、お前もそろそろ、もっと気持ちよくなりたいだろ」
汗の籠もったトランクスを脱ぎさり、上を向くほどにいきり立った逸物を握った。
すでに先端は先走りの液で濡れている。
香耶が悲鳴を上げた。
「ま、まさか…い、いや!こんな状態なのに、そんなの入らない!やめてぇっ!!!」
だがその悲鳴さえ、今の男には歓喜の声にしか聞こえない。
男は愛液で濡れた香耶の股を割り、秘唇に逸物の先を宛がう。
そのまま力を込めると、灼熱の棒は十分に熟れた膣内へずるりと飲み込まれる。
「きつ、い…!」
香耶が呻いたその言葉は、そのまま男も感じた事だった。
暖かい膣に膨れた逸物がすり潰されるようだ。
そして柔らかい襞は、肛門の蠢きに合わせて千の蚯蚓のように亀頭すべてを包み込む。

「き、気持ちいい……!」
男は思わずそう漏らしていた。
歯を食いしばる香耶の身体を抱きながら、そのうなじに顔を埋める。
シャンプーのいい香りが鼻腔を満たす。
「きつ、く、苦しい…!お、おなか、もうだめ……!!」
香耶が叫ぶ。
「じゃああれを言うんだ、カヤ」
男はその耳元に囁く。その声が届いたであろう、次の瞬間。
ぐずっ、と泣き声がした。見れば香耶の顔は、涙と鼻水で見るも無残に変わっていた。
しかし男には、それが今までで一番愛らしく思えるのだった。
「っく、ひっく、わ、わた、しの……」
泣き声のような囁きが男の耳に入る。
床についていたカヤの左脚が、男に抱きつくように回される。
「わたしの、お、お尻の穴を、ほじくり…回して、うんち…取り出してください、
 お願いします!!」
男はその香耶の頬の涙を舐め取った。
「よく言った、いい子だ」
そして香耶の華奢な身体を抱えながら、指先を慎ましい窄まりへと宛がい、沈める。
そのまま指を奥へとねじり込むと、耳元の香耶の口から、甘えたような、恐れる様な鳴き声が漏れた。
そして男の指は、ついに香耶の直腸を塞いでいた異物を先に捕らえる。
ずるりと抜き出した、瞬間。

ダムが決壊したような音を立て、少女の尻穴から茶色い汚液が迸る。
とてもゴミ箱に収まる勢いではなく、少女の脚を伝い、門渡りを流れてあたり一面を染め上げた。
「ご、ごめん、溢れて、ご、ごめんなさい!!」
少女が震える声で謝罪する。男は返答代わりにさらに深く逸物を突き入れた。うう、と少女が呻く。
液体の次は、彼女の腸内で蕩けた汚物が流れ出した。
形容しがたい破裂音と放屁を交えながら、ぼちゃんぼちゃんと汚液の海に飛沫をあげる。
「ぐう、い、いくぞ!!」
その動きに亀頭を扱きあげられ、男はたまらずに叫んだ。
香耶も今までで一番の力で締め上げる。
男の逸物はびくんびくんと数度脈打つと、少女の柔らかい身体の奥へ精をぶちまけた。






「さぁカヤ、今日で何日目の我慢だ?」
「し、知らないよ。あんたが数えててくれるんじゃなかったの?」
「カヤがこっそり出したりしてなきゃ、今日で記録更新の18日目だな」
「出してないよぉ」
「本当に?」
「ほ、本当だって、お腹見ればわかるでしょ。あー、吐き気がする……」
女は溜息をつきながら腹をさすった。
「まさか妊娠じゃないだろうな」
「かもしれないね。もしそうなら、こんな汚くて臭いアパートからは移らないとダメだねぇ」
「こんな汚くて臭いアパートだから、出来ることもあるだろ?」
男が女の腹に手を当てる。
「うん、この品のなさはカヤの便だ」
女が男を蹴り飛ばした。

それは男と女、紆余曲折あって、暫く経ったある日の一幕……。


              終
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