大樹のほとり

自作小説を掲載しているブログです。

2012年09月

けもの の いれもの 前編

※ 嘔吐成分あり、注意


「いい格好ねぇ、噂の辺境騎士さん」

ミランはそのエキゾチックな相貌を歪め、眼前に拘束された騎士を見下ろす。
名はアゼリア。思わず二度見るほどに顔も身体も整った騎士だ。
肩よりやや下に靡く黄金の髪、
王国からの信頼の厚さが伺える重厚な額当て、
起伏も明らかに鍛え上げられた、仄白いブロンズ像のような肉体。
そして何よりも切れ上がった不屈の瞳が、征服する獲物としての価値を物語る。

彼女は辺境を見回るべく王都から遣わされた『辺境騎士』だ。
守護する土地によっては王都近衛兵以上に権威のある地位であり、
そのエリート性から田舎の騎士からは疎まれやすい傾向にある。
今回、少数の盗賊を追っていたアゼリアが応援を呼べなかったのも、その辺りの事情があるのだろう。

もっとも、相手が本当に盗賊のみであったならば、アゼリアに応援など必要なかった。
彼女の剣の腕を持ってすれば、にわか仕込みの荒くれごとき物の数ではない。
しかし悪い事には、その盗賊には強力な後ろ盾があった。
盗賊の役目は、根城に食料と『実験台』の女性を運び込む事。
そしてその根城とは、秘密裏に異形の化け物……いわゆるモンスターを生育する洞窟だ。

盗賊を追ってそこに踏み込んだアゼリアは、その直後に入り口を閉ざされ、
伸ばした手も見えない闇の中で無数の触手に手足の自由を奪われた。
驚いて一度は手放した剣を蹴り上げ、かろうじて触手を凪ぎ払いこそしたものの、
長時間の奮戦によってアゼリアの体力は磨り減っている。
その状態で自分の胴ほどもある棍棒を携えたオーク数体に囲まれれば、
いかに辺境騎士とて岩肌に悲鳴を響かせるしかなかった。



「ああッ、き、騎士さま……。」

魔物の苗床となるべく拐されてきた娘達が、アゼリアを見つめてやつれた頬を震えさせる。
娘達は、この地方の田舎騎士達が不甲斐ない事を身を以って理解している。
ゆえに王都から派遣されてきたアゼリアこそが、彼女達にとっての最後の希望だった。
彼女が助けられなければ、もう自分達に希望はない。
そうした想いを汲み取るかのように、アゼリアは捕らえられてなお、毅然とした態度を崩さない。
彼女は真っ直ぐにミランを見据えながら口を開いた。

「……私の事はどう扱おうが構わない。だがその代わり、他の娘達は解放しろ」

その言葉に、ミランと、その周囲にいた盗賊達の口が綻ぶ。
言われずとも、この計算外の獲物を嬲りたくて仕方がないのが本音だ。
村娘ではまず見かけないほど意思の強い瞳、厳しく鍛え上げられた肉体は、サディストにとってこの上ない獲物だった。
とはいえその気持ちを表に出すことはせず、ミラン達は逡巡する振りを見せる。
そしてしばしの後、交渉の余地ありという風で切り出した。

「そうね、それもいいかもしれないわ。ただし、条件つき。
 ご存知の通り、この洞窟では色んな魔物達を飼育しているの。
 その遊び相手をそこの娘達にして貰ってたんだけど……それを代わってくれるならね。
 あなたが助けたい娘の数は24人。
 だから同じ24匹の子の相手をして、それでもまだ身代わりが要らないというなら、解放するわ」

その言葉に、娘達から悲鳴が上がる。

「そんな、無茶よっ!!」
「い、1匹でもあれなのに、24匹なんて……人間が耐えられるわけないわ!!」

しかしその声を遮るかのように、アゼリアの凛とした声が響いた。

「異論はない。24匹、すべてを私に使え」

娘達が口を覆い、ミラン達がほくそ笑む。

「あらあら、欲張りだこと」

嘲るようなその言葉は、深い洞窟の中で冷たく響いた。





「さぁ……まずはこの子よ、気高い女騎士さん」

ミランが手袋を嵌めた手で一匹の魔物を掴み、胡坐を掻くように縛られたアゼリアの前に立つ。
魔物は女の手の平よりやや大きい程度で、芋虫のような形をしていた。
奇妙な事といえば、その体の節のいくつかから、蜘蛛の足のようなものが飛び出ていること。
そして何より、その体表から濃縮したアンモニアのような痛烈な臭気が漂っている事だ。
生理的嫌悪を催すその臭いに、囚われの娘達が悲鳴を上げ、アゼリアさえもその凛とした美貌を歪ませる。

「ふふふ、くっさいでしょう。毎日魔物の匂いを嗅いで鼻が馬鹿になってる私でも解るわ。
 この子はお腹に汗腺がびっしりついててね、そこから匂うのよ。
 特に今はクスリで強制的に発情させてるから、フェロモンも分泌されて臭気は抜群というわけ。
 そしてこの子の最大の特徴は匂いじゃなく、その独特の生殖行動にあるの。
 胴の真ん中から下がそのまま生殖器になってて、それを大型動物の狭い穴の中に擦り付けて性交するのよ。
 メスが卵を産み付けるのも、オスがその卵に精子を浴びせかけるのも、両方が他の動物の穴。
 特にサイズと肉の柔らかさから人間の喉が最高みたいで、一度人間の喉の味を覚えると、次々と人を襲い始めるのよ」

ミランのおぞましい説明に応えるかのように、魔物がその芋虫のような体をうねらせる。
鼻の曲がりそうな臭気もさることながら、体に纏いつく粘液も生理的に受け入れがたいものだ。

「あなたにはまず、喉奥を使ってこの子の性欲処理をしてもらうわ。
 ああ安心して。この子はオスで、胃の中に卵を産みつけるような事はないから。
 じゃあ、いくわよ。思いっきり口を空けて、じゃないと入らないわ」

ミランが満面の笑みで蟲を掲げ、アゼリアの鼻先に押し付けた。
アゼリアは一瞬眉間に深い皺を寄せたが、やがて観念したかのように喉を鳴らし、桜色の唇を開いていく。

「う゛ぉっ……!!」

芋虫の尾……否、生殖器が喉奥に届いた瞬間、アゼリアは思わず呻き声を漏らした。
まさしく芋を丸呑みするようなもので、顎が外れるかと思えるほど口を開かなければ入りきらない。
深さも相当で、喉奥に届くまで呑み込んでも、まだ蟲の体の殆どが視界下方に映っている。
ミランは苦しむアゼリアを可笑しそうに見つめながら、両手で鷲掴みにした蟲を喉奥へと押し込んでいた。

「んごォっ……!!んン、んおぉオオ゛ッッ……!!」

数秒の後、アゼリアの喉奥から漏れる声の深刻さが変わる。
蟲の生殖器の先がとうとう喉奥の門をこじ開け、食道へと入り込んだのだ。
そうなればもはやミランの後押しなど必要なく、蟲自らが蜘蛛のような脚でアゼリアの頭にしがみ付き、下半身をうねらせながらアゼリアの喉を蹂躙し始める。

「んぐっ……お、おオ゛ッ!!ふぶっ、ぐも゛ォっ……っンンぉおお゛ォお゛っっ!!!!」

アゼリアの呻きもいよいよその美麗なイメージから遠ざかっていく。
ミランは手を叩いてその有り様を喜んだ。
「はぁい、始まり始まりぃ。あんた達もよぉく見とくのよ、騎士様がくさい蟲のイラマチオで乱れる様をね」




それは、まさに地獄の苦しみだった。
蟲の粘液を帯びた太い胴体で喉奥をこじ開けられ、蹂躙される。
その苦しみも相当なものだが、それと同じほどに匂いがひどい。
気の遠くなりそうな青臭さと刺激臭が交じり合い、それが自らの口の奥から溢れてくる。
それは喉の苦しみとはまた別に、アゼリアに涙を流させ、鼻水を垂らさせる。
鼻と喉を満たす悪臭から逃れようと大きく息を吸い込んでも、それが返って麻痺していた粘膜を正常に戻し、
苦しみを増幅させる結果となってしまう。
幾度となく噎せ返りそうになるが、蟲に喉奥を開かれている為にそれも叶わず、うがいをするような喉奥からの泡立ちに消える。

「ん゛おっ、う゛んン”んんんぉおお゛ええ゛っ!!
 んおえふぇお゛っ、お゛っ……!!……お゛アッ、あごっ……ふぐおごぇええ゛え゛……っ!!!」
「へへへ、この女スゲー声出してやがる。勃っちまうなぁ、オイ」

盗賊の1人がアゼリアの方を見やりながら笑った。
本来女の出すものではない音階のえづきを繰り返している事は、アゼリア自身が嫌というほど解っている。
えづき続けて乾いた喉へ、蟲の粘液が染み渡り、同化する感覚を沸き起こす。
その事実に思わず熱いものがこみ上げるが、それを意思の力で必死に抑え込む。

「あらあら、頑張るわねぇ」

嘔吐を我慢している事が頬や喉の蠢きから解るのか、ミランが目を細めて告げた。
しかしその忍耐とて、いつまでもは続かない。
特に状況が変わった時、耐え切ることはいよいよ絶望的となった。
何十度と生殖器を喉奥に擦りつけた末に、ついに異形の蟲が射精を始めたのだ。



ぬめらかな体が一度大きく蠢いた後、細かに震えながら食道へ向けて射精を開始する。
今までの臭気をさらに上書きするかのような濃密な匂いが、直接胃の中へと叩き込まれる。
これは流石に耐え難かった。
体の容量を超えているのではと思えるほどの大量射精をすべて受け止めた後、
まるでそれがそのまま逆流するかのごとく、喉へと熱さがこみ上げる。
まずい、というアゼリアの意思などもはや関係なく、“それ”は蟲の体を押しのけて唇の端から零れた。

「お、オ゛エッ、んふんんンんおええええ゛え゛っっ!!!!!」

今までで最も濁った声と共に、半液状の吐瀉物が溢れ出す。

「へ、とうとう吐きやがったぜこのアマ!」
「おーおー、ただでさえ鼻水まみれだったキレイなお顔がグズグズだぜ。
 蟲の匂いに紛れて匂わねーのがせめてもの救いだな」

男達の品のない笑い声がする。
嘔吐という失態が起きても、状況は変わらない。
蟲は何事もなかったかのように再び喉奥での快楽を貪り始め、アゼリアからえづき声を掻き出す。
一度嘔吐を経験してからは喉の粘膜の敏感さも増しており、苦しみは先ほど以上といえた。

両腕を吊るす鎖が煩く鳴る。
幾度も幾度も喉奥を抉られ、異常なほどとろみのついたえづき汁を掻き出される。
時にはそれを追うように黄色い胃液さえもがあふれ、胡坐縛りのアゼリアの足首へと垂れ落ちた。
そして、嫌になるほどの喉奥射精。
これらが延々と続くうち、アゼリアはかすかに、そして次第にはっきりと、自らの変化に気づきはじめる。
頬が高潮し、心臓が早打ち、頭の芯が痺れる。それはまるで……

「感じてきたのね?」

瞳を覗き込むミランから核心を突かれ、アゼリアは目を見開いた。

「そうでしょうね、あんなにこの子の精液を飲んだんだもの。
 この子には普段から、媚薬と呼ばれるような類の液を啜らせているの。
 喉を苗床にされる女の子も、苦しいだけじゃなくて、そのうち自分からその快楽を求めるようになる。
 効率が良くて、かつ幸せな話でしょう?」

ミランはそう告げながら、さすがに動きの鈍った蟲の頭を掴んで引き抜いた。
アゼリアの口内から粘り気のある糸が幾本も伸び、重力に沿って半透明の幕を形作る。
汗まみれで息を荒げる今の自分は、周囲からさぞ発情しているように見えることだろう。
アゼリアは自分でもそれが解った。

「一匹目はお気に召したかしら、女騎士さん?」
「……はっ、はぁっ…………こ、この程度なのか? 拍子抜けだな」

気丈なアゼリアの返答も、生粋のサディストであるミラン達には悦びしか与えない。
彼女達はいよいよ笑みを深めて続けた。

「そう。でも安心なさい、次はもっと未知の感覚が味わえるわ」





アゼリアは一旦拘束を解かれ、丸い柱を後ろ手で抱え込むように縛り直された。
胸を張ったまま柱に背を預ける格好だ。

「さぁ、次はこの子よ。結構自信作なんだから」

ミランはアゼリアの眼前に、一本の細長い紐状のものを翳す。
よく目を凝らすと、それは針金のように細い蟲である事がわかる。

「嫌な予感がした? 大丈夫。これをちょっと、騎士さんのおっぱいに潜り込ませるだけよ」

ミランはさらりとそう告げ、アゼリアの女らしい乳房を掴む。

「……しょ、正気か、貴様……」

流石のアゼリアも表情が強張り、一筋の汗を垂らした。
ミランはあえてそれには応えず、手の中で固定した左乳房の先に蟲を押し当てる。
するとその細長い蟲は、機を得たりとばかりにアゼリアの乳腺を探り当て、潜り込んだ。

「はぐぅっ!!」

美貌を歪ませるアゼリアを面白そうに眺めていたミランが、その唇に指を置いた。

「ねぇ騎士さん。さっきは退屈させてしまったみたいだから、今度は制限をつけましょうか。
 声を出さないこと。一度はっきりとした声を上げる度に、助けられる人数が1人減るの。
 まぁ、25回以上は喘ぎ放題とも言えるわね。出来るでしょう?」

今まさに乳腺に潜り込まれ、あああ、と苦悶の呻きを上げようとしていたアゼリアの顔が凍りつく。
このかつて経験もない刺すような痛みを、無言で耐え忍べというのか。
それも、一瞬二瞬という話ではない。一体いつまで。
不安は山のようにあれど、初めからアゼリアの言葉は決まっていた。

「解った、静かにしていよう」

弱みを見せる事は騎士の名折れだ。相手の嘲りを受けて立つ。
誇り高い女騎士はそう心に誓い、胸肉の中で蠢く蟲の苦痛に耐え忍ぶ。
そしてそれを愉しみながら、ミランはもう一匹を壷から取り出し、アゼリアの右の乳首へと押し付けた。




「…………あぁら、少し長めにオシッコしてきたんだけど、まだ耐えてるの?」

用を足して戻ったミランは、下唇を噛んで打ち震えるアゼリアを見て驚いた。

「ああ、大した根性だぜ。蟲が動いてる時に乳房を鷲掴みにしてやりゃあ、大口を開けて叫ぶ一歩手前までは行くんだがな。そこからがどうやっても落ちねぇ。
 生足の方は時々内股になったり、忙しなく踏み変えたり、誘ってんのかってぐれぇ雌臭い動きをしやがるのによ」

男の報告を聞き、ミランは確かめるように乳首から覗く蟲の尾を摘んだ。
すると蟲は嫌がるように体を伸縮させ、同時にアゼリアの肩が震え上がる。

「…………――ッ!!!!」

目頭から涙を一滴伝わせ、犬歯でも見えるのではと思うほどに歯を喰いしばって耐えるアゼリア。
その瞳はなお力強くミラン達盗賊一味を睨み据えており、嗜虐心をよく満たす。
そして、もう一つ。

「ふふ、もうこんなに膨らんで……。かなり母乳を飲まれちゃったわね、女騎士さん」

ミランが乳首の先で蠢く蟲を見やりながら告げる。
その言葉通り、初め針金のように細かった蟲は、今や髪を梳く櫛ほどの太さに膨らんでいた。

「ッ!?」

アゼリアは、そこでようやく蟲の太さが変わっている事に気がついたのか、自らの乳房を見下ろして表情を凍りつかせた。

「ふふ、太くなってるでしょう。でも、まだまだよ。その可愛い触手は、調子がいい時だと指よりもっと太くなるの。
 いずれはこの技術を応用して、女の子のお乳を根こそぎ吸い上げるようなイカの魔物を作るつもりだけど、言わばその試作品ね。
 ちなみに、この子も普段は媚薬の液の中で飼育してるから、膨らんでくると同時に媚薬効果のある粘液を出すのよ。
 さっき、時々内股になったり足を踏み変えたりしてるって聞いたけど、それ……“痛みを我慢して”じゃないでしょう?」

ミランは笑顔のままでそう囁くと、不意を突いてアゼリアの膝頭を蹴り飛ばした。
あくまで脚を閉じて見せまいとしていた恥じらいの部分が露わになる。
それを目にして、盗賊達と娘達が同時に驚きを示した。
濡れていたからだ。
若干濃い目に茂った恥毛から、その美しい脚線の内に沿う形で光る筋が流れている。

「ほら、もうどろどろ。
 さっきお口にたっぷり出されたフェロモンも回ってくる頃合いだものね、こうなっちゃうわよね」

ミランは遠慮なくアゼリアの秘裂に指を差し入れた。
ちくちく、と粘り気のある音をさせて数秒も弄くると、アゼリアは堪らないといった声を上げ、後頭部を柱に押し付けた。

「あぁーら、イッちゃったの?ごめんね上手くて」

ミランは手首を振って指先の露を払い、再びアゼリアの観察に回った。
彼女が告げた通り、乳房で揺れる蟲はその後も少しずつ太さを増していき、人間の指ほどの太さを誇るようになる。
そうなると、蟲が蠢くだけだった胸にも変化が現れる。
指大の蟲に延々と捏ね回され、とうとう母乳が溢れはじめたのだ。
それは場に驚きではなく、むしろ来たるべきものが来たものとして迎えられた。
アゼリアが顎から足指の先までを使って表現する艶かしい動きを見ていれば、母乳程度が零れるのも必然に思えた。

「あっは、とうとう乳腺がバカになったのね、どぷどぷ出てきたじゃない。
 あなたオッパイが大きい上に形がいいから、母乳の零れてく様子も絵になるわねぇ」

ミランが嬉しそうに告げる。
アゼリアは母乳が出始めてからは、それまでの唇を噛む耐え方から、口を「い」の字に引き結ぶ耐え方に変えていた。
眉根を寄せ、唇の中心を噛み締め、口の端からはわずかに歯を覗かせて震える。
それは声を抑えるギリギリのレベルで快楽を得ている証だ。
時折その苦悶の顔から、薄目を開けて腰をぶるっと前後に震えさせる事があり、それが絶頂を迎えている瞬間だとも解った。

その絶頂のサインが、何度表された事だろう。

やがてアゼリアは総身が汗にまみれ、湯気も立ちそうなほど荒い息を吐くようになっていた。
顔は常に天を仰ぎ、足は爪先立ちになって、全身を緊張させる事でようやく堪えている状態だ。
そこへ来てようやく、ミランは彼女の両乳首からだらりとした蟲を引きずり出した。
初め可憐な桜色の蕾だった乳首は、しこり勃ったまま紅く膨れ上がり、人差し指がそのまま差し込めるほどの穴が開いている。
改めてどれほどの責めだったのかが解る絵面だ。



ミランは口を開けた乳首の先を指でほじくり返しながら、呻くアゼリアに呼びかけた。

「ふぅん、よく最後まで声も出さずに耐え抜いたわね、流石は噂に聞く騎士さまだわ。
 じゃあご褒美に、今からは声を出すのを解禁してあげる。最後の仕上げよ」

ミランはそう告げた後、盗賊の1人に合図を出す。
その1人はテーブルに置かれた銀の皿を2つ取り、それぞれをアゼリアの両胸の前に掲げた。
ミランはそれに頷き、不審がるアゼリアの両乳房を掴んで力強く絞り上げる。

「はああっ!?」

アゼリアが叫ぶと共に状態を前に屈め、目を見開いた。
想定を超えた快感が襲ったかのように。

「あら、どうしたの騎士さま?半端に漏れてたものを絞って、ラクにしてあげようとしただけなのに。
 お乳搾られて感じるなんて、雌ウシ以下よ」

ミランは満面の笑みを浮かべたまま、アゼリアの母乳を慣れた手つきで搾り出す。
母乳は乳房の先から勢いよく飛沫き、男が差し出す銀の皿へと硬い音を立てながら注がれていく。

「ああああっ!!あっ、ひはあああっっ!!!こ、こんな、嘘……あ、あああっはあ゛あ゛ああっっっ!!!!!」
「ふふ、凄い声。今まで必死に我慢してた声を出せる事もあって、開放感が底なしよね」

ミランは悶えるアゼリアの横顔を眺めながら、緩急をつけ、力強く母乳を搾り取る。
やがてはアゼリアの声が枯れ、ガクリと首が垂れた。
ミランが母乳まみれの手で髪を掴んで引き起こすと、口を半開きにしたまま白目を剥いたアゼリアの顔が表れる。

「あらあら、流石に休憩が必要みたいね」

ミランは男から銀の皿を受け取り、一舐めして満足そうに頷く。

「うん、健康健康。これ、ミノタウロスにあげといて。
 あの子って子供の頃に母親を食い殺しちゃってるから、いつもママのおっぱいに飢えてるのよ。
 あの子にも近いうち、頑張って貰わないといけないから……ね」

ミランは可笑しそうに告げ、ミルクのついた指でその主の頬を白く汚した。


              
                     続……きそう
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同志、ポカリと

※拷問物、嘔吐系スカトロやや注意。
 この物語はフィクションです、実在の組織・団体には一切関係(ry



日本国から思想の自由が奪われて7年。
2016年10月に可決した、『有害図書撤廃法』が全ての始まりだ。

民道党主導で押し進められたこの法律は、名目にこそ有害図書とあるが、
その“指導対象”はアニメーションや音楽、インターネット配信など、
日本国民のあらゆる自己表現方法に及ぶ。
法律の成立当初は、思想の自由を妨げる悪法だと多くの非難が出たものだが、
そうした考えを表明する代表者が次々と冤罪を着せられては逮捕されるうち、
次第に反対運動は下火になっていった。

かつての『治安維持法』とは違い、現代にはインターネットがある。
ゆえに水面下での大規模な反対運動は容易だ。
そのような考えもごく初期にはあったが、しかしすぐに廃れていった。
あらゆるプロバイダ会社を抱きこんだ政府によって、
コンピュータはその使用時に、国が割り振った特殊なコードを入力する形式に変えられたのだ。
ログイン時に打ち込んだこのコードを通し、あらゆるウェブ活動は国に常時監視される。
こうしてインターネットは、書籍による反対運動以上に国に見つかりやすい悪手となった。

インターネットが禁じられれば、自然と反対運動は戦時中のものを踏襲する形となっていく。
自身が有害と断じられた著作者、或いは近親者が処罰された者を中心とした、
政府の目を盗みながらの草の根運動に。
特に“草の根”の最上部、国営工場勤務者の内で秘密裏に結成された『誇国党』は、その最たるものだった。



しかし、その誇国党にもついに揺らぎが生じる。
同志の一人、関靖史が『有害図書撤廃法』反対のビラを渡している所を見つかり、逮捕された為だ。
関は真面目な活動家ではあったが、その半面、党内でも有名なほど臆病な男だった。
その関が、かつての特高警察を髣髴とさせる拘置所の尋問に耐え切れるとは、到底思えない。

また、誇国党の構成員達にはもう一つ気がかりな点がある。
関とここ数ヶ月ペアで活動していた女性党員の、石澤ゆかりだ。
父親の処刑が元で反対運動に身を投じた彼女は、誇国党でも最初期のメンバーの一人だった。
両親が噺家であった影響か、彼女自身も弁が立ち、党の集会では度々名演説を繰り広げて士気を高めた。
また合気道2段の腕前を持ち、細い路地で警察に囲まれた場合でも、数名の党員を連れて逃げおおせた事が幾度もある。
さらには歩けば人が振り返るほどの美人であったので、その美貌を活かして男を党へ“引き込む”ことも仕事としていた。
事実、彼女は党内でのマドンナであり、彼女の為に精力的に活動する党員が相当数いるのが事実だ。
そのような石澤であるから、『誇国党』の指導者である室井高次朗も、彼女に全幅の信頼を寄せていた。

臆病な関が捕まったとなれば、仕事上の生活を共にしている石澤の身も危うい。
特に石澤は、過去に二度の活動による逮捕歴がある。
その二度は『頑張り』続けた結果、終に口を割る事無く釈放と相成ったが、今度はそうはいかない。
二度までの逮捕は良いが、三度目は自供するか命を落とすまで責め抜かれるという。
石澤に次はない。
そう案じた同志数名が取るものも取りあえず彼女のアパートに向かったが、遅かった。
アパートの二階の部屋にはすでに明かりがついており、数名の人の気配があった。
玄関口の付近には乱闘の跡があり、そしてその現場から引き摺られるように、
頭から血を流してぐったりとしている石澤が警察車両へ運び込まれる所だった。
相手である機動隊の数が数だけに、駆けつけた同志達にはどうする事もできず、
関がこれほど早く口を割ってしまった事実に愕然とする他ない。

翌日、工場の始業前に、全工員に対してある映像記録媒体が配られた。
『不穏因子処罰の事』
表面に記されたその文字を観て、誇国党の人間は誰もがその意図に気付いただろう。
それは恐らく、石澤への尋問の記録だ。
同志が凄惨な目に遭っている様子をあえて見せる事で、出方を窺おうという魂胆に違いない。

室井を始めとする誇国党の党員達は、その日の職務を普段以上に淡々とこなした。
そして就業後、慎重に慎重を期した方法で集会を開き、一台のコンピュータで映像を再生する。
モニタに映像が映し出されたその瞬間、集会所に多くの嘆きが溢れ出た。



映像は、拘置所の地下室であろう、殺風景なコンクリート壁を背景としていた。
逮捕歴のある党内の数名に、同じ光景を見た覚えがあった。
石澤がその殺風景の中、かろうじて肘掛けと背もたれのある簡素な椅子に腰掛けている。
格好は工場内での作業着であるタンクトップのままだ。
聡明な彼女のこと、関が逮捕されたと耳にした瞬間にその意味に気付き、
着替えもせぬままに自宅へと雲隠れ用の荷を取りに戻って、そこで惜しくも捕らえられたのだろう。

石澤の長い黒髪は散々に乱れ、こめかみと唇の横には赤い痣が奮闘の様子を物語っていた。
両の手首は椅子の肘掛けに結わえ付けられ、映像では上半身のみの為に確認できないが、
恐らくは足も縛られていると思われる。

映像が始まって暫らくは、石澤はまだ意識が朦朧としているらしく、頭を揺らめかせていた。
しかし首が後ろに落ちるとそのショックで気を持ち直し、首を振りながら視界を安定させていく。
鋭い視線でカメラを睨んでいる所からして、状況にはすぐに気付いたらしい。
「おはよう、石澤ゆかり君。さて、色々と答えて貰うぞ」
カメラの傍から声がし、石澤の正面にあるテーブルに書類の束が投げだされた。
映像がそれを追うと、どうやら工場勤務者のリストであるらしい事が解る。
映像を見守る誇国党員達の間に緊張が走った。

『こいつは知っているな?お前の仲間か』
警察官らしき男の指が書類を這い、同時に石澤へと問いかける。
しかし石澤は何を聞かれても、毅然とした態度で相手を睨みつけているだけだ。
それをやや繰り返した後に、問いかけていた警察官が笑みを浮かべながら立ち上がる。
『…………なるほどなるほど、噂通り気の強ぇ女だ。
 お前、こないだ捕まった時にゃ署内の希望者50人ばかしに三日ぶっ通しで輪姦されて、
 それでも吐かなかったらしいな。
 相当ブッ太い奴もいて、同じ目に遭った女は二日目の晩にゃ発狂したらしいのによ』
警察官はそう告げ、石澤の顎に指を当てて上向かせた後、おもむろにその桜色の唇を奪った。

「ンの野郎ッ!!」
その映像を目にした誇国党員の数名が気色ばむ。石澤に熱を上げていた者達だ。
「……静かに観ろ」
党首である室井が窘めると、一応収まりはするものの、不満を抱えているのは明らかだった。
しかしそれは、室井とて同じ事だ。
党結成以前の地下生活時代から共に修羅場を潜り抜け、同胞を喪う痛みを分かち合った。
共通の夢に燃える若き活動家として、時には男と女の関係に踏み入る事もあった。
石澤ゆかりに女を教えたのは室井だ。
その室井が、言葉通りの平静でいられる訳が無いのだ。
党内の古株はその事に気付いており、室井を助ける形で党員の宥めに掛かっていた。



得意顔で石澤の口を貪っていた警察官だが、ある瞬間に短い叫びを上げて身を仰け反らせる。
手袋を嵌めた手で口元を押さえ、手の平についた血を見て呆然としていた。
対する石澤は、口内に溜まった血をプッと吐き捨てて睨み上げる。
「へへ、ざまァ見ろ!」
誇国党員からはその気丈さに歓声が上がった。
口を噛まれた警察官は、しばし怒りで肩を震えさせ、傍らのもう一人に何かの指示を出す。

『……なるほど、そういう態度か。よーく解った。
 俺ァ別嬪を普通に抱くのも好きだが、苦しませるのはモット好きでな。
 やりたいようにやるぜ』
警察官がそう告げた直後、画面内にもう1人、警察服に身を包んだ男が姿を現した。
その男は背後から石澤の顎を鷲掴みにし、無理やりに口を開かせながら、
左手に持った巨大な漏斗を石澤の喉奥へと押し込んでいく。
『んっ、ん、んんっ、あうっ!!』
石澤は、三角コーンをやや小さくした程度のその漏斗の侵入に、細い身を捩って抵抗する。
しかし男の警察官の力に敵うはずもなく、喉の深くに突き立てられてしまう。

『動くなよゥ、高い酒だぞ』
先ほどの男がそう言いながら、ブランデー色をしたボトル入りの酒を開封する。
そして漏斗を咥え込んだ石澤の口へと、斜めに傾けながら勢いよく流し込む。
『えふっ、えふぇっ!!ん、おう、けへっ……!!お、おぐっ……!!』
石澤は背後の男に顎を押さえられたままで悶え苦しんでいた。
口を目一杯に開いてようやく飲み込める太さの漏斗から、光る筋となって酒が零れる。
それは鼠色のタンクトップを黒く染めながら、女性らしく膨らんだ乳房のラインを浮き彫りにしていく。

「やばいよあれ、お酒でしょ!?急性アル中になっちゃうよ……!!」
集会場に女の脅える声がした。男の怒号も響いた。
「静かにしていろと言ったはずだ」
室井達がそれを諌める。
感情は解らぬではないが、大声を上げてはこの集会所の位置が警察方に知れないとも限らない。
数名の同志から冷血漢呼ばわりをされたが、それでも室井は口を噤んでいた。



警察官はボトルを上下に振りながら最後の一滴まで流し込み、空になったそれを背後に投げ捨てる。
そして錠剤の入った陶器を手に取った。

『今の酒は美味かっただろう、胸が燃えてるようなんじゃないか?
 ……次はこのとっておきのクスリをくれてやる。
 コイツも凄ぇぞ、数粒で天国に行ったみてぇに気分が軽くなるらしい。
 緊張を解すためにも、たっぷりと呑み込めよ』

警察官はそう言い、陶器から数粒を手の平に取って漏斗の中へ落とし込んだ。
そして石澤が苦しみ喘ぎながらそれを飲み込む様を、これ以上ない満面の笑みで見守り、
続けて陶器そのものを傾けて錠剤全てを流し込む。
さらには間髪入れずに再びボトル入りの酒を手に取って、逆さに向けながら注ぎ始めた。
これだけ立て続けにされては、石澤も堪ったものではない。

『んむ、ん、んッ!!ぶっ、えう、え、ええっ!!あ゛ぁ、んー、あん゛ーー!!』

声にもならない呻きを漏らし、身悶え苦しむ。
漏斗の上方から溜まりに溜まった酒が零れ、石澤の顔に降りかかる場面もあった。
しかしそれだけ溜まった分も、男達が漏斗を揺らす動きに合わせて石澤の胃の中へ流れ込んでいく。
2本目のボトルが空になった所で、ようやく男達は漏斗を抜き去った。
『あはっ!!ああ……あっ……!』
石澤は勢いよく酒を噴出しながら大口で空気を求め、次に下唇を引き締めて何かを堪える。
そして目を固く瞑ったまま額に皺を寄せて、まるで強い頭痛に耐える風な表情を見せた。

『さて、では素直な女になるのを待つとするか』

警察官はそう告げて石澤の真向かいにある椅子に腰掛け、ボトルの酒を呷り始める。



石澤は初め、警察官を意志の強い瞳でただ睨み据えていた。
しかし肩で息をする状態である事は変わらず、額には脂汗が浮いている。
さらには時折り口を大きく開閉したり、息を詰まらせたように前のめりになる。
それが数分続き、急に石澤の目つきが鋭くなったのを警察官は見逃さない。
『そろそろ5分だ、耐え切れまい』
その言葉が発せられた、まさに数秒後。
石澤の瞳が大きく見開かれ、頬が膨らむ。
そしてその唇の間から、抑えきれないといった様子で黄褐色の吐瀉物が溢れ出た。
一度漏れ始めれば後は止まらない。
『う、う、んウウウ、おうぇっ……!!』
石澤は額に皺を寄せ、その美しい頬の線を歪めながら吐瀉物を吐きだしていく。

『はは、盛大に吐き出したな。どうだ、身体の内から胃液を押し出されるのは未知の苦痛だろう。
 何もかもを投げ出したいんじゃないのか、ええ!?』
警察官が石澤の肩を掴み、ドスを利かせながら叫ぶ。
石澤はそれに何か反論しようと試みるが、その瞬間にやぶ睨みのように視線を乱れさせ、二度目の嘔吐を喫する。
吐瀉物は彼女の鎖骨を流れ、タンクトップの下に流れて乳房までを汚した。
すると警察官は、腕を無遠慮にタンクトップに潜り込ませ、吐瀉物に塗れた乳房を映像の中に曝け出させる。

「う、うわ!」
言葉も無く映像を眺めていた党員の男が叫ぶ。
「もう、止めてあげてよ……!!」
女の党員の多くは目を覆って嘆いた。
室井高次朗はといえば、そのどちらでもない。
虚ろな瞳で映像を見つめ、そして彼女の肌に触れていた身として、一つ異変に気付いた。
通常であればやや陥没気味である石澤の胸の先が、この映像においては屹立している。
映像の前に愛撫を受けていた可能性もあるが、それならば着衣のままである事が不自然だ。
ならば、彼女は外的要因でなく火照っているのか。恐らくは、流し込まれた薬の影響で。
その事実がまた、室井の心臓を麻紐のように締め付ける。

石澤は映像の中、手袋をつけたまま乳房を揉みしだく警察官の顔を睨みつけていた。
小さな嘔吐を繰り返しながらも、口の中に吐瀉物が溜まればそれを吐き捨てて。
しかしその表情はなんとも苦しげだ。
顔中に皺を寄せて苦しむ段階が過ぎると、次は高熱に浮かされたような顔に変わる。
何度も瞬きを繰り返しながら、かろうじて開いた瞳はどこにも焦点を結んでいない。
『う……う、う、う……あく…………』
党員の前では一度も見せることのなかった涙を目尻から溢しながら、
ついに石澤は椅子の向こう側にがくりと首を垂れた。
白い首筋を映像に晒しながら、ピクリとも動かなくなった。

『へ、気ィ失いやがったか。ま、あの苦しみに耐えただけでも大したもんか。
 だがなぁ石澤ゆかり、お楽しみはまだまだこれからだぜ。
 とりあえず今は、薬の効果でマンコもグチョグチョになってんだろ。
 幸い調教道具は何でも揃うからよォ、膣ン中を徹底的に開発してやるよ』

警察官は失神した石澤の顔を覗き込みながら囁きかけた。
その声色は、明らかにカメラに拾われるよう計算してある。
党員達にはそれが解り、映像が終わった後も、ぶつけ様のない憤りに駆られるしかなかった。



さらにその翌日の始業前には、再び全工員に対しての配布物があった。
今度は写真が一枚。
“素っ裸”の石澤が、蟲責めに遭っている写真だ。
女の党員の数名は、この写真を一目見た瞬間にトイレに立った。

コンクリート床の一部が四角く切り抜かれ、中に様々な蟲が所狭しと犇いている。
石澤は手首のリストだけで天井から吊り下げられ、その蟲壷に膝までを漬けられていた。
石澤の身体には無数の蟲が這い回っている。
白い肌は無数の刺し傷・噛み傷を残され、随所が深紅に変色していた。
石澤の正面には肥え太った尋問官らしき男がおり、蟲の入ったバケツを手に提げている。
そのバケツに満ちた蟲と石澤の髪の中に覗く蟲が同種である事から、
尋問官が定期的にバケツの中の蟲を石澤に浴びせかけている事がわかる。

こちらに背を向ける格好のため、石澤の表情は窺えない。
しかし写真の中の尋問官が石澤の顔を覗きこんでいる様子からして、
嫌悪感に満ちた表情をしている予測が立つ。
また写真を穴が空くほどに見つめた党員は、石澤の肌の至る所が粟立っている事実をも発見した。

写真に添えられた一文によれば、世の地獄のようなこの蟲攻めは、実に丸一晩に渡って続けられたとの事である。



それからは、必ず毎日という訳でもなかったが、数日に一度は石澤への尋問を記録した写真や映像が配られた。
責めの内容は恥辱責めや色責めが多くを占める。
「思想犯への尋問だとか何とか言って、結局は歪んだ性欲を満たしたいだけじゃない!
 ゆかりさんが美人だから盛ってるんだわ。こんなの只の変態よ、変態!!」
女の党員は皆そう言って憤慨した。
室井もそれは間違いのない事だと思っていた。しかし、それだけではない。
警察は誘っているのだ。
餌である同志・石澤にあえて死に至らない屈辱的な拷問を繰り返し、こちらを煽る事で、
感情に任せて反抗してくるのを待ち構えている。
そして残党を一網打尽にする腹積もりだ。

それが解っているからこそ、いよいよ室井は慎重にならざるを得なかった。
石澤を救出する為の計画は当然進めなければならない。
しかしその為には、警察の包囲網の把握、救出計画が失敗した際の逃走経路・非常時の指揮体勢など、考えておくべき事は山のようにある。
また敵の出方だけでなく、党員の中から先走る者が出ないかの監視も併せて行わなければならない。
これらの難題が重なり、誇国党内の空気は次第に不穏なものとなっていった。

石澤が捕まってから一週間の日にも、やはり映像記録が配布された。
この時は吊り下げられての『やち責め』だ。

申し訳程度に胸を覆うシャツを着せられた石澤が、天井から吊り下げられている。
腋を晒しながら手首を頭上で吊るされ、膝も胸ほどの高さまで吊り上げられる。
さらに足首にも、大股を開く格好を維持させるように縄が掛かっていた。
要は空中で大股開きをする格好だ。
大胆に過ぎる格好だが、もはや責めている警察官に遠慮はない。
どうやら石澤の身体は毎晩のように、彼らの慰み者とされているようだった。

吊られた石澤を取り囲む警察官達は、各々手に石鹸水をつけ、石澤を陰核を捏ね回す。
そうして石澤がその快感に耐え切れず、吊られた不自由な姿勢のまま身を捩る様子を嘲笑うのだ。
室内にはもう何時間にも渡って、下卑た男の笑いと、艶かしい女の呻き声が繰り返されていた。
男の指が代わる代わる陰核を摘む。
初めは見えるかどうかの淡い蕾だったそこは、今や小豆を2つ並べたほどの大きさに膨れている。
陰核の下の秘裂も花開き、尻肉にまで滴るほどの愛液を吐き溢している。

『っく、う、う……!!はあ、あ、ああ、あうっ…………!!』

その状態にありながら、石澤はなお瞳に涙を溜め、歯を喰いしばって耐え忍んでいた。
しかし息がつらくなって口を開けば、そこから切ない喘ぎを上げ続けてしまう。
それは何とも健気で、涙ぐましい努力であり、党内には同情の声が多数上がっていた。



さらに数日後の映像では、石澤がその口の穴を使い回されていた。
首と両手首を横並びに拘束する木枷を嵌められ、フックで鼻腔を上方に歪められ、
挙句の果てにリングギャグで大口を開けさせられた上でのイラマチオだ。
あたかもその美貌に嫉妬したかの如く美貌を損ねられ、喉奥を蹂躙される。
責め役にも十分すぎる性器の長さを持つ者が選ばれている為、喉の相当な奥にまで達してしまう。

『おうう゛ぇっ!!おお゛う゛ぇっ!!!う゛ぇ、え゛、おろ゛う゛ぇっっ!!』

とてもその美貌から出たとは思えないほど、低いえづきが響き渡る。
下腹をえづきにあわせて膨らませ、或いはへこませながら、石澤は苦しみ悶える。
散々そうした後に、ようやく異常な粘度の唾液を纏い付かせながら怒張が引き抜かれた。
解放されてリングギャグの隙間から犬のような呼吸を繰り返す石澤。
しかしその休息も束の間、また別の勃起しきった逸物が、リングギャグの穴を埋め尽くす。

『おえ゛ぇっ、おお゛う゛ぇっ!!んんうおう゛ぇ、え゛、おお゛おう゛う゛ぇっっ!!!!』

限界まで固くなった状態の怒張を深く捻じ込まれ、石澤がえづき上げる。
『へへ、こりゃ気持ちいいなァ。しっかも、またすげぇ声出してやがるぜ。
 ゲボ声聴く限りじゃ、俺のが一番デカくて長いんじゃねぇのか?』
男が嘲笑う。

それが何時間もかけて延々と繰り返された。何も変わらず、変えられず、延々と。
変化といえば、石澤の身体に光る汗の量と、床に滴る涎の量、
そして初めは相手を睨み上げていた石澤の瞳が、いつしか泣き腫らしたように前方しか向かなくなった事、程度のものだった。



今直ぐにでも同志・石澤を助けに行くべきとする意見と、浮き足立っては相手の思う壷だとする意見。
誇国党の中では、その論争が連日巻き起こっていた。
工員達に新たな映像が配布されたのは、そうした折のことだ。

最新の記録で石澤は、簡素な寝台に横たえられて繰り返し犯されていた。
目隠しをされ、両手首を頭上で拘束されたまま警察官の一人に押さえ込まれている。
そのまま正常位で、伸ばした両脚を抱えるようにして犯されている格好だ。
状況自体はやや特殊とはいえ、そう変わった性交でもない。
しかしながら、石澤の反応は尋常ではなかった。

『ああ、あ、あいや、ぁっ……!!もう、やめて、やめ、あ、いく、あ、あっ……!!!!』

石澤は歯を食いしばり、または大口を開けて大きな快感を表している。
細い腰は男が突きこむたびにと言っていい頻度で仰け反り、
すらりとした両脚は所在無げに空を蹴りながら強張る。
まるで一突き毎に絶頂を迎えているかのような反応の激しさだ。
普段の石澤の反応からしても、それは異常といえた。
だが注意深く観れば、映像の端にその原因と思しきものが映っている。
注射器が、映像内にあるだけで4本。
すでにそのピストンは押し込まれており、注入の役目を果たした物と解る。
どうやら石澤の過剰反応は、薬を投与された故らしい。

犯している警察官はそら恐ろしいほど淡々と石澤を抱いていた。
相手の両腿を掴み、角度を調節した上で小刻みに腰を打ち付ける。
その計算され尽くしているらしい動きは、やはりと言うべきか石澤の表情を歪ませた。

『あ、あ、あああううあああっ!!もうだめっ、だめ、もらえ、ああう!!
 い、いく、いく、いくいく、んわあぁあああーーーっ!!!!!』

数分後、音声が割れるほどの絶叫を上げながら、石澤は大きく背を反らせた。
その背が再びシーツに付いても、艶かしいその身体は細かに痙攣するばかりだ。

犯していた警察官はそこでようやく逸物を抜き去った。
結合中は良く窺えなかったが、改めて見れば大抵の男が自身を喪失しそうなサイズだ。
男は怒張を抜き出した直後、石澤の秘部に指をかけて強く開く。
カメラに彼女の膣奥の様子が映し出された。

照り光る液に塗れた粘膜の奥に、大きく口を開いた門のようなものが見える。
処女膜である筈もなく、位置的にもそれより深い。
映像を見る彼女の同志達も、初めは誰もが、その映像の意図する所を量りかねた。
しかしさらに凝視を続けた時、男の1人が驚愕に目を見開く。

「お、おい……あれって、まさか……子宮口じゃねぇのか?」
彼が傍らの女性党員に尋ねると、彼女も口を押さえて驚きを露わにする。
「そ、そうみたい。あれ……し、子宮口よ、間違いない。
 やだ、でも何、あれ……あんなに拡がって、もう男のアレが入るじゃない……。
 まさか、子宮を直接、犯されてたの……?
 だからゆかりさん、あんなに反応してたの……!?」

膝が砕け始める女性党員の答えを裏付けるように、映像内に音声が入る。

『また失神したか。やはりこの女でも、子宮を直接かき回されるのは堪らんらしいな。
 いいぞ、さらに続けろ。失神に失神を重ねさせてやれ。
 この女も、先ほど赦しを乞いかけておったからな、案外もう容易に落ちるのかも知れん』

その声と共に、再び結合の音が鳴りはじめる。
それに合わさるように、石澤の泣くような呻きも上がり始める。

遠くで集会所の扉が押し開かれるのを、室井は耳にした。
堪えきれなくなった党員が飛び出していったのだろう。
彼らが下手を打って捕まり、この集会やメンバーの情報を漏らせば全ては終わりだ。
しかしそれもまた一興かも知れない、と室井は考えていた。
頼りになる同志であった石澤が奪い去られ、それに合わせて党内も分裂している。
ここからどうやって、勢力を立て直せば良い。
いや、それよりもそもそもにして、室井自身の心にポカリと口を開けているこの空虚を、
どのようにして埋めれば良いのだ。

室井はこの時、自分にとっての“石澤ゆかり”がどれほど大きな存在であったかを、
漸くにして認識したのだった。



                        終わり
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上海の片隅で

レズいじめ物。ダーク&スカトロ要素注意。


澤田 寛子(さわだ ひろこ)は煙管を咥え直し、今一度の煙を噴き上げた。
古い中華宿の天井近くに靄が立ち込める。
まだ齢20であるとは思えぬほど、寛子の所作には若さがない。
それは、彼女の荒みきった内面が滲み出るかのようだった。

彼女は、知人を売ったのだ。
日本で無計画に重ねた借金の末、数多の暴力団と諍いを起こし、上海に逃げ延びた。
しかしその上海でもまた金銭トラブルは尽きず、今や完全に闇組織の手先だ。
人身売買のネタを提供するよう強いられた彼女は、自らの知る最高のカードを切った。
中学時代の級友、鶴和 瞳(つるわ ひとみ)だ。
級友とはいえ、寛子には瞳とさしたる接点があった訳でもない。
むしろ、当時から小悪党でしかなかった寛子にとって、瞳は遠くで輝く太陽の如き存在だった。

瞳にはカリスマ性がある。
実家はさほど裕福でないにも関わらず、令嬢然とした清楚さと凛々しさを兼ね備えていた。
名の示す通り、目尻のくっきりした意思の強い瞳をしており、横暴で鳴らすクラスのガキ大将ですら、
瞳に問い詰められれば俯きがちに口ごもるばかりだ。
その瞳の発言力は絶大で、喧騒の沸き起こった教室内でも、瞳が一喝すれば即座に静まる。
それは彼女の苗字とかけて、『鶴和の一声』と呼び称された。

そうしたカリスマ性とはまた別に、単純に女としての男子人気も相当に高い。
中学時代からすでに七頭身以上あり、体操服を押し上げるようなDカップを有していた。
そもそもにして艶やかな長い黒髪や、凛々しく整った顔立ちとくれば男受けが悪いはずもない。
学校内では密かにファンクラブすら存在していた。

この瞳こそ、寛子の知る中で『最も上等な女』。
刺青の上海マフィアに凄まれた寛子は、この瞳を売春婦として上納する約束で場を切り抜けた

資金と人脈を貸し与えられた寛子は、早々に動く。
人を使って、女子大生となっていた瞳の周辺を嗅ぎ回らせ、徐々にその環境を狂わせた。
瞳の持つ正義感を利用して、彼女の目に触れる範囲で問題を起こし、
首を突っ込んできた瞳に美人局の要領で罪を被せる。
それを契機として彼女とその家族への脅迫を繰り返し、両親を一時的に監禁する。
さらに幼い弟にも被害が及ぶ旨を伝えたところで、ついに瞳は自ら人身売買の条件を呑んだ。

上海郊外にある安宿で一ヶ月間の性感調教を受けた後、マカオに渡って特殊浴場で働くこと。
その際初めての客に対し、自らの純潔を売ること。それが条件だ。
これを聞いた上海マフィア達は歓喜した。
写真を見せた時には半ば信用していなかった彼らも、海を渡ってきた本物の瞳を見て、その上等さを確信したのだ。
マカオの“上客”達もそれは喜び、瞳の処女を掛けて盛大にオークションを開いた結果、
実に20万元(約250万円)で競り落とす者が出た。
競りにかけられた娘には他にも見目のいい北欧娘・アジア娘が複数いたが、瞳はその中でも頭一つ抜けた目玉商品だ。

こうした一大ビジネスの仕込みとも言える瞳の調教は、寛子自身に任された。
理由はいくつかある。
一つに、瞳という上玉を紹介し、追い込んだ立役者である事。
一つに、寛子と瞳とは昔馴染みの仲であり、瞳の抵抗も少なかろうと思われる事。
一つに、瞳のクールで気の強い美貌に我を忘れる男が現時点ですら多く、
男に調教を任せてしまうと、何かの間違いで処女を奪おうとする恐れがある事。
そして、最後にもう一つ。
寛子自身が、瞳に対する強い嗜虐性を見せており、瞳の調教を熱望している事だ。

初めはマフィアに脅されての苦肉の策であったこの行為が、いつしか寛子の中で強い興奮材料となっていた。
あの遠く眩い存在であった瞳を、貶め、蕩けさせ、異国の風呂屋へ沈める。
いざ可能となってしまえば、その禁忌は堪らなかった。





「じゃあな、頼んだぜ。くれぐれも膜だけは傷つけんなよ、20万元だぞ」

瞳を連れて来た刺青男は、そう言って扉を閉める。
中華宿には寛子と瞳だけが残された。

「はぁい、久しぶりー。『鶴和の一声』の鶴和 瞳さま」
寛子は薄笑いを浮かべながら瞳を見つめる。
瞳はすっかり変わり果てた寛子を訝しげに見つめていたが、やがて思い出したように目を見開く。
そして次の瞬間には、全てを悟ったように顔つきが鋭くなる。
「……全部、あんたなの……!?」
拳を握り締めながら問う瞳にも、寛子は余裕を崩さない。

「あー、覚えててくれたんだ?光栄だねぇ。
 んなコワイ顔しちゃって。中学の頃っておまえに睨まれると、みーんなびびっちゃってたよね。
 でも、今はそんなの効かないよ。
 あたしに何かあったら、さっきみたいな刺青の人らが来て、おまえボコられちゃうのよ。
 あれのパンチは痛いよー。一発で顎が砕けて、二度と戻せなくなった娘もいるし」
「…………っ!!」
寛子が告げると、瞳は奥歯を軋ませながら、静かに拳を緩める。
「そうそう、それでいいの。今のおまえはさ、調教を受けるメスブタなんだよ?
 なーんでもあたしの言う事聞くの。そう納得ずくでここ来たんでしょ?」
「……は、い」
屈辱的に返答する瞳を見やりながら、寛子は近くの革椅子に腰掛ける。
「じゃあさ、ブタが服着てるのってオカシイよね。すぐ脱いでよ」
残酷な命令に、瞳の目じりがぴくりと反応する。
その様子を堪能しつつ、寛子は繰り返した。
「脱げ、つってんの。ブタ」
寛子の言葉にいよいよ不快感を露わにしつつも、瞳は命ぜられた通り服に手をかける。

ファーコートに、薄手のハイネックセーター、タイトジーンズ……。

蜂蜜色の照明の元で露わになった裸体は、かつての期待をそのまま成長させた、実に見事なものだった。



寛子は椅子から立ち上がり、無造作に瞳の身体へ触れ始める。
まずは左手で右の乳房を鷲掴みにし、手の平から溢れる肉に驚きを示した。

「ふはっ、でっか。これE……いやFカップはあるよね。すれ違いざまに振り返られるでしょ。
 しかも柔らかいし。脂肪が全然硬化してないんだね、いいなぁー」
乳房を弄びながら、さらに脇腹、背中と撫で回し、尻肉を鷲掴みに。
「うん、安産型、安産型。客受けいいよ、デカ尻は」
そしてついに、指は逆三角の繁みへと潜り込んだ。
「ここが、おまんこ……あたしと同じ場所についてるんだ。って、当たり前か。
 なにせ中学の頃のパリッとしたイメージだと、おまえのおまんこって想像つかなかったからねぇ。
 でも、今日からはここを毎日とろとろにしてあげるよ」

寛子はそう告げ、一歩下がって再度革椅子に腰掛ける。
そして横柄な態度のまま、瞳に向かって顎で下方を示した。
「さて、じゃあ調教はじめよっか。まずはブタとしてのアイサツからね。
 そこに跪いて、あたしの足の指舐めてよ」
言い放たれた言葉を聞き、瞳の顔にいよいよ怒気が増した。
しかし、聡明な彼女は逆らえないことをとうに理解しているはずだ。
寛子は足を組んで静かに待った。瞳の決断の時、屈服の瞬間を。

やがて、瞳は静かに膝を曲げ、這うように四つ足をついて寛子の元に歩み寄った。
そして、舌を這わせる。
「っふふ、あは、あっははははは!!いいよ、いいよぉメスブタちゃん!!」
寛子は笑い声を上げた。
あの瞳を下僕扱いしている現状が、愉快なのだ。
「んむっ……ん、あう、ふぇえあっ……」
幾度も執拗に舌を這わせ、憎い元クラスメイトの足指に唾液を絡ませていく瞳。
その瞳の顔を足裏で汚し、時には足指で鼻を摘みあげて屈辱を与える寛子。
裸の下僕と、着衣の主人。
「おいしい?メスブタ」
「…………はい、おいしい…………です」
素肌同士で触れ合いながらも、そこにある立場の差は絶対だった。



数分後、瞳はベッドの上で三角座りのまま脚を開く格好を取らされていた。
寛子はその正面におり、口惜しげに睨み付ける瞳の表情や、丸ごと晒された恥部を携帯で撮影している。
撮影した写真は時おりどこかに転送されているようだが、行き先を寛子が明かすことはない。
「可愛い弟くんに送ってるのかもよ?」
寛子がそう告げると、瞳は露骨に苛立ちを見せる。

しばし撮影を続けた後、寛子は銀色をした烏口のような器具を取り出した。
「これ知ってる、メスブタちゃん?クスコっていって、おまんこ拡げて中まで丸見えにする道具なの」
寛子はそう告げて瞳の表情を愉しみながら、器具の先端にローションを垂らしていく。
そして隙間なく閉じた瞳の秘裂を指で開き、ゆっくりと挿入を開始した。
「ひゃっ……!!」
小さな叫びと共に、瞳の身体が震える。
冷ややかなクスコは着実に瞳の恥じらいへと入り込み、押しひらく。

「へぇー、すごい綺麗なピンク。保健の教科書に載ってる写真みたい。
 これがファンクラブまで出来てた人のおまんこかぁ。
 処女膜もバッチリ残ってるし、子宮口も奥の方でお堅そうにしてるねぇ」

寛子はクスコに拡げられた秘部を撮影しながら、様々に評を述べる。
瞳は開脚したまま後ろに手を付く格好で、ただ時が過ぎるのを待っているようだった。
しかし、恥辱はこれだけでは終わらない。
膣からクスコを引き抜いた寛子は、続いて瞳に背を向けるよう命じたのだ。

訝しみながらも這う格好を取った瞳は、やがて尻穴にローションが塗布された瞬間に目を見開く。
「ちょっと、そこは違……っ!」
「違わないよ。おまんこが客に予約されてる以上、むしろこっちが調教のメインなんだから」
寛子は淡々と告げ、十分にローションを塗布した菊輪へとクスコの烏口を押し付ける。
秘裂以上の抵抗があるものの、銀色の器具は少しずつ少しずつ、瞳の腸内へと入り込んでいく。
「あっ……ぐぐ、いぎっうう゛……っっ!!」
さしもの瞳もこれに声を殺しきる事は叶わず、歯を食いしばって悲鳴を漏らす。
そうして数分にも渡る格闘の末、ついにクスコはその先の全てを腸内へと潜り込ませた。

「よーし、じゃ行くよ?」
寛子は汗まみれで息を荒げつつ、力強くネジを捻る。
瞳の腸粘膜が空気に晒されていく。
「くう……っ!!」
屈辱的な瞳の声を愉しみながら、寛子は満を持して肛門の中を覗き込む。
そしていよいよ口元を緩めさせた。
「うーわ。ちょっと瞳さまぁ、なによぉこれ、奥の方にうんち詰まってんじゃん!
 あっはははは、『鶴和の一声』の瞳さまの腸内も、結局はこんななんだ!?
 うわぁ、すっごい。ファンクラブとか作ってたヤツ全員に送信したいんだけど」
寛子はこの上なく上機嫌で携帯のフラッシュを焚き続ける。
決定的な瞳の弱みを掴んだように。
「っ……!!!」
瞳は限界まで拡げられた尻穴を覗き込まれ、撮影されながら、頬を紅く染めて指を噛んでいた。
20年という人生でも最大の屈辱だろう。
しかし、恥辱の調教はここからが本番だ。




調教を受ける間、瞳には一切の自由がない。
食事もトイレも、入浴する場合さえ、必ず寛子と共にだ。
特に初日の夜、瞳は寛子の手によって、体中を必要以上に清められた。
丹念なシャンプーに始まり、手にオイルをたっぷりとつけて10分以上も腋の下を揉み込んだり、
乳房を泡塗れで捏ね回したり。
腕を泡まみれにしたまま、瞳の股に通すように扱く行為は特に長く続けられた。

「ほぅら気持ちいいでしょこれ、ソープの技だよ。内腿は特に敏感だからね」

瞳は肩幅に脚を開き、手をついた壁を静かに見つめるばかりだが、反応はしていたようだ。
最終的に寛子は、腕に石鹸とはまた違うぬめりが纏い付いている事に気付いたのだから。

歯を磨く行為すら、後ろ手に拘束した上で寛子が行う。
飼育される立場にあることを身に染みて理解させるためだ。

「せっかくだから、歯磨くついでにキスの講習したげるよ。
 ……ほら、こうやって歯茎に沿って舐めて、舌の付け根もくすぐって。
 それから何より、口の天井部分の上顎。
 ここを優しーく……ふふ、ほぅら、今ゾクッとしたでしょ?」

寛子は瞳の顔を覗き込みながら、執拗にその口内を撫でまわす。
瞳は確固たる意思を秘めた視線を返しながらも、口の端から唾液を零し、されるがままになるしかなかった。

この屈辱的な一日の中で、それでも瞳には、唯一心の拠り所となるものが残されている。
日本にいる幼い弟との電話だ。
しかしその唯一の安らぎさえ、無条件に与えられることはなかった。

「そう、あの怖い人達はもう来てないのね、良かった。
 ご飯はちゃんと食べられてる?お姉ちゃんが置いて行ったお金で、足りそう?
 …………そっか、寂しい、よね。……うん。
 そのうち、帰るから……。お母さん達も戻ってくるから。だから、いい子で待っててね」

瞳は憂いを帯びた表情で、出来るだけ優しく弟に語りかける。
椅子に腰掛けたその下半身には、陰核を中心としてローターが這い回っており、
さらに膣の浅い部分を寛子の指が刺激しているにも関わらず。

「全然やらしい声上げないなんて凄いじゃん、ブタ。」
通話を終えた瞳に、寛子が囁きかける。
「まぁ……」
そう言いながら寛子が繁みの中に指を割り入れると、瞳の身体がぴくりと反応する。
「さすがに、勃っちゃったみたいだけど」
探り出したクリトリスを弄びながら囁く寛子。
それを口惜しそうに睨みながらも、瞳の身体は敏感に反応する。
寛子は口端を吊り上げた。
「ふふ、こりっこり。今日はここを皮の上から責めただけだけど、
 明日からはクリキャップで完全に皮捲り上げて虐めてあげる。
 堪らず声出ちゃう方に、5000円ね」





2日目からは、本格的な調教が始められた。
まずは壁に設置された『日本人の平均サイズ』のディルドウを用いてのフェラチオ練習。
とはいえ、舌遣いなどのテクニックは知識として流す程度だ。
そもそも瞳は処女性や、『風俗嬢らしくなさ』を売りにするタイプであるため、
始めから高度なフェラチオテクニックは必要ない。
そうしたものは客を取るうちに仕込んで貰えばいい。
それよりも寛子が強いたのは、より瞳の惨めな部分が曝け出される『イラマチオ』だ。

「お゛っ、おぶっ、ごあっ…!!おぐ、ごぉおお゛っ、ごェッ!!!」
室内に凄まじいえづき声が響く。
瞳は予想以上にえづき声の大きなタイプらしい。
いつものよく通る凜とした声とはかけ離れた、胃臓の煮立ったような声を漏らす。
両の手首を後ろで縛られたまま、丸出しの豊かな乳房を揺らし、しとどな唾液を滴らせて。

「普段えらくクールぶってる割に、意外とえづき汁多いんだねぇ。ほぉら、顎から下ドロッドロ」
寛子は瞳の後頭部と顎に手を添え、巧みに角度を調節しながらディルドウを咥えさせていた。
それにより瞳は、常にその瞬間で最もつらい角度での喉責めを受けることとなる。
ゆえに、決壊は避けられない。

「っげ、ぉおあ゛っ!!」

短い叫びと共に、ディルドウの中腹から質量のある液が流れ落ちて行く。
床に響いた柔らかな音で、それが吐瀉物だと知れた。
寛子は一旦瞳の頭を引き、ディルドウを口から抜いて呼吸ができるようにする。
「はぁ、はあ、はっ、がはっっ、ああ゛ッ……!!」
瞳は寛子を見上げて訴えかける。
吐いてしまったのを見ただろう、もう終わりにしろと。
しかし、寛子はそれを意に介さない。
瞳の呼吸が落ち着いたのを見計らい、再び頭を固定してディルドウに押し付ける。
「がぉおごお゛お゛っ!?」
瞳の喉から信じがたいという非難めいた呻きが漏れた。

鼻が潰れるほど、根元の根元までディルドウを呑み込ませ、蛙の潰れたような呻きを堪能する寛子。
耐え切れずに瞳の喉が蠢いた瞬間、ゆっくりと頭を引き戻し、再びゆっくりと押し込んでいく。
「一度吐いて喉が弱っちゃうと、こういうゆーっくりの方がツラいんだよねぇ」
寛子は遠い目をしながら“作業”を繰り返す。
深く押し込み、ゆっくりと引き抜く。
深く押し込み、ゆっくりと引き抜く。
それを延々と受け続けては、イラマチオ経験の浅い瞳に耐え切れるはずもない。

「おお゛う゛ぇええ゛え゛っ!!!えお゛っ、うううんげごおあぁ゛!!
 あごぉっ、ごおお゛お゛お゛お゛う゛ぇえええ゛え゛っっ!!!」

瞳は幾度にも渡って眼を見開き、眉を顰め、嘔吐した。
後ろ手に縛った縄がギギと軋み、黄褐色の吐瀉物が白い乳房を汚していった。
半ば白目を剥いている時さえあった。
それを繰り返すうちに、少しずつ瞳に変化が表れ始める。
初めの頃こそ怒りに震えて寛子を睨んでいたものだが、
やがてその凛々しい眉と目尻が下がってくる。
気付いたのだ。
ディルドウを受け入れ、喉奥を開くコツを習得するまで、この地獄から逃れる術がないと。

「ふふ、いーい顔になった。女の子が置かれた状況を理解する瞬間って最高だねぇ」
寛子は瞳の横顔を覗き込みながら、恍惚の表情を浮かべた。



3日目は朝方から晩まで通して、薬に身体を馴染ませる調教が行われる。
X字の磔台に手足を拘束したまま、薄桃色のローション状のものを秘裂に塗り込めるのだ。

「ちょっと、何よそれ!おかしなクスリじゃないでしょうね!?」
不安からそう叫ぶ瞳に対し、寛子は淡々と薬を塗り込めていく。
「もしそうだったとして、だったらどうだっていうの、メスブタ?
 おまえが客を取る場所じゃ、必ずこれを使うんだよ。
 どうせ中毒になるんだから、意地張るより、早く慣れた方が楽だって」
片手で瞳の細い腰を抱え込み、もう片手で秘部に薬をすり込む寛子。
時おり目の前の乳房を口に含みながら、淡々と昂ぶらせていく。

指遣いそのものはゆったりとしたものだが、技巧は優れていた。
同性ならではの巧みさで、親指で陰核をなぞり、他の2本指で膣内の性感帯を舐りまわす。
それにより、瞳は幾度も幾度も、小さな絶頂へと持ち上げられていた。
薬そのものの効果も興奮剤として確かにあり、身体を芯から切なく火照らせる。
技巧と薬の効能がない交ぜになり、もはや数えるのも億劫なほど蜜を零している事を、
他ならぬ瞳自身がよく理解していた。

夜も更け、尻肉から太腿へかけての痙攣がどう力を込めても止まらなくなった頃、
ようやくにして長い嬲りは終わりを迎える。
最後に、寛子が満面の笑みで見せた秘部の撮影写真を見た時、瞳は顔を強張らせる。
初めのころとは別物のように紅く熟れ、捲りあがるようになった秘裂。
内腿のみならず足首にまで無数に滴り落ちる愛液。
股下の床に広がった、雑巾でも吸い取りきれないほどの蜜溜まり。
どう楽観的に見ても異常なほど、感じすぎている。

「すっごいねぇ。これからしばらくは、一日おきにしてあげるよ」

寛子のその言葉を、瞳は表情の上でこそ聞き流したが、心の内では震えていた。



4日目には、浣腸が施された。

「物好きな客には、浣腸して30分は我慢しろって言ってくる人が結構いるからね。
 そういうニーズに応えるために、今のうちから訓練しとかないと」

寛子はそう告げながら洗面器に牛乳を注ぎ入れ、エネマバルーンの端を浸す。
そして尻を掲げて這う瞳の尻穴へと、もう片方の栓を埋め込んでいく。
シミ一つない尻肉が栓を呑み込んだところで、いよいよ注入が始まった。
寛子は持ち前の嗜虐心でもって、シュコ、シュコとリズムよくバルーンを握りつぶす。
「くぅっ……!」
生涯初めての浣腸を受ける瞳は、冷えた牛乳が入りこむ度に伸びやかな脚を震えさせていた。
しかし手首を後ろで縛られているため、それ以上の反応はできない。

「どう、屈辱的でしょ。メスブタ」
「……別に」

寛子の意地の悪い問いを、瞳は冷たく撥ねつける。
だがそれを聞いても、寛子はただバルーンを握ってさらに追い詰めるだけ。
対する瞳は、いよいよ張り始めた腹を抱えながら耐えるしかない。
腹の鳴りは、ぐるる、ぎゅるるる、という異質なものになっている。
そしてその間隔もまた、刻一刻と短くなっている。

「お願いですからうんちさせて下さい、って惨めったらしく哀願したら、許してあげるよ」
空になった洗面器へ、また新たに瓶入りの牛乳を注ぎながら寛子が告げる。
「だ、誰が……!!全部あんたのせいで、私も、潤矢も……!!」
「へぇ、そう。あれぇ、ちょうどその可愛い潤矢くんから電話だよ。
 いつもより早いね、何かあったのかも。出てあげなよ」
寛子は傍らの机で鳴り始めた携帯を取り、通話ボタンを押して瞳の顔の横へと放り投げた。
瞳は一瞬動揺を露わにしたが、すぐに表情を入れ替える。

「……潤、どうかしたの?お姉ちゃんに電話する約束の時間より、ずっと早いよ?」
姉の顔を見せる瞳を見下ろしながら、寛子はさらにバルーンを握り込む。
もはや瞳の身体は尻といわず脚といわず細かに震え続けており、
呼吸も荒く、顔や背中に滲む脂汗も尋常ではない。
限界は容易に見て取れた。
それでもなお出来るだけ冷静に、弟の不安を受け止める瞳。
それを目にして、寛子の嗜虐心が燃え上がった。

「あれぇ瞳ちゃあん、こんなぶっといアナル栓嵌めてるのに、もう牛乳漏れてきてるよ?」
大声で状況を報告し始めた寛子に、瞳が驚愕の表情を向ける。
その顔が面白く、寛子はさらに声を張り上げる。
「お腹すんごい膨れちゃったねぇ、瞳ちゃん。腸の中に牛乳、どれくらい入ってんだろね、これ。
 最初の日にアナル拡げて確認した日から、大きい方は一回も許可してないからねぇ、お腹苦しいね」
寛子の言葉に、電話の向こうの少年も戸惑っている様子だ。
瞳は携帯を必死に見つめながら首を振った。
「あ、じゅ、潤、気にしなくていいよ、何でもないから!
 それよりさっきの話、もっと詳しく聞かせて?」
弟の悩み相談に話題を切り替える瞳の後ろで、寛子はなおも続ける。
「お腹の音がすごいねぇ、ぐるぐるぎゅるぎゅるって、これ下痢のときの音だよね。
 もう限界なんでしょ。お尻だけじゃなくておまんこまでヒクついてて、みっともないよ」

しばらくして電話が切れた後、瞳は獣のように吊り上がった目で寛子を見上げる。
「なぁにメスブタ? 調教する立場の人間として、何か間違ったことでもした?」
悪びれもせず答える寛子に、瞳は額の皺を深めた。
「最ッ低ね、あんた……」
「そうだね、最低だね。でもこれから部屋の中で糞ぶち撒けるあんたは、そのさらに下だけど」
寛子はそう言って瞳の腕を掴み、むりやりに立ち上がらせる。
そして柱に寄りかからせた後、その足元にバケツを置いた。
瞳の脚は痙攣するように震えている。
「さぁ、たっぷり出しなさいな」
そう言って寛子がエネマバルーンを引き抜いた次の瞬間、ついに決壊が始まる。
「く、うふううぅぅう゛っ!!!!」
どれほど瞳が口惜しがろうとも、限界を超えた状態での排便は止まらない。

大股を開いた蹲踞の姿勢で、瞳は恥辱を味わい続けた。
濁流のようにあふれ出す牛乳に、4日以上も溜め込まされた便が溶け出している。
その排泄の様子を、寛子は嬉々として撮影し続けていた。
遠目からの一枚、床に膝と片手をつきながら接写の一枚、側面に回っての一枚……。
瞳はそれを、俯きがちになりながら受け止めるしかなかった。

恥辱の排便がようやく止まった所で、寛子は携帯を一旦置いて薄いゴム手袋を嵌める。
そしてその先端にローションを小さくつけ、瞳の脚の間へと潜り込ませた。
「あ、やっ!」
一瞬の後、瞳の拒絶の声が響く。
原因は、排泄を終えたばかりの尻穴に入り込む指だ。
「や、やめてよ!」
「なぁにそれ、やめてください、でしょ」
「…………や、やめて、ください」
「ふふふ、いーや。出すもの出していい感じにユルんでるねぇ、次はココ開発しよっか」
尻穴を弄りながら囁かれたその言葉は、瞳の表情を不安で塗り潰した。



「ほぅーら、気持ちいいでしょ。お尻の穴が、しつこく指締め付けて来てるよ?」

瞳の肛門の中で2本指を蠢かし、寛子が囁く。
ゆっくりと指が引き抜かれると、小さく開いていた肛門は再び隙間なく窄まる。
未使用を印象付ける、桜色の窄まり。
その皺の一つ一つを寛子の指がしばし撫で回し、再び肛門内へと潜り込んでいく。
それが先ほどから延々と繰り返されていた。

瞳は、ソファに腰掛け、両脚を大きく開いて寛子へ肛門を晒す格好を取っていた。
その眼にはアイマスクが付けられており、否応なく感覚を研ぎ澄ませている。
肛門を指で弄くられながらも、瞳の引き結んだ唇からは声が漏れない。
ただ、尻穴から続くふっくらとした腿裏は、肛門から指が抜かれるたびに強張っていた。

寛子は言葉もなく、淡々と瞳の尻穴を指で刺激していく。
そして肛門の皺が疲れたように開き始めた頃、床から道具を拾い上げた。
アナルバルーン。
浣腸に用いたものとは違い、先端の風船を膨らませる事で肛門を拡張する為のものだ。
その先端を瞳の肛門へと潜り込ませた後、寛子の指が数度ポンプを握り込む。
瞳の腰がぞくりと震えた。
シュッ、シュッと空気が送り込まれる度に、明らかに瞳の動揺が増していく。
腰が苦しげに揺らめき、呼吸が荒くなり。

「反応しはじめてるねぇ。腸の中でバルーンが膨らむのって、堪んないよね。
 お腹が圧迫されて、実際の大きさの何倍にも思えちゃう。
 でもその苦しさが、段々と快感になってくるんだよ」

寛子はそう囁きかけながら、限界まで拡張しては弛緩させ、を何十度と繰り返した。
脚の間から覗く瞳の腹部が一面の脂汗にまみれた頃、瞳は別の道具も用い始める。
腸の中で弾けあう色とりどりのローター。
肛門用に作られたアナルバイブ。
真珠状の球が連なったアナルパール。
それらを少しずつ太さを増しながら、押し込んでは引き抜き、押し込んでは引き抜いた。
時には深くまで押し込んだまま、排便の要領で自ら“ひり出させる”事もあった。
肛門責めの最中に秘唇がひくつくと、そこを指で開いてわざとらしく匂いを嗅ぐ事もした。
尻穴からそれなりの太さのアナルビーズが垂れ下がっている瞬間を撮影もした。
特にこの撮影は、視界が遮られている事もあり、瞳の心をよく惑わす。
そして惑えば、瞳はその分だけ感じていくようだ。

恥辱の肛門調教は夜から始まり、カーテン越しの空が白んでもなお続いていた。
床にはローションと体液に塗れた多様な責め具が転がり、責めの執拗さを物語った。

朝日の差す中、寛子は瞳の肛門の下にガラスボウルを構え、腸一杯に詰め込んだ玉蒟蒻を受け止めている。
「にじゅうさん、にじゅう、よん、ご。にじゅう、ろく……」
瞳がひり出すのに合わせ、出た個数をカウントしながら。
ぶりゅ、ぶじゅっと音を立てながら吐き出されていく玉蒟蒻。
それは朝陽を受け、瞳自身が分泌した腸液に塗れて妖しく光る。
間近でボウルを構える寛子には、さぞやよく見えることだろう。

「さんじゅうきゅう、よんじゅう。これで全部か。
 あはは、まるでマラソン終えた後みたいな呼吸だねぇメスブタ。
 玉蒟蒻を40個も詰め込まれて、それをひり出すのは気持ちいいでしょ。
 それだけでイッちゃったんじゃない?」
寛子が茶化すと、瞳は荒い呼吸を必死に押し留めながら眉根を寄せる。
「は、排泄の穴で逝くわけないでしょ……」
そう強がりはするが、寛子にはそれが滑稽だった。
彼女には余さず見えているのだ。
何時間にも渡る丹念な肛門調教の末、涎を零すかのように愛蜜を滴らせる秘部が……。



膣口と肛門。その性感調教は、連日連夜、休みなく続けられた。
食事中も、入浴中も、睡眠の最中でさえ、常に快感を得続けている。
薬の効果で不快感はない。
それこそが、瞳にとっての最大の不安要素ではあったが。

瞳はしばしば、床に座ったまま、がに股の格好で大きく脚を開かされた。
そして数時間ばかり、クリトリスと陰唇の周辺をマッサージ器で刺激され続ける。
「んっ……んン、んっ……く、ふう……!!」
瞳の唇からはすぐに甘い声が漏れた。
黒髪から汗を垂らし、てらてらと濡れ光る秘部に視線を落としながら。

そうして充分に瞳を昂ぶらせた後、寛子は口元に笑みを浮かべながら張り型を手に取る。
かなりの太さを持つものだ。
それを秘裂に押し当て、僅かずつ押し進める。
「っつ……!!」
瞳の眉が顰められた。
寛子の指はさらに張り型を押し進め、ついに秘裂を割り開いて内部へと侵入させた。
しかし、深くは入れない。
極太の張り型を、あくまで浅い部分でのみ動かし続ける。
処女を奪わない事が大前提の調教であるからだ。
しかしその浅い動きはかえって残酷な焦らしとなり、瞳にもどかしさを与えているようだった。

「すごいねぇ。初めは1cm入れるのも無理だった太さなのに、大した進歩だよ」
寛子が張り型を動かしながら、しみじみとした口調で告げる。
張り型は、瞳のあふれさせる大量の愛液に抽迭を助けられていた。
指も、瞳の股座も、木の床も、全てがぬるぬるとした愛液に塗れている。

「中学の頃、何十人の男子がこの蜜を妄想してただろうね。
 このどんどん滲み出てくる蜜の一滴が、数千、数万で売れちゃったかも。
 ほんと馬鹿馬鹿しいよね。
 おまえだって所詮は只の女。バイブであそこ捏ねくり回されたら、普通に濡れる。
 何も特別じゃないし、何も特別視するような違いなんかない。
 皆それに気付いてなかったんだね」

寛子はそう語りながら、瞳の頬が染まるのを愉しんでいた。
美しい女の肉体を変革しながら、同時に精神をも劣化させる。
それが寛子の生き甲斐なのだ。



膣へ深く入れることができない分、直腸の方は連日奥の奥まで開発された。

極太のディルドウを床へ立て、瞳に自ら腰を下ろして肛門へ挿入させる。
入り込む始めの一瞬は苦戦するが、そこさえ抜ければスムーズに行くものだった。
「ちゃんと奥まで入った?じゃ、そのまま屈伸ね」
寛子は淡々とそう告げる。
瞳はその言葉に従って、肛門に極太のディルドウを受け入れたままで屈伸運動を始める。

肛門からは、すぐにじゅぶじゅぶと潤いのある音がしはじめた、
膝を屈伸させるたび、瞳の豊かな乳房が揺れる。
眼を細め、口を半開きにしている表情は一見つらそうに見えるが、
実の所は快感が勝っているのだろう。
そう感じるように、寛子が調教してきたのだから。

「そこでストップ。」

ディルドウが直腸の一番の奥まで入り込んだ瞬間、寛子が鋭く告げる。
すると瞳の腰がぴたりと止まった。
腸の最奥で極太を押し留める、これはかなりつらい。
瞳は息を詰まらせ、膝頭を細かに震えさせていた。
寛子はあえてゆっくりとその瞳の傍に寄り、両肩をぐいと押し下げる。
「んぅうっ!!!」
瞳の小さな呻きが聞こえ、直後、触れた肩がぶるりと震える。

「あれぇ、もしかして今、お尻の穴埋め尽くされて絶頂しちゃったの?
 排泄の穴で逝くわけない、とか強がってた人が。
 変態体質だよ、変態体質」
寛子の嘲りに、瞳はたちまち頬を紅潮させていく。
「あ、あなたがそういう身体にしたんでしょう」
気丈な瞳でそう返しはするものの、彼女が先ほど見せた反応は、
まず間違いなく絶頂のサインだ。
それが解っている寛子は、勝ち誇ったように笑う。
調教はすべて彼女の思惑通りに進んでいた。



ディルドウだけでなく、ペニスバンドを用いての生身でのアナルセックスも併せて行われた。

ベッドに手を突かせ、高く掲げさせた右脚を肩に担ぎながら、体を横に開く形でのアナル責め。
さらにその姿を、部屋の壁面に設えてある姿見で本人に直視させる。
やはり肌を触れ合わせながら生身で犯されるのは最も羞恥心を煽るのか、
この責め方の時が最も膣からの愛液が分泌されやすい。
それを知った上で、さらに寛子は駄目押しの薬を塗りこめる。
力強く貫きながら、空いた手で傍らの机にある秘薬を掬い取り、秘部へ。

「あっ、ああう、あうっ、ふぅああああう、あうっ!!!」

瞳の喘ぎが艶かしさを増していく。
肛門を犯される快感と薬の効果で、刻一刻と愛液も滲み出していく。
毎日繰り返している行為だ。

「おまえもずいぶん、お尻で気持ちの良さそうな顔ができるようになったもんねぇ」
寛子は耳元で囁きかけながら、極太のペニスバンドを一旦引き抜く。
そしてそこに、改めてたっぷりの媚薬ローションを垂らしかけた。
ディルドウに薄桃色のとろみが滴っていく様が、一片の曇りなく姿身に映りこんでいる。
さらに狂わされるのだと悟って、瞳の顔が青ざめていく。
「さすがに絶望的な顔になったじゃん。でも、まだまだこれから。
 ……っと、これぐらいでいいかな。じゃ、飛んじゃいましょ」
寛子は満面の笑みでローションの瓶を置き、両手でしっかりと瞳の腰を抱え込む。
そして再び、深々と貫き始めた。

「はぐううううっ!!!」

責められている尻穴と、薬で火照りきった秘裂の快感がない交ぜになる。
気高さで耐え切れる限界を振り切るのは、いつもこの辺りだ。

「あ、あはっ、ああ、あああ、はあああうあはぁ、……ぁあ"っ」

ゾクゾクッと瞳の背中が震え上がり、秘部から潮が噴き上がる。
一度そのスイッチが入ってしまえば、今の瞳はもう止まれない。
呂律も回らず、ただその柔らかな身体を震えさせながら腰を振りたくるばかりだ。
弟からの電話にも応えられない。

『おねえちゃん、おねえちゃん、どうしたのっ!?
 聴こえないの、ねぇおねえちゃん!!
 最近、変なメールが一杯くるんだ。おねえちゃんがいじめられてる写真がついてるんだ。
 あんな写真、ウソだよね?おねえちゃん、ぶじだよね。すぐにかえってくるよね。
 ねぇ、こたえてよぉ、へんな声ばっかりださないでよぉ、おねえちゃん……!!!!』

幼い少年の声が受話器の向こうに空しく響く。
しかし、もはや瞳にその声は届かない。

「あああ、しゅご、ひゅごひいいいぃっ……!
 うで、うでがおくまりぇ、しゅっごいおくにきてうううっっ……!!」

執拗なアナルセックスの果てに、緩みきった後孔へ腕さえも捻じ込まれ、
そのまま腰を持ち上げるような被虐を受けながら愛液を垂らし続ける。
苦しげな中で、幸せ一杯の表情を浮かべて……。


                               終わり
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