大樹のほとり

自作小説を掲載しているブログです。

2013年08月

朱家の娘

仕事で中国に滞在していた頃、私はよく黄という中国人の世話になっていた。
黄は日本語に明るく、日本人に友好的であり、様々な家庭料理を振舞ってくれた。
黄と私はすぐに良き友人となった。

その黄から一度、衝撃的な映像を見せてもらったことがある。
監禁された少女が、複数人の男から肛門調教を受ける映像だ。
かつてネット上で拡散され、一部の好事家の間で噂になったものだという。
理由は見始めた瞬間に解った。
少女が極めて可愛く、そして異国人である私でも明らかに解るほどに品が良かったからだ。
「お嬢様っぽい感じの子だね」
ブラウザを覗きながら私が問うと、黄は力強く頷いた。
「実際、正真正銘のお嬢様さ。河北省にある名家『朱家』の一人娘、春燕(チュンイェン)本人らしい。
 もっとも、ワタシもネットの噂で後から知ったクチだけどね」
黄ははにかみ気味に笑った。
彼によれば、朱家は歴史ある家であり、日本で言えば旧大名家に相当するとのこと。
そこのお嬢様が監禁され、辱められるのは、中国に根付く超格差社会に起因するらしい。
特にここ数年、富裕層の子供を誘拐する事件が多いと黄は言った。
「貧富の差に不満を持つ若者が多いんだ。けどそのお陰で、ワタシやお前のような異端者が得をする」
黄は私を指しながら肩を竦める。


春燕は手首を高所からの縄で吊り下げられていた。
質の良さそうな服は全て取り去られ、床に無残に散らばっている。
そのためにほっそりとした体のすべてが、隠しようもなく映像に捉えられていた。
顔は若干の幼さを残しながらも、凛とした瞳や整った目鼻立ちが際立っている。
日本で言うシュシュをつけた黒髪は長く艶やかで、令嬢らしさがいや増す。
肌はとても白い。
年の頃は当時まだ13前後らしいが、胸は別として非常にスタイルがいい。
チャイナの似合いそうな典型的中国美人の小型版であり、スレンダーなその脚線には思わず生唾を呑んでしまう。
下衆な男に誘拐されるのも頷けるというものだ。
私もまた、彼女と道ですれ違えば振り返るぐらいはするだろう。

春燕は身体中を無骨な男の指で弄られながら、身を捩ってはきつい語調で何かを叫んでいた。
何度目かで、その言葉が『討厭(タオイェン)!』であると気付く。
好き嫌いを比較的ハッキリと口にする中国でもあまり聞かない、強い嫌がりの意思を示す言葉だ。
見知らぬ男達に拉致され、裸に剥かれ、あまつさえ身体中を弄られているのだから、当然といえば当然だろう。
男達はそんな春燕を面白そうに眺めながら、さらに身体を蹂躙する。
まだ若い乳房を荒々しく揉み、すらりした脚線を撫で下ろし、そして尻肉を割り開く。
可憐な桜色の蕾が露わになった。まさしく、令嬢の排泄孔に相応しい。
そこへ野太い中指を差し入れながら、男の一人がカメラの方を剥いた。
そして歯を剥き出しながら、口汚く何かを喚き始める。
私は黄を見た。
「『……ぬくぬくと肥え太った豚野郎共、よく見ておけ。今からこの娘の肛門を、徹底的に開発してやる。
 今はまだ指一本咥えこむのが限界の可愛い穴が、どうなっちまうのか楽しみにしてな』
 大体こんな所だ。日本語的には変でないかな?」
黄の解りやすい訳に対し、私は問題ないと答える。

映像では、桜色の蕾に唾をつけた中指がねじ込まれていた。
春燕の美貌が苦痛に歪む。
その最中、彼女の口を数人の男が掴み、瓢箪に入った何かを無理矢理に春燕に飲ませようとする。
春燕はまたも『討厭』を連呼して抵抗していたが、男数人の腕力に敵うはずもない。
強引に鼻梁と顎を掴んで口を開かれ、瓢箪の中身を一気に注がれてしまう。
飛沫の上がる透明な液体……私には酒に見えた。
「あれかい? ネットの噂だけどね、あれは『仙桃湯』という特殊な漢方薬らしい。
 便通促進に効果があって、出てくる排泄物が桃の香りがする、昔の王朝の人間が使ってた薬って噂だ。
 ああ、そうそう。それと滋養強壮の効果もあって、身体が燃えるように熱くなるっていうよ。
 少なくともワタシは全く聞いたことがないし、ホントか解らないけどね」
黄は胸の前で手を上下させ、興奮のジェスチャーを交えがら言った。
私はその説明に軽い興奮を覚えていた。
中国で漢方というものが出てくると、多少荒唐無稽でも本当らしく思えてしまうのが不思議だ。
心なしか映像の中の春燕も、便意を訴えつつ、艶かしく腰をうねらせているように見えてくる。

『不行(ブシン)、不要(ブヤオ)っ!!』
映像の中では、中国娘特有のどこか舌足らずにも感じられる発音が繰り返されていた。
意味はどちらも、いや、やめて、だという。
それはそうだろう。年頃の娘が真裸のまま、両腋を晒す格好で手首を吊るされ、身体中を見知らぬ男に弄られているのだから。

男達は抵抗できない春燕の傍らに立ち、唇を奪ったり、胸の蕾を指で弾いて弄んでいる。
そして特に衝撃的であるのが、肛門に入り込む二本指だ。
カメラは春燕を正面……顔や乳房、ごく薄い茂みの全てが収められる位置で撮っていることが多い。
しかし時おり彼女の尻側に移動し、肛門に抜き差しされる男の指を接写する。
恥じらいの場所を見せまいと、硬く閉じられた股座の後方。
まさしく剥き卵のような白さと張りを持つ尻肉の間に、浅黒い二本指が見える。
それは怪しくワセリンで濡れ光りながら、間違いなく尻肉の間にある『どこか』へ入り込んでいく。
『どこか』などと回りくどい言い方をしたが、しかし私にはその時、男の指が春燕の肛門に入っている実感が沸かなかった。
背中側から見る春燕は、なんとも令嬢然としているのだ。
清楚高潔な彼女の肛門に男の指が入っているなど、俄かには信じられない。
しかし、一旦映像が途切れて場面が切り替わった時、私はその事実を認めるしかなくなってしまう。


その場面は、先ほどのシーンがしばらく続いた後の映像であるらしかった。
春燕の基本的な姿勢は先ほどと同じ。
ただ違うのは、彼女の右脚は1人の男によって高く持ち上げられ、大股を開く格好になっていることだ。
すると当然、カメラを構えるこちら側に、少女の初々しい性器が晒されるがままとなる。
本当に鮮やかだった。明らかに未使用だと感じさせる、熟れかけた桃のようなピンク色の粘膜。
しかしそこはほんの僅かに開き、しかも一筋油を差したように濡れ光っていた。
感じているのだ。
原因は、その秘裂の上部にある肉芽を指先で弾かれている事だろうか。
なおも変わらず、胸の先端を転がし続けてしこり勃ててしまった男の指のせいだろうか。
あるいは…………肛門の指のせいかもしれない。

大股開きでいよいよ正面からでも捉えられるようになった2本指は、深々と肛門に出入りしていた。
どれほど続けているのだろうか、春燕の肛門も先ほどの映像とは違う。
もう男の2本指など楽に動かせるほどに、拡がってしまっている。
穴の周囲には、なんと、少女の腸の中にあったものが溢れてしまっていた。
とはいってもいわゆる排泄物とは違い、白いゼリー状の膜に包まれた半固形物だ。
仙桃湯というものの効果だろうか。
それが尻穴から溢れ、すらりとした子供特有の脚を伝い落ちていく。
光の加減でよくは見えないが、彼女の足元にはかなりの液溜まりができているようだった。
壁にまで飛んでいるとろみもあり、初めの頃の相当な勢いを想起させる。
男の指の執拗な嬲りにとうとう耐え切れなくなり、清楚な娘が白い噴出を見せる様……叫び声…………。
その映像がない事が少し悔やまれる。

男の節張った2本指が延々と肛門を弄繰り回し、その果てにぶびゅっと音が鳴って白いとろみが吐き出された。
その情景はなんともいやらしく、かつ妙に心地良さそうに見えた。
『あ、あ、あァ……、あっ…………!!』
春燕のピンク色の唇から嬌声が零れる。
先ほどの映像では、不行、不要と叫びつつも慎ましさを残していた唇だ。
しかし今はさすがに余裕もなくなったのか、大きく開いて歯と歯の間に粘つく唾液の線を光らせている。
彼女は変わってしまっていた。否、『変えられて』しまっていた。



黄の映像には、他にも様々な場面が収められていた。
「短い映像が、ネット上の色んな場所に碌なヒントも無しで散らばってたからね。多分抜けもあると思う。
 同志と色々情報交換しながら、当局に消される前に必死にかき集めたんだけどね」
黄はそう語る。
別の場面では、春燕は犬のように首輪を付けられ、地面に這うような格好でいた。
その高く掲げられた臀部に、男の2本の腕が触れている。
関節の動きからして、3本あるいは4本の指が、なおも春燕の肛門を弄繰り回しているのだろう。

しばらくその責めに喘いでいた春燕だが、やがて男の一人に顔を持ち上げられる。
そして男が無理矢理に逸物を咥えさせようとすると、目を見開いて激しい抵抗をはじめた。
もうすっかり動画内で馴染みとなった、『不行(ブシン)』、『不要(ブヤオ)』を繰り返す。
男の腿を手の平で叩きながら押しやろうとする。
男が後頭部を鷲掴みにして無理矢理に咥え込ませてからも、しばし抵抗を続けていた。
フェラチオであそこまで抵抗するとは、なんと貞操観念のしっかりしたお嬢様だ。
私がそう感心していると、となりの黄が口を挟んだ。
彼によれば、中国では昔からフェラチオという習慣がなく、若い娘は必死に拒絶して当然なのだという。
日本人的な感覚で言えば、洗っていない男の肛門を舐めるようなものだと彼は言う。
となれば、やや春燕が哀れに思えつつも、それはそれで興奮してしまうのが私達の罪深いところだ。

春燕はとうとう逸物を深く咥え込まされてしまう。
男は何の遠慮もなく春燕の頭を前後させた。
春燕は幾度もえづき上げ、口を大きく開いて何とか酸素を求めようとする。
30秒もしないうちに逸物は少女の唾液に塗れ、ちゅくちゅくと水音が立つようになる。
なるほど、する方もされる方も不慣れなフェラチオだ。
後方で尻穴を弄くっていた男達が何かを呟いた。
「『アレを咥え込んだら、急にケツの締まりが良くなった。もっとやってやれ』と言ってるね」
黄が解説してくれる。
それからのその映像は、延々とフェラチオを繰り返しつつ、尻穴を嬲り続けるものだった。
フェラチオをする春燕の、眉根を寄せた悲しそうな顔は凄まじく『来る』ものがあった。
また尻穴にもいくつか道具が用いられていたようだ。
いくつものアナルパールや細身のディルドウが、少女の未熟な尻穴の向こうに出入りしていた。
その刺激で哀れに腰を振る少女の裸体もまた、私の興奮を煽るスパイスになる。
私は強く勃起していた。


春燕がついにアナルバージンを失ったのは、その次の映像だ。
指と舌、各種道具の嬲りでぽっかりと口を空けたアナルが映し出される。
春燕はいわゆる『まんぐり返し』の格好のまま、両の足首を男に掴まれていた。
その春燕の正面に裸の男がおり、今まさに逞しい怒張を肛門へと宛がっている。
腕の筋肉の隆々と盛り上がった、アクション・スターのような男だ。
『討厭(タオイェン)!』
春燕が髪を振り乱しながら叫ぶ。
しかし、今さら止める雰囲気ではない。そんな人間も映像内にはいない。
紅い菊輪へと、無慈悲に男の亀頭が入り込んでいく。
『わあああーーーーっ!!』
春燕は固く目を瞑り、日本人にはできまいと思うほどの大口を開けて叫んだ。
亀頭すべてが入り込む辺りからは歯を食い縛って耐え忍び、
怒張が全て入り込んだときに、再度大口を開けて叫ぶ。
そこから、アナルセックスが始まった。

『あああっ、あああーーっ!!あっ、やぁわあああああっ!!!』
春燕は目を見開き、音が割れるほどの大声で叫んでいた。
何不自由ない生活をしていたお嬢様が、見知らぬ男にアナルを犯される。
それは大事件なのだと、その声で改めて思い出すほどに。
犯す男の腕の筋肉は凄まじく、その豪腕で腰を引きつけながらの抽迭は圧巻だった。
加えて、男と少女の体格差が犯罪的だ。
冒頭にちらりと見えた怒張のサイズを鑑みても、間違いなく最奥まで届いているだろうと思われる。
ずごっ、ずごっ、という音さえしそうだ。
男は腰を使いながら、何度もシュー、シューッと息を吐き出すような発音をしていた。
「あれは舒服(シューフ)、 気持ちいいって意味だ。連呼してる所を見ると、よっぽど具合が良いんだろう」
黄が疼くように座りなおして言う。


そこから春燕は、実に6つの映像に渡って延々と尻穴を輪姦された。
映像ごとに相手の男が変わり、少女の状況も変わる。
しかし少女の未熟な尻穴は、常に何者かによって犯されていた。そして、躾けられていた。

片脚を吊るされた春燕の肛門を犯す男が、射精に至る。
シューフ、と呟きながら腰を震わせてたっぷりと精を注ぎ込む。
そうして逸物が引き抜かれると、肛門からはどろりと濃厚な精液が流れ出した。
その白濁の奔流が止んでからが驚きだ。
春燕の肛門がくっぱりと開いているのは、今の今まで犯されていたのだから仕方ない。
しかし、あの初々しかった蕾自体が変わり果てていた。
充血した菊輪がやや盛り上がり、紅い華の様相を呈している。
小ぶりな陰唇を思わせるそれは、間違いなく熟しかけの性器だ。
映像内の男たちも、当然それを詰っているに違いない。
春燕の表情からそれが解る。

次の映像では、肛門に怒張の出入りする様子を下からのアングルで捉えていた。
開ききった赤い輪の中に、赤黒いものが叩き込まれてはいく。
その中で、肛門の淵からは透明な飛沫が零れ続けていた。
それは少女の秘裂の脇を流れ、カメラに向かって滴り落ちていく。
男の先走り汁もあるにはあるだろうが、大部分は春燕の腸液だろう。
夥しい腸液をあふれさせるほど、肛門性交に慣れてきているのだ。

また別の映像では、春燕は2つの穴を同時に犯されていた。
2つとは、口と肛門だ。
騎乗位の格好で男の上に跨った春燕が、横に立つ男の怒張を咥え込んでいる。
以前よりさらに深く、根元まで完全にだ。
喉奥をかなり長い事蹂躙されているのだろう。
春燕の口からは幕を引くほどの濃厚なえづき汁が滴り、控えめな胸にまで広がっていた。
『む゛あっ!』
白濁液を散らしながら、春燕が逸物を吐き出す。
すると彼女の下になっていた男が、待っていたかのように半身を起こした。
そして春燕の片脚を脇に抱え、力強く肛門を犯し始める。
春燕は、すぐに切なそうな声を上げた。
後方に手をついて天を仰ぎ、歯を食い縛ってから喘ぎ始める。
『あーっ、ああ、ああああーーーっ!!』
だが、しかし。よく聞けばその声は嬌声だった。
けして痛みやつらさからのものではなく、快感を堪えきれなくなった女の発するものだ。
唇の端から精液と涎を垂らしながら喘ぐ春燕。
彼女はある時ついに、項垂れたように下腹部を見下ろしながら何かを呟いた。
それが大事な事であると直感した私は、吐息のようなその声に聞き耳を立てる。

『……チューライ……』

甘えるような発音の、やけに愛らしい言葉。
「出来(チューライ)、 いく、という意味よ。日本でも同じ事言うらしいね」
黄はそう補足してくれた。
しかしそれを聞かずとも、私には何となく解っていた。
今映像の向こうで、まさに、中華良家の令嬢が絶頂を迎えたのだ。
直腸だけを犯されて。
私はそれに感極まるような気分になり、しばし呆然と映像を眺め続けた。
肛門絶頂を迎えた少女が、なお休まず後孔を犯され続けて悶えるさまを。



最後の映像は、悪意に満ちていた。
今まで春燕を犯していた男達が円形に並び、カメラの方を睨みつけている。
そしてその中央では、春燕があられもない格好を取らされていた。
倒立を崩した格好、とでも言おうか。
首と肩を支えに倒立する状態で、脚を頭側に下ろしている。
肛門がちょうど天井を向く格好だ。
男達が何かを喚いた。
「『どうだ、これがお嬢様の成れの果てだ。ざまぁ見やがれ』だってさ」
黄が言う。
確かに惨めな有様だった。
格好も惨めだが、何より少女の肛門が、何の刺激もなしにぽっかりと開いているのが酷い。
明らかに、男根どころではないものをねじ込まれた痕だ。

と、そこで男達が動きを見せた。
春燕の真後ろに控える男が、傍らのボウルからローションのような粘液を掬い取る。
そしてそれを両の手首にたっぷりと塗していく。
『見てろ』とでも言いたげに短く何かを呟いた直後、彼はおもむろに指で春燕の肛門を開いた。
もともとある程度の直径のあった肛門は、そのこじ開けによっていよいよ拡がる。
そう、手首でも入りそうなほどに。
私がそう思ったのとほぼ同時だった。男の指が拳の形に固められ、肛門へと押し当てられたのは。
叫び声がする。
画面内には春燕の胸までしか映っていないため確かではないが、彼女の声で間違いないだろう。
少女の甲高い声をBGMに、男の拳が直腸の中へと入り込んでいく。
初めてではないのだろうか、入り方はスムーズだ。
深々と拳が入り込んだ後、今度はそれが引き抜かれる。
空洞から水気のあるものが引き抜かれる時特有の、ぐぷくっという空気の音がする。
なんとも淫靡だ。

そこからは、苛烈なアナルフィストが繰り返された。
男の左右の拳が、時おりローションを掬い取りながら、交互に少女の直腸内を穿つ。
そのたびに春燕の、子供特有の華奢な脚が深く筋張る。
上がる声も滅多には聞かないものだ。
『あああ、ああああ、あああ、あーっ、ああああぁあっ!!!』
あえて文字に起こせばこうだが、実際にはビブラートや裏声が混じり、壮絶な響きになっている。
もうたまらない、といった声色。
そして案の定、あの言葉も囁かれていた。
『出来(チューライ)、出来(チューライ)…………出来(チューライ)っ…………!!』
いく、いく、と繰り返す少女。
映像内の男達がにやけながら下を覗き込んでいる所からして、春燕は壮絶な絶頂顔を見せているのだろう。
そして、ついに。
春燕の初々しいままの秘裂から、夥しい飛沫が上がった。
潮吹きだ。
それはカメラに激しく浴びせかかり、ローションの白濁と混じって映像に薄い膜を齎す。
まるで、春燕のすべてが穢れたという象徴のように。

「この事件の後、春燕は一応解放されたんだけどね。
 夜の公園で裸になって、園内の杭を肛門内に咥えこんで自慰して、警察に補導されたりしてるんだよ。
 可愛そうだけど彼女、もう元通りのお嬢様じゃないね。
 家族は朱家の一人娘として、嫁の貰い手に頭を悩ませてるそうだよ」

すべてのビデオを見終わった後、黄は笑った。
私はそれに苦笑を返しながら、一刻も早く下半身の滾りを収める方法を思案していた。
そういえば、近くの売春宿に品の良さそうな娘がいると聞いたことがある。とりあえずはそこで用を済まそう。
私は、そう決めていた。



                          了
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義母からの躾

亜弓が嫁入りした時、姑である正子はすでに60に近かった。
高齢でようやく授かった子だけに、正子が倅を愛する気持ちは強く、内心で亜弓を憎んでいる事は間違いない。
けれども正子はそうした感情をけして表に出さない。
姑というよりも祖母のように、亜弓へ優しく接した。
本格的な出汁の取り方も、家計簿の付け方も、亜弓は正子から教わった。
亜弓はそんな正子を心から敬愛していた。

しかしどれほど聡明で心優しい人間にも、痴呆は等しくやってくる。
正子とて例外ではなかった。
驚くべき事に、彼女はその青春の頃にレズビアンの関係にあった事があり、
若く瑞々しい亜弓を当時のガールフレンドと思い込むようになっていた。
「さぁ、夕ちゃん。始めましょう」
息子が出社し、家に亜弓と2人きりになると、正子は慣れた手つきで亜弓の服を脱がす。
「……え、ええ、正子ちゃん……」
亜弓はぎこちない笑みを作り、正子の空想に合わせた。
すべては義母への孝行のため。それで正子の気分が満たされるのなら、亜弓は自分を殺す事も厭わない。





「夕ちゃん、あなた、濡れてきたわよ。もうとろとろじゃない」
正子が亜弓に囁きかける。淫靡な声色で。
亜弓は這うような格好で、背後から正子の指責めを受けていた。
上体を支えるのは右手の一本だ。
左手は腰の辺りで、正子の皺ばかりの手と握り合わされている。
時おりくりくりと握り込まれる様は、本当に思いあった恋人同士のようだ。

 (ま、また……いかされちゃ……う……。お、お義母さん、に…………)

亜弓は脳内でそう考えた直後、微電流に晒されたかのように身体を震わせる。
「どう、夕ちゃん」
「き、気持ちいいわ。正子さん……」
問いかける正子に亜弓が振り返り、汗混じりにかろうじて笑みを作る。
正子の指遣いは巧みだった。
同性であり、さらにはレズビアンの経験も濃密に積んでいた女性だ。
Gスポット、あるいはそれ以上に感じるポイントを熟知しており、徹底して甘く激しく責め立てる。
それを延々と受けては、亜弓とて感じずにはいられない。
 (膝の下、ぬるぬるに、なってる…………)
すでに亜弓は、自らの内腿がすっかり愛液に塗れている事を自覚していた。
夫からの愛撫による濡れ方とは比較にならない。
正子もまた、普段の温厚さとは打って変わったサディストぶりで亜弓を追い込む。
「ほぉら、いいにおいよ夕ちゃん」
正子は一旦蜜塗れの指を抜くと、亜弓の秘裂を拡げて匂いを嗅ぎ始めた。
さらには口をつけ、中の愛液を啜り上げ始める。
 ( いやぁああああっ!!! )
亜弓は心中で絶叫した。
義母に秘部の匂いを嗅がれ、愛液を吸われるなど。これほどの屈辱が世にあろうか。
しかも困った事に、その極度の羞恥や緊張によって、いよいよ愛液があふれていく。
液を啜る正子が嬉しそうに鼻で笑い、いよいよ赤面した亜弓は床へと顔を伏せた。



「いい締まりね。可愛いわ、夕ちゃん」
正子は今、正常位で亜弓と繋がりあっている。
結合に用いられるのは、成人男性の平均よりも明らかに太い擬似男根だ。
動きがスムーズになるたびに正子が買い足し、少しずつサイズを増していった結果だった。
「う、ううっ、うっ……ああああっ!!!」
夫以上の太さに膣内を蹂躙され、亜弓は喘ぎ続ける。
痛みはほとんどない。十分すぎるほどに濡れており、子宮もすっかりほぐれて下りてきている。
もたらされるのは快感ばかりだ。
「ああ夕ちゃん、可愛い、可愛いわ。ふふ、今またイッたのね。天使みたいよ」
正子が腰を打ちつけながら、うっとりとした瞳で告げる。
亜弓は呆然とそれを見ていた。
すでに演技をする余裕は全くなく、ただ蕩けきった子宮口を叩かれながら自然に絶頂していくばかりだ。

たまらない。

亜弓の膝裏を押さえつつ腰を打ちつける正子は、何故だか夫よりも頼もしく思えてしまう。
義母に抱かれているのに。
背徳感が子宮を痺れさせ、そこへ極太が打ち付けられる。この絶頂は、海のように深かった。
興奮度も快感も、夫とのセックスより遥かに強い。
「ゆるし、てぇえっ…………!」
極大な快感に飲まれそうになり、亜弓は思わず哀願する。
しかし正子は動きを止めない。亜弓に止めを刺しにくる。

『……なぁ亜弓。お前……何だか、ひどく濡れやすくなってるんじゃないか。
 おまけに、こんな事あまり言いたくないが…………最近、あまり締まりも良くないように思うぞ』
夫の言葉が脳裏に浮かんだ。
亜弓はそうかしら、とはぐらかしたが、その後の沈黙はまずかった。
おそらく彼には浮気を疑われている事だろう。
しかし、亜弓に真相を話せるはずもない。彼の日常を壊さない為には、胸の内に秘めておくしかない。
   
ゴリゴリ、ゴリゴリ、と正子の腰が子宮口を抉る。
快感が亜弓の身体中を電流のように駆け上り、足指の先の先までを震え上がらせる。
その末に、亜弓はある状態に陥った。
 (あ…………き、きた………………きちゃっ、た、あぁ………………!!)
脳内が白く焼ききれるような感覚とともに、意思とは全く無関係な力で眼球が上を向く。
唇がだらしなく開き、涎を零すようになる。
「ああ夕ちゃん、『きた』のね、それが。ああっ、可愛いわ、可愛いわ夕ちゃん!!
 ああー、夕ちゃん、夕ちゃんっっ!!!」
喜びに満ちた義母の声がする。
その声を遠くに聞きながら、亜弓は笑みを浮かべた。

 (わ、わたしは…………夕…………。正子さんの、ガールフレンド…………)

深い暗示に掛けられたように、頭の深い部分でそう反復する。
今日の夜になれば、また元通りに戻ることだろう。
しかしそれとはまったく別の次元で、亜弓は正子のものになりつつある自分に気付いていた。
正子に抱かれて絶頂を極め続ける瞬間こそが、人生最良の時間になりつつある事を。



                      終
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女軍人、乳嬲り地獄

「しっかし、勿体無ぇ話だよな。こんな上玉だってのによ」
牢番の1人が振り返り、鉄格子越しに捕虜の女を見やった。
イゼット・フラン。
癖のない金髪に、澄んだブルーアイ、透き通るような白い肌。
寒気すら覚えるほど鋭く整った美貌を持つ北欧美人だ。
優秀な軍人でもあり、よく引き締まった芸術的なスタイルが特徴的だった。
後ろ手に手錠を掛けられているほか、恥辱を与える目的からか、軍服の上だけが取り去られている。
ゆえに、白い首筋、鎖骨、豊かに膨らんだ乳房、そしてその先端に息づく桃色の蕾のすべてを、若き4人の牢番達に見せ付けている。

「しゃあねぇだろ。この女、将官連中がまず先に喰っちまうつもりなんだから。
 俺らに回ってくるとしたら、さんざ使われて心身ともにぶっ壊れた後だろうぜ」
「ああ、さぞ大事なんだろうねぇ。わざわざ独房に入れた挙句、4人も牢番が付くんだ。
 下手に手ぇつけたら、文字通り首が飛ぶぞ」
そう囁きあい、牢番達は顔を青ざめさせる。
しかし1人が、なお諦めきれないと言った様子で口を開いた。
「で、でもよ、俺達だって少しは甘い汁啜ってもいいんじゃねぇか。
 こんな何もない所で一日中突っ立って、極上の女眺めてるだけなんざ惨めもいいとこだ」
その一言で、他の者も気を浮つかせる。
「…………た、確かにな。要は痕が残らねぇように愉しめばいいんだ。
 そうだ、乳だけでも嬲ってやる」
牢番はそう言い、鍵を開けてイゼットの傍らへにじり寄った。
そして女日照りの震える手で、白く豊かな乳房を鷲掴みにする。
「おおお……や、柔らけぇっ! 女だ、ああ、オンナの身体だぜ!!」
その蕩けるような声色を聞くと、他の者も堪らない。
話し合いの末に一人だけを牢の前に残し、残る3人がイゼットを囲むようにしてその乳房を嬲り始める。
「へへ、どうだ。気持ちいいだろう」
1人が問うと、イゼットは彼を軽蔑しきった瞳で睨みつけた。
「そんなもので、感じるか」
軍人らしく、芯の強さを感じさせる語気。
しかし情欲に煽られた男共には、その凜とした口調さえも、久しく聞かなかった『女の声』でしかない。
「へへ、そうかい。じゃあ感じちまうまで、たっぷりとてめえのチチを可愛がってやる。
 お前を引き渡すにはまだまだ時間があるんだ、仲良くしようぜ?」
舐めるように顔を近づけながら、男達はイゼットに囁きかけた。
イゼットは話にならぬと言いたげに冷ややかな瞳を閉じる。
そこから、執拗な愛撫が繰り返された。


どれほどの時間が経ったのだろう。
「おいおい、この女よ、乳首勃ってきてねぇか?」
牢番の1人が嬉しげに告げた。
彼の摘む胸の尖りは、もはや疑いようもないほどに硬さを増し、指を離した状態でも円錐の形を保つ。
どれほどイゼットが冷静を装おうとも、彼女とて女の身体なのだ。

男達は交代で常に1人のみ牢番を立て、残る者で入念に乳房を刺激していた。
1人は背後から手を回し、下から掬い上げるように丁寧に胸の脂肪を揉みほぐす。
1人は左の乳輪に執着し、ほのかに粟立つそこを舌で嘗め回し、爪で擦り、指の腹で撫でる。
興奮するに伴って乳輪が広がり、膨らむと、いよいよ丹念に舌を這わせるところから繰り返す。
1人は残る右の乳首を、指先で摘み、潰し、口に含んで吸い上げる。
そうした責めを、手を変え人を変え、延々と一時間近くに渡って続けていた。
いかに女軍人とて、これで身体が反応しないはずはなかった。
着実に性感反応を示していくイゼットの顔を覗き込みながら、3人の男は辛抱強く嬲りを続けた。
いつか山頂に辿り着く登山と同じく、進めば確実な成果が見込まれる彼らの手つきは軽やかだった。

乳首の尖りを指摘してから、さらに数十分。
男の1人が右の乳首をチェリーのように舐めしゃぶり、啜り上げた末、唾液を飛ばしながら勢いよく口を離した瞬間だ。
「っんん゛ッ!!!」
それまで氷のように無反応を貫いていたイゼットが、ついに、ついに声を漏らした。
弾けるように彼女の顔を見た4人の男達は、薄目を開け、右の乳房を凝視する気高い女軍人の表情を目撃する。
滲み出るような口惜しさに混じり、戸惑いと焦り、そして色めきが混じる。
「へへへ、ついに反応しちまったなぁ、美人さんよ!!」
「随分と堪えてたようだが、とうとう限界か。まぁ当然だな、口ン中でどんどんコリコリになってたからよ!」
牢番達は嬉々としてイゼットに言葉をぶつける。
イゼットは音が立つほどに奥歯を噛みしめ、男達を1人ずつ睨みつけた。
「付け上がるな! 貴様ら雑兵風情が、わたしを屈服させる事など出来るか!!」
口の中に溜まっていた唾液を一部零しながら叫ぶイゼット。
しかし男達が優位であり、彼女が追い詰められる側である事は、もはや幼子ですら感じ取れるだろう。
男達はあえて言葉を返すことをせぬまま、再び白い乳房に手を添える。
「……くっ!」
左の乳房を一度優しく揉み込んだだけで、イゼットの肩が小さく跳ねた。
もはや、力のバランスは崩壊していた。



そこからは、惨めな限りだった。
男たちの指が優しく、時に激しく、乳房のあらゆる部分を蹂躙する。
イゼットは強く歯を食い縛り、ううう、うううう、と切ない呻きを上げ続けた。
口を真一文字に引き結ぶ一方で、整った鼻からは荒い息を吐いているのが生々しかった。
後ろ手に縛られたまま、いやいやをするように、肩から身を捩って男達の手を振りほどこうと足掻くこともあった。
しかし、それで状況を打開できた事はただの一度もない。

「しかし、こうも敏感な女だったとはな。最初は思いもしなかったぜ」
しこり勃った乳房を弄びながら、牢番の1人が呟く。
刻一刻、時間が経てば経つほどに、彼女の肉体的な変化は増していった。
スレンダーな上半身はしとどな汗に塗れ、乳房を転がす男の指などは、彼女自身の汗でワセリンを掬ったように濡れひかる有様だ。
腰が砕けたのか、イゼットが後ろから胸を揉む男にしなだれかかる事も多くなっていた。
何しろ絶世の美女だ。それはそれで役得であるが、乳房への愛撫で暴れる動きも加わってはやや手に余る。
ゆえにイゼットは寝転ぶ格好を取らされた。
後ろ手の手錠は一旦外され、鉄格子のひとつに鎖を引っ掛けた状態で、頭上に拘束し直される。
ちょうど万歳をしたまま鉄格子に繋がれる格好だ。

イゼットの乳房には張りがあり、仰向けの姿勢になってもなお低い椀のような形を保つ。
その先端に息づく蕾はいよいよ紅くしこり勃ち、男の指2本分ほどの高さを有している。
乳輪ももはや最初が思い出せないほどに拡がり、膨らみ、心地良さそうに薄茶色く色づいていた。
『これこそ、女の胸の性感が極まった状態である』として、標本にしたいほどに。
男達はその見事な出来上がりぶりに満足の息を吐きながら、さらにその先へ追い込むべく乳房に触れる。
相手を寝かせた姿勢は、座らせた場合よりも遥かに乳首を弄びやすい。
変に身を屈める必要がないので、乳首を口に含んで転がす方法が楽に行えた。
そう。イゼットが殊更に良く反応する、舌を用いた刺激が。
「っああああっ、ああっ、く、ああっ……あはあっ、あああああっ…………!!!!」
いつしかイゼットの呻きは、歯を食い縛ってのものから吐息を吐き出すようなものへと変わっていた。
恋人に愛を囁くかのような、甘く熱い吐息だ。
軍服のズボンに包まれた両足をがに股気味に踏ん張りながら、イゼットは必死に耐える。
それでも、追い詰められていく。
乳首の尖りが限界を見せてから、さらに数十分が経った。もはや、致命的な領域だ。

「ううう、ふむうううう゛う゛っ!!!うう、うううう゛…………ッッ!!!!
 は、離せっ、乳房から、その口を離せぇっ!!!は、はやく、早く、はなせ……。
 た、頼むっ、少しだけでいい、ほんの少しだけ休ませ……て……ッッッ!!
 あ、ふあ、あうっ……う、うんんん゛んああああうううううっっ!!!!!!!」

哀れな叫び、心からの叫びと思えるものが搾り出されていた。
しかし牢番達は、それを耳にしながらも責めの手を休めない。
それほどに切実な声が出ている最中に、さらに責めればこの気高い女はどうなるのか。
それを楽しみに、いよいよ甘く激しく責め立てる。
当然、イゼットには反応が起きた。
反応の始めは、彼女の脚の辺りで『サフッ』と音が鳴ったこと。
それは厚手の軍用ズボンが、内股に閉じられた事で起きる衣擦れの音だった。
女の子のような内股。
そこから、締まった女軍人の身体に視線を這わせつつ見上げれば、ぐったりとした顔が視界に映る。

艶やかな金髪を床に預け、軽く天を仰ぐ顔。
瞳は焦点を失って虚空を見上げ、唇の端からはふた粒の泡の混じる涎が垂れ。
腕は手首の錠に引かれて緩い傾斜を保ったまま、二の腕を床へと柔らかそうに溶かしていた。
まさに全身の脱力。
たとえ性経験の一度もない青年であったとて、それが女の果てた姿であると直感的に悟るだろう。
「っ!!」
絶頂の様を凝視されていることに気付き、すぐにイゼットは自分を取り戻した。
二の腕を筋張らせて手錠を鳴らし、首を持ち上げて男達を射殺さんばかりに睨み上げる。
しかし、一度絶頂したという事実は消えない。
牢番達はいよいよ下卑た笑みを張りつけながら、憐れなイゼットの憐れな乳房に手の平を添える。

そこから数分を待たずして、イゼットの口は再び縦に大きく開き、謳うような声を響かせ始めた。



 
「…………ぃ、いっ…………あう、ぅぅぅ……ぅあ、ううっ…………!!」
両腋を晒したイゼットの腕が強張り、細い指先が鉄格子を掴む。
胸の蕾を吸い上げられる瞬間にぞくりと顔が震え上がり、ううう、と今一度呻きを上げる。
衣擦れの音。内股に脚が閉じられた。
「ははは、まただ。もう26回目じゃねぇのか?」
「いや、28回だ。小さいが、ズボンの中でさらに脚が蠢いている事もある」
牢番達が笑う。彼らの口にする回数は、そのまま獲物が達した回数と見ていいだろう。
「…………もう、やめろ…………捕虜にも、人権は認められている筈だ……。
 こんな扱い、許されるはずが…………ない…………」
イゼットは涎に塗れた口を開閉して告げる。しかし、今更そのような言葉が聞き入れられる道理もない。

すでに痛々しいほど感度の上がっている胸に対し、男達は残酷な焦らしに入る。
3人でもって乳房を徹底的に愛撫しつくし、快感をじわりと高めていく。
しかし、いよいよ張り詰めていく先端部には撫でる程度にしか触れない。
「ううう、ううう……ぅう、あうっ…………っふん、………………っう……………………!!!!」
イゼットの喉からは切ない呻きが漏れ続けた。
苛烈な責めに乳房が慣らされていた所へ、この生殺し。
たっぷり十分以上はそれが続けられただろう。
「ふぅうううっ…………!!」
イゼットが奥歯を噛みしめ、いよいよ堪えきれないという反応を見せる。
それを見て取り、男達は一気に攻めに移った。膨らみに膨らみきった胸の蕾を、指で捻り潰したのだ。
イゼットの脳内で麻薬の弾ける音が、彼らにも聞こえるかのようだった。
「っぁはあああぁぁああ゛あ゛ーーーーーーっっ!!!!」
絶叫が迸る。
イゼットは瞳孔を狭めながら、口を目一杯に開いて叫びを迸らせる。
その熱気に煽られながら、男達は幾度も幾度も、指の先で胸の尖りへと噛み付いた。
「やめろっ、やへろおおおッッ!!! はっああああ゛ッ、くあ゛あああぁああ゛あ゛っっ!!!!!!」
叫びとは裏腹に、イゼットの口元は笑っているかのようだった。
軍服のズボンから衣擦れの音が起きる。牢番は、そこを見て思わず笑みを浮かべた。
イゼットの脚は、内股になるのみならず、浅ましく上下に痙攣してすらいたからだ。
この上なく淫靡な動きだった。
正面から彼女を抱いていたなら、自分の腰へと脚を絡みつかせている所なのでは、と思えるほど。

絶頂の波が収まった所で、イゼットの身体が床に落ちる。
牢番達もまたスパートを掛けた煽りで、大きく息を吐いた。
気だるい空気の流れる中、男達はイゼットが腰にはめたベルトへ手を掛ける。
そして手際よくそれを外すと、ほとんど抵抗の力を残していない脚から軍服のズボンを抜き取った。
「…………っ!!」
イゼットは村娘のように内股になり、最後の抵抗を試みる。
しかしその細い脚は男の腕に掴まれ、無理矢理に開かされていく。
奥を覗き込んだ男達から笑いが起きた。
「ははっ、何だよ、ドロドロじゃねぇか。お前どんだけイキまくったんだ?」
「おうおう、濃い女の匂いがしてやがんぜ。ああ畜生、女日照りの身体にゃ酷だぜ」
口々に罵りの言葉が掛けられる。
イゼットは視線を横に逃がしたまま、涙を湛えてそれに耐えていた。
何もかも終わりだと、そう思っていたのだろう。

しかし、終わりではなかった。
他に時間を潰す方法のない牢番達は、イゼットを放ってはおかない。
震える乳房に手を添え、ぎょっとしたように視線を向けるイゼットの顔を可笑しそうに覗き込む。
「言ったろ、まだまだ時間があるって。
 お前の迎えが来るのは、あと三日後だ。それまでたっぷりと遊んでやるよ。
 生憎逸物をくれてやる事はできねぇから、お前にとっちゃ延々と続く生殺し地獄だがな」
「せいぜい正気を保っておけよ、将官共への貢物なんだからな。
 将校殿に犯されるのが楽しみで毎日濡らしていました、と報告しといてやるよ」
サドの気をありありと見せて笑う牢番達を前に、イゼットの表情が凍りつく。

「………………悪…………魔………………。
 お前たちの民族はやはり、悪魔…………なのだな……………………」

茫然自失といった様子で、ようやくにその一言が呟かれた。
そこからの長い地獄を思わせる、底無しに暗く沈んだ語調で。



                             終
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