<悠里>
・滅多に書かれないが、本名は奈波悠里。
 とはいえその名前も、スナッフビデオを撮る目的で開かれていた裏のリングで他人から奪い取った末、
 養親に便宜的に付けられた物であるので、悠里は自分の名前に愛着がない。
 代わりに自分自身で勝ち取った王座への執着は誰よりも強い。
 リングに上がると攻撃的になるのも、獣が自分のテリトリーを守るために吠えるのと同じ原理。
 (1話でリングで戦っているにも関わらず茜に優しかったのは、
  茜に王座を奪い取ろうといった意思が全くなかったから。)
 ただしリングで戦い続けるうち、段々とリングの凶暴な人格が本来の心優しい人格を 
 侵食しはじめている模様(これが第一章時点)。
・中学時代までは欧米や中東を初めとして世界中で武者修行の旅をしていた。
 そのため今でも日本文化にはやや疎いところがある。
 作中に描写はしていないが、喋りにたまに英語が混じったりもする。
・ファイターとしての強みは一撃必殺の蹴り……と思われがちだが、
 実は最大の長所は化け物じみた天性のスタミナ。
・スピード・パワー・テクニック・リーチ・スタミナの全てが抜群に優れている。
 ただ、寝技に極端に弱い事、メンタル面の不安定さから苦境に立つ事もしばしば。
 しかしそれら全てひっくるめて圧倒的な人気を得ている。
 野次が飛びやすいのも愛されている証拠。

<神崎茜>
・ファイターとしての能力は至って平凡、ただ一つの武器はド根性。
 戦闘スタイルはよく「必死」と揶揄されるが、その必死さに打ち倒されたトップファイターは数多い。
・極度に臆病であり、相手が行動した瞬間にその攻撃による最悪のビジョンが頭に浮かぶ。
 しかしその臆病さが、彼女に堅実な戦いを可能とさせている。
・とにかく弱そうに見え、空手で全国有数の実力を身につけた今でも、当たり前のように不良に絡まれる。
・どんな対戦相手にも嫌われる事がない不思議な魅力を持つ。

<ヴェラ・ウェーステラン>
・現役時代は猛牛の突進に例えられる踏み込みの速さと豪打で無敗を誇った。
 しかし当時王座に君臨していた怪物王者に勝てる気がせず、暴行事件を起こして無敗無冠のまま引退。
・ヴェラはこの事を深く後悔しており、以来酒浸りの生活を繰り返す。
 しかし親友であったヒールレスラーを再起不能に追い込んだアルマが日本に居ると知り、来日。
・20年近く自堕落な生活を続けた今でこそ悠里に全く敵わないが、
 全盛期にやっていれば手も足も出なかったのは悠里の方かもしれない。

<早紀>
・大堀西高等学校、通称“西高”の不良を寄せ集めたレディース集団の頭。
 悠里が住む『奈波フロンティアビル』付近の公園を根城とする。
 縄張りの近いクミの一団とは、以前から敵対関係にある。
・かつてタイマンでの喧嘩無敗を誇ったが、悠里とは対峙した時点で心を折られた。
・共に悠里を追いかける者ゆえか、茜とは息が合う。
・身体を鍛えると決めて以来禁煙しているが、口寂しいので常に点火前の煙草を咥えている。

<高峰青葉>
・生まれて以来ずっと、世界は自分の為に回っていると思って生きてきた。
・通称『お嬢系柔道家』。
・寝技のセンスは天才的であり、作中最高クラス。
 悠里の攻略法を考えて練習を繰り返すなど、努力家でもある。
・悠里に初黒星を付けられ、現実を知る。
 しばし自暴自棄になっていたが、やがて打倒悠里を目指して
 再びアンダーグラウンドな戦いに明け暮れ始めた。
 しかし初の敗戦以来イマイチ調子が出ず、意外にも負け越しているとか。

<李香蘭>
・元は上海で両班の暗殺依頼を請け負う女だった。
 日本の要人を暗殺するべく潜り込んだが、路地裏で当時女子高生だった悠里と戦い、
 その奔放な戦いぶりに感銘を受けて暗殺業を控えるようになる。
・龍を模した形意拳を好むが、本来は鍼系の暗器と毒が専門。
 豊富な攻撃手段を持ち、テクニックは作中最高クラス。

<アルマ>
・山岳民族リス族の六女。幼少時からムエタイで鍛えた近隣の男児よりよほど強かった。
 紐で身体を結び合わせたまま戦う「ミール」が得意。
・とにかく相手を嬲る事を好む。
 プロレスも好きだが、それはヒール(悪役)の存在が気に入ったから。
・過去にヴェラの親友であるヒールレスラーを再起不能にした事がある。
・日本に来たのは、「チビの癖に欧米人ぶった日本人」を嬲り者にするため。
・作中では意外に珍しい、根っからの悪女。

<高峰莉緒>
・高峰青葉の妹。
・元々は怪力ながらも気弱で淑やかな令嬢であり、快活な姉に憧れていた。
・その姉が自我を崩壊させる所を目にした事で、抑えていた何かが吹っ切れる。
・良くも悪くも無邪気。大切に育てられすぎたため、虫を殺すように躊躇いなく人を傷つける。
・力のリミッターがないので攻撃力は作中トップクラス。
 またほとんど痛みを感じないので異常に打たれ強い。
 欠点はスタミナがない所。短期決戦で決められないとジリ貧になりやすい。

<岸辺楓>
・戦前から続く古武術の師範。古い考えの持ち主で、見世物である総合格闘技を嫌悪している。
・しかし自身も若い頃はかなり無茶をやった。
・表立っては言えない仕事を請け負う事もあり、過去に香蘭と文字通りの「死闘」を繰り広げている。
・豊富な戦闘経験から、相手の攻撃を「見切る」技術に長ける。

<クミ>
・楓の門下生。道場の学生部最古参の一人。
 レディース集団では折檻役を担い、人間が嫌がる攻撃を知るために古武道を研究している。
 しかし一方的に嬲る事ばかりしているため、対等な戦いでは滅法弱い。

<岸辺紗江>
・楓の娘。幼少時は泣き声が余りに煩かったため、楓が稽古をつけている昼間は道場から少し離れた屋敷に預けられていた。
 だが寂しさのあまり母を追って道場に忍び込む事が多く、そのたび門下生達に可愛がられた。
 それがいつの間に真性レズビアンになったのかは定かではない。
・新しく楓の道場に来た少女には、よほどの荒くれでない限り、屋敷へ連れ込んで悪戯をする。
 そのせいで気弱な者は即座にやめてしまい、道場は気の強いレディース御用達となっている。

<沙里奈>
・アメリカで人気を博すカリスマダンサー。ダンスを応用したカポエイラを使いこなす。
・アメリカにいた頃はストリートを薄着で歩き、襲い掛かってきた男を憂さ晴らしに叩きのめしていた。
・初対面では無愛想だが、一度自らが認めた相手には信頼を置くタイプ。
・クールな見た目や足技使いである事、華のある戦いぶりなど、悠里との類似点が多い。

<鳳麻耶>
・悠里の前にアリーナの女帝であった女。マーシャルアーツを使う。
・シャープな輪郭に八重歯の覗く口元は狼を思わせ、かつては“女狼”と恐れられた。
・全てにおいて高いレベルで纏まっており、決め時を見極めて仕掛ける思い切りの良さもある。
 反面、決め手に欠け、突出したものを持つ相手にはその長所で押し切られる場合もある。
・今でも悠里に挑んでは負け続けている。登場以前の戦績は41戦39敗2分。
・悠里の事を生意気だと嫌う反面、かつて女王であった為に、その気苦労は誰よりも理解している。