※ アンケートで頂いた

・アナル寄生蟲vs女戦士in熱帯ジャングル
・尿道責め
・女騎士がシスターからハードな拷問や性的な責めを受ける
・おもらしもの

の要素を盛り込んだ小説です。長いので2つに分割、続きは後日。



ラシェの王宮は滅び去ろうとしていた。
城壁にこびり付いた砂金が闇夜に煌めき、旅ガラスの間で『砂楼の月』と謳われた由緒ある宮殿。
その700年に渡る歴史もついに終わりを迎える。
砂嵐が舞い、寒暖の差激しく、足場も不慣れな者には地獄の沼のよう。
長らく敵を拒んできたその天然の要塞を、圧倒的な物量でもって押し切る国が現れたのだ。

敵は西から各地の植民地化を狙うアルア公国。
公国はラシェの立つ大砂漠に無数の拠点を築き、少しずつ、少しずつ、囲うように軍を進めた。
ラシェが已む無く打って出た頃にはすでに袋のネズミだ。
片や曲刀と薄い衣で戦いに臨むラシェの民。片や鎧に身を固め、剣と盾を有する公国軍。
さらにラシェの戦士1人につき公国軍人4人という絶望的な兵力差。
それは戦争といえるようなものですらなかった。

逃げ延びたのはたったの2人。
民の1人と格好を入れ替え、砂中の抜け道から脱出した14歳の王女・スーヴァと、
王国一の踊り手であり、舞刀術の手練れでもある護衛・エスラだけだ。
エスラの曲刀には血糊がべったりとこびり付いている。
それは彼女がどれだけの激戦を繰り広げたのかを物語っていた。


「……いたぞ!あれが本物だ!!」
砂嵐の向こうから男の声が響く。
ガシッ、ガシッという金属音もする、味方ではない。

「姫様、お下がりください」
エスラはシャムシールを構えて王女の前へ踊り出る。
「待って、今度は私も戦うわ!」
スーヴァも真新しいカタールに手をかけるが、エスラは厳しく否定を示した。
「いいえ、スヴァーラ=ティエン=ラシェ。あなたは畏れ多きラシェの王女だ。
 あなたの指の1本は、私の腕の1本より重い。あなたの腕となれば心の臓でも足りはしない。
 私に急所を曝しながら戦うような真似をさせないで下さい!」

エスラの眼は真剣そのものだ。
足手纏い。つまりはそう断言したに近いが、あのエスラが身も蓋もない言い方をせねばならぬ状況なのだ。
スーヴァはそう悟ってカタールを手離す。
武器を持ちながら護られてばかりなのは辛いが、意地を張っている時ではない。
「……すみません」
エスラはつらそうに眉を顰めながら、前方の敵に意識を定めた。



砂嵐に揺れる公国兵は3人。
いずれも金属の鎧を纏い、砂地に苦戦している。
それを見て取り、エスラはちらりと王女の安全を確かめた後に駆け出した。
履く靴のせいもあるだろうが、兵士達とは根本的に違う動きだ。
「!!」
公国兵が驚きを浮かべる。

身体をやや斜めに倒したまま、砂上を滑るように迫る美女。
歳は20を過ぎた頃か。
腰までの黒髪が後ろに流れ、薄絹のような衣装から育ちきった肢体が覗く。
女らしい細腕、ほどよく日に焼けた健康的な脚、極上の舞を見せるであろう腰つき。
手足にチャラリと音を立てる金属装飾が異国情緒に溢れる。
そして何よりその瞳だ。
輪郭も鮮やかな吊り目の中に、しかと獲物を映す宝石が照り輝く。
砂漠の民ならではの、骨抜きになるような目力がある。

兵士達はそのエキゾチックな魅力に喉を鳴らした。
しかし自らの懐にその美が潜り込んだ時、ようやくに危機感が舞い戻る。
「このッ!!」
公国兵は片手剣を横薙ぎに振るった……つもりだったのだろうが、
不安定な足場での一閃は、剣の重みに振り回される形で斜め下を泳ぐ。
大きく肩口の開いた斬り下ろしの体勢。
肩から下にこそ重厚な鎧を纏っているものの、視界確保と熱さから鉄兜は外している。
兵士は悪寒を覚えただろう。
そして、その隙を見逃すエスラではない。

シャフィッ――!

鋭い音と共に、エスラのシャムシールが敵の首元をすり抜けた。
兵士の首へ申し訳程度に巻かれたスカーフが二股に分かれている。
鮮血が噴き上がった。

「う、うわあぁっ!!」
目の前で仲間の首が切られた。そのショックと視界を覆う血煙で、他2人も及び腰になる。
そうなれば益々もってエスラの獲物だ。
ヒュヒュンッ、とX字を描くように曲刀が煌めき、的確に相手の喉元を切り裂く。
「……かはっ……」
声にならない悲鳴が2つ上がった。
凶刃の主はその返り血を避けるように踵を返し、目を伏せたスーヴァの元へ舞い戻る。

一陣の砂埃が舞う間の出来事だ。



「……ご無事ですか、スーヴァ様?」
エスラが息を弾ませながらスーヴァに声を掛ける。
女戦士は明らかに疲れはじめていた。
砂漠の猛暑の中、何十と命のやり取りをしているのだ。
水も、スーヴァに飲めというばかりで、エスラ自身は口を潤す程度にしか摂っていない。

「王女ともあろうお方に血生臭い所ばかりお見せし、心苦しい限りです」
エスラは曲刀に染みつく匂いを恥じる。
スーヴァは強く首を振った。

「心苦しいのは私の方よ。今の私の一体どこに、あなたに敬われる資格があるの?
 戦いではお荷物で、こんなとき役に立つ知識だって何もない。
 あなたに何一つ貢献できないのに、どうして私があなたより上だというの!?」

スーヴァから涙が零れる。色白の幼い美貌が嘆きに歪む。
エスラはそのスーヴァの頬を優しく拭った。

「……畏れながら、心中お察し致します。今のお立場はおつらい事でしょう。
 それでも、あなたは王族であり続けなければならない。こんな時だからこそです。
 ラシェの王宮は滅べども、王女であるあなたが生きている。それが肝要なのです。
 ……今はまだ、実感がおありでないかもしれませんが」

エスラの言葉に、スーヴァが顔を上げる。
「……私も、父上や母上のような立派な王族になれるかしら?」
「ええ。そのお心をお持ちならば、必ずや。」
エスラはそう笑みを見せた。
スーヴァも目元を無理矢理に吊り上げる。

張り詰めていた空気に若干のゆとりが生まれ、やがて2人は無事に砂漠を抜け出した。
砂地の向こうに広がるのは、今までの枯れようが嘘のような大密林。
蒸し暑さはそのままに、長大な河が流れ、天をも覆い隠す木々が生い茂る。
一度入れば迷うこと必至の秘境だが、逃避行にこれほど都合の良い場所もなかった。


「ふぅ、生き返る……」
清冽な水で存分に喉を潤し、さすがのエスラも大きく息を吐く。
スーヴァにはその緊張の解れがとても好ましかった。
しかし……その場所はまだ、気を抜くには早すぎたのだ。


シピッ、と小さな音と共に、その針はスーヴァを襲った。

「!……危ないッ!!」
直前でエスラが気付き、スーヴァを突き飛ばす。
「きゃっ!!」
尻餅をついたスーヴァが目を上げた時、そこには首筋を押さえて目を顰めるエスラがいた。
「エスラ!……どうしたの!?」
スーヴァが問うも、スーヴァは答えない。その瞳はすぐに大きく見開かれ、痙攣を始めた。
唇が細かに動いている。

「……ふ、ふき、や…………どく…………
 …………お……に、げ………くら……さ…………」

うわ言のように呟いた後、スーヴァは草の中に倒れ込む。
「エスラ?……」
スーヴァが問いかけても返事はない。
あれほど強く、逞しかった肉体がピクリとも動かない。
「エスラあぁっ!!」
スーヴァの叫びが木々に木霊する。その木霊が消え入る頃、手近な草むらが音を立てた。
スーヴァは今度こそカタールの柄を握りしめる。

「……おや、ラシェの民ですか。これは珍しいものが獲れましたね」

草を掻き分けて姿を現したのはシスターだ。
もっとも、修道服を纏っているためシスターらしく見えるだけであり、実態は窺えない。
こんな鬱蒼としたジャングルにシスターがいるのか?
だが褐色の顔に浮かぶ穏やかな笑みは、確かに修道女らしくもある。
手に吹き矢さえなければ。

「寄らないで。斬るわ!!」
スーヴァはカタールを引き抜いた。シャランと真新しい金属音が響く。
一応の構えを取るが、白魚のような手は震え、実戦に慣れていないのが明白だ。
「あら……おやめください。手荒な事をしたくはないのです」
シスターは笑みを絶やさずに告げた。
しかしその笑みも、言葉も、スーヴァには不穏なものとしか思えない。

可憐な王女はエスラの剣術指南を思い起こす。
敵との距離は大股で3歩ほど。
横から旋回するように飛び掛かれば、一発目の吹き矢をかわして斬りつけられる筈だ。
スーヴァはそう算段を立て、勢いよく踏み出した。
同時にシスターが吹き矢を飛ばす。
スーヴァはそれを耳一つ分横に逸れてかわし、相手を刃の先に捉えた。

 (――行けるッ!!)

スーヴァは勝利を確信する。
だがまさに刃を突き立てようという瞬間、スーヴァの身体は未知の衝撃によって吹き飛ばされた。
明らかに人の攻撃ではない。
柱か、猛獣か、そういう大きな質量がもたらすものだ。

「あ゛っ!!」
衝撃の元を知る前に、スーヴァは樹へ強かに打ちつけられた。
仰ぎ見る空が水の中にいるように揺れ曲がる。
人生で初めての経験ながら、スーヴァは自らが失神する事を理解した。
地面が近づく。傍にはエスラが倒れている。
結局、また、自分はこの女性の役に立てなかったのだ。

「……エスラ…………ごめん……なさい」

王女は小さく呟きながら、女戦士の横に倒れ伏した。






「う、ん……?」
エスラが目を覚ました時、まず感じたのは窮屈さだった。
どうやら縛られているらしい。

背中に草を感じることからして、仰向けに寝ているのだろう。
手は万歳をするように腋を空けて上方に伸び、蔓で絡め取られている。
脚も腰から折り曲げられ、大きく股を広げる形で何箇所かに蔓が巻きつけられていた。
ちょうど前方に恥じらいの穴を晒す格好だ。

衣服は取り去られており、手足につけた金属製の装飾具と申し訳程度の腰布が残されたのみ。
「くっ……!」
手足の蔓を引いてみても、見かけ以上に強靭で千切れる気配はなかった。
そもそも吹き矢の毒がまだ残っており、ほとんど力が入らない。


「あら、お目覚めですか?」
突然の声にエスラが目を向けると、傍らに褐色肌のシスターが立っていた。
手には妙な虫の入った籠を提げている。

「……私と共にいた少女はどこだ」
エスラは自らの境遇よりも、まずスーヴァの安否を問うた。
シスターが興味深そうに目を細める。
「ご自身よりもあの方がご心配なのですか? どういった方なのでしょう」
「ただの連れだ。はぐらかさずに答えろ!」
エスラは相手を睨み上げながら言う。額に微かな汗が流れた。

スーヴァがラシェの王女と知れれば、どんな目に遭うか解らない。
敵国に売られるかもしれないし、そうでなくとも『由緒正しき姫君を抱きたい』という不逞の輩は多い。
間違いなくただの娘より過酷な定めが待っているはずだ。
ゆえにエスラはスーヴァの正体をひた隠す。
「なるほど、お連れの……」
シスターは納得したように答えつつ、しかし内心ではほくそ笑んでいた。

スーヴァが普通の娘でない事はとうに解っている。
あの酷暑の砂漠にいながら、透けるような白肌を持つのは王宮から出た事がない証だ。
宮仕えという可能性もあるが、それにしては雰囲気が甘ったれている。
さらには気絶した後、裸に剥いた時に見つけた胸元の宝石……あれも市井の民が持てるものではない。
そう解ってはいるが、しかしシスターはあえてエスラの話に合わせる。

「あの方なら、別の場所でお休みになられています。“今の所は”ご無事ですよ」
シスターはそう告げ、挑むようなエスラの視線を愉しむ。
そして続けた。
「……ただあの方、未遂とはいえこの私に刃を向けましたからね。
 お仕置きと言っては何ですが、ちょっとこの子達をじゃれさせてみようと思います」

シスターは言いながら手に提げた蟲籠を叩く。

おぞましいざわめきが溢れ出た。
足や触手が籠を引っ掻く音、キィキィという奇怪な鳴き声、羽音……。
エスラの顔が青ざめる。

「……や、やめろ。そんなものを、あのか……あいつに使うなッ!!」
あの方、と言いかけるエスラ。嘘のつけない性格らしい。
その言葉でシスターの疑念は確信に変わる。

「ご心配は無用です、どの子も死に至るような毒は持っていませんよ。
 ただ女の穴に潜り込まれると、少しばかり悶え狂うだけです。
 ……それとも、あなたが代わりにこの子達の相手をして下さるというのですか?」
シスターは笑顔のまま悪魔じみた選択を課した。
エスラは蟲を一瞥して息を呑み、しかしさしたる間もなく決意を固める。

「……いいだろう、気の済むまで私に使え。
 その代わり、あの娘には指1本触れぬと約束しろ!」
凛とした瞳でそう告げるエスラ。
その精悍とすら言える美しさに、いよいよシスターの笑みも深まった。

「あら、本当ですか。それならそれで構いませんが……でも、どうしてそこまで?
 別に恩義ある主君、という訳でもないのでしょう?」
シスターは意味深な表情で問う。
「ふん。“あれ”はまだ幼い。そのような気味の悪い蟲共を近づけられるか」
エスラも不穏な空気は感じているが、なおシラを切るしかない。

「……なるほど。ご立派なお姉さんでいらっしゃいますね」
シスターは瞳だけで笑いつつ、蟲入りの籠を地面に下ろした。



シスターはエスラの前に跪き、その足腰を撫で回す。

くまなく小麦色に焼けた裸体は美しい。
肌には一つの染みもなく、乳房の先だけが紅茶色に浮かびあがっている。
その身体の線は完成されきっていた。
鎖骨に沿って張る肩、豊かに膨らむ乳房。
見事な腹筋を見せながらも腰骨の隆起を邪魔しないくびれ。
股下で威勢よく盛り上がり、膝に向けて斜めに絞られながら、脹脛でもう一度膨らみをみせる脚線は見事なばかりだ。
「素晴らしい、素晴らしいわ……」
シスターの賛美の言葉も、その時だけは本心であったろう。

やがてシスターの指は、脚を滑り降りてエスラの恥じらいの部分に触れた。
かすかな腿の強張りを感じつつ、そこを押し開く。
むっとする汗の匂いの後に、成熟しつつある女の香りが漂った。
ラシェが誇る女戦士の秘肉は、桜色とまではいかないが、濃く鮮やかな桃色だ。

「あら、ここも綺麗。でもとても柔らかく伸びますね。乙女ではないのかしら」
シスターは指で秘裂を割り拡げながら嗤う。
エスラの眉がしかめられた。

エスラも20余年の人生で並ならぬ波乱を味わっている。
貞操など己の無力を知る代償に消えた。
だが、だからこそ、スーヴァには無垢なままでいて欲しかった。
単に主君だからではない。エスラは彼女を可愛い妹のように想っていた。
彼女を護れるならば、エスラはいかなる苦難をも厭わない。



シスターはエスラの秘部に指を挿し入れ、ゆっくりと動かし始めた。
粘膜を撫でるように2本の指を動かし、撫で回す。
女ならではの繊細な指遣いだ。
「…………。」
じっとりとしたその責めに、エスラの肉体は否応無く反応する。
粘膜からは分泌液が滲み出し、陰核が小豆大に身を起こし。
「あら、可愛い」
シスターは容赦なくその敏感な豆を摘んだ。
「っっ!」
エスラの腰が跳ねる。
その反応を愉しみながら、シスターは秘裂へ指を挿し入れ、陰核を包皮越しに愛で続ける。
愛液は指に絡みつくほどになり、陰核も充血を進める。
しかしそうなりながらも、エスラは一声をも上げずにいた。
シスターは笑みを深める。

「あそこをこんなにされても、冷静でいらっしゃるんですね。
 でも、ここは……どうですか?」

シスターはそう囁き、卑劣から指を引き抜いた。
そうしてそのまま指を滑り下ろし、あろう事か不浄の穴に押し当てる。
細い指はぐうっと中に入り込んだ。
「うあ!」
エスラもこれには声を上げる。
「ふふ、いい声。流石のあなたも、ここを穿られると声が出てしまうのですか?
 ああキツい、指が食い千切られそう。こちらは未使用のようですね」
シスターはエスラ自らの愛液を潤滑油に指を送り込む。

「や、やめろっ、浅ましい土人め! 貴様、そこが何の穴か解っているのかっ!!」
エスラが覇気に満ちた声で罵るも、シスターに変わりはない。
「ええ、勿論。浅ましいわたくしも、美しいあなたも、体のつくりは同じ。
 皆この穴から排泄をいたします。
 かのマリアであろうとも、この穴を弄くられ続けては老廃物を垂れ流さざるを得ないのです」
「シスターが聖母を侮辱するのか?」
「ええ。私は主にお仕えする身ではありますが、神などという確証なき存在を信奉してはおりません。
 我が主はこの密林の主(ヌシ)様だけですから」

シスターは会話を交わしながら、休むことなくエスラの尻穴を穿り続けた。
ぬちぬちという音が間断なく続き、やがて隙間無く窄まっていたエスラの後孔は、その指の形に拡がってゆく。
「んん……っ!!」
何十分かが経った頃ついに、ほんの僅かながら、エスラが鼻に掛かる嬌声を上げた。
「ふふ、聴こえましたよ。気高きラシェの戦士さま」
耳ざとくシスターが嗤う。
「気持ちがよろしかったんですね。当然です。お尻の孔は、立派な性器なんですから」
「……よ、世迷言を……ッ!!」
エスラが恥辱に塗れてシスターを睨みつけた直後、その顔が凍りつく。



シスターの手には蟲が蠢いていた。一目で鳥肌が立つ異形の蟲だ。
芋虫を巨大化させ、尾の部分を歪な瘤だらけにした醜悪な姿。
その表皮は得体の知れない粘液で濡れ光っている。
それが指責めで口を開いた肛門のそばに突きつけられているのだ。

「何を、する気だ…………?」
珍しくエスラの語気は震えていた。
武の手練でも、生理的な嫌悪は抑えきれない。
シスターは今までで一番の笑顔を見せた。
「あら。お尻が気持ちよくて、少し前の会話が頭から抜けてしまいましたか?
 あなたが仰った事ではないですか。お連れ様の代わりに、この子達を自分に使え、と。
 綺麗な形をしたこのお尻で、私の蟲達を迎え入れてくれるのでしょう?」

エスラに言い逃れる術は無い。
嫌だと言えば、スーヴァの小さな身体にこのおぞましい蟲が詰め込まれる事になる。
「くっ……! い、入れたければ好きにしろ!!」
エスラは顔を顰めながら言い放った。
しかし、それを聞いてシスターは不満げな顔になる。

「……え? それおかしいですね、別に私が入れたいと願った訳では無いはずですが」
冷たい声が投げつけられる。
エスラの瞳に焦りが浮かんだ。
このシスターの機嫌を損ねては、スーヴァに危機が及ぶ事になる。それを実感したからだ。

「で、では何と言えばいいんだ」
少し意気の弱まった言葉を返すエスラに、シスターが再び笑みを見せる。
「そうですね……。少々カチンと来ましたから、あなたの惨めな言葉が聞きたいです。
 “私のくっさいうんちを出す穴のなかに、可愛いお蟲様を下さいませ”。
 こう仰ってください」

シスターの要望に、エスラは硬直し、次に怒りを露わにした。
「ふざけるなっ! そのような言葉が吐けるか!!」
だが立場の違いは変わらない。
「……べつに無理にとは言いませんよ」
そう言ってシスターが立ち上がろうとするのを、エスラが呼び止める。

「ま、待て! ………………解った……い、言えば良いんだろう。
  …………わ、わたしの、……………………く、くっさい、うんちを出す、あなの、なかに…………」
「あらあら、まぁまぁ」
エスラの決死の宣言を、シスターは蔑みきった目で見守る。
女戦士の唇が強く噛み締められた。
「…………か、かわ、かわいい……おむしさまを、……く、ください……ませ……!!」
殺意さえ孕んだ視線でシスターを見ながら、恥辱の宣言を終えるエスラ。
それはシスターに満足をもたらすものだった。

「あははっ。ラシェの戦士さまにそこまで浅ましくお願いされては、仕方がありませんね」
シスターはそう言い、おぞましく蠢く虫をエスラの後孔に押し付けた。
エスラの尻に強張りが浮き出る。
「さぁ、お望みどおり、たっぷりとご堪能下さいませ」
シスターの指がぐぐうと蟲を押し込むと、その醜悪な生物はのた打ち回りながら穴への侵入を開始した。



「うあああぁぁっ!!」
エスラの唇から悲鳴が迸る。
「ふふ、うんうん。いい反応ですよ」
シスターはご満悦だ。
蟲は驚くべき勢いで直腸に潜り込む。
常に表皮から分泌している粘液がうまく潤滑油になっているようだ。

すらりと美しい脚の間に、醜悪な虫がイボを振りたくりながら侵入していく。
そのさまは異様だった。
「ぐうっ……!!」
エスラは眉根を寄せ、締まった腰をうねらせながらそれに耐える。
恐らくは想像を絶する忍耐のさ中にいることだろう。

数分の後、蟲は胴のすべてをエスラの腸内へ沈み込ませた。
エスラの菊輪は皺が伸びきり、星型に開いた穴から蠢く虫の尾を少しだけ覗かせている。
閉じないその穴が、限界以上の物を飲み込んでいる様をよく現していた。

「いい光景ですよ戦士さま。“可愛い蟲”を迎え入れたご気分はいかがです?」
シスターが問うも、エスラに答えるような余裕はない。
ただ目を見開き、異生物の蠢く下腹部を恐ろしげに見下ろすばかりだ。

「その子は、ヒトの排泄物を餌として好むんです。
 人間ほどいいもの食べて、滋養豊富な便を出す生き物っていませんから。
 モゾモゾ動き回って腸を刺激して、奥のほうに溜まった宿便まですっきり平らげてくれますよ。
 騎士さま、さっき指で広げた時も、結構あるみたいでしたからね。
 たっぷり便を溜めてるほど、こそぎ取られる気持ちよさは格別だそうです。よかったですねぇ」

シスターは嬉しそうにそう告げながら、苦悶するエスラの顔を覗きこむ。

「ぐ、くふっ!!」
エスラは歯を食いしばって恥辱に耐えた。
おぞましい。
芋虫のような寄生虫が、自らの腹の中にあるものを貪っているのが解る。
腸壁へ何度も何度も口が吸い付いてくるからだ。

蟲は腸壁の凹凸に沿って丹念に、丹念に啜り上げ、嘗め尽くし、奥へと進んでくる。
奥の窄まりに吸い付きながら足で糞をこそげ取り、粘ついた体で前後左右に暴れ回る。
その形は極太のペニスを思わせた。
極太で腸内を犯されているような状況の上、分泌する粘液はあろうことか便意を煽る。
単に蟲の蠢きが腸の蠕動を促すだけでなく、粘液自体にも浣腸液の効果があるらしい。



やがて下腹を巡りだす、生ぬるい腹痛。
ぐるるるぅ……という腹鳴りも聴こえ始めた。
「ぐ、ふんんん……!!!」
エスラはいよいよ眉を寄せて苦しみを示す。
どれほど誇り高かろうと、本能に根ざした便意に勝てる者などいない。

だが排便による開放は望めなかった。
たまらず腸を埋める異物、すなわち蟲をひり出そうとしても、入り口でコブを作ったように抜けない。
排出される事がわかった瞬間、この蟲はダンゴムシのように丸まって栓を作るのだ。
「んン、ぐぅううううっ・・・・・!!!!」
どれほど強く息もうとも、尻穴からわずかに尾の先が覗く程度。
それは極限の便意の中、痙攣する菊輪をも刺激する結果となって一気につらさを増してしまう。

極限の便意が腸内を暴れまわりながら、排泄する事の叶わない地獄。

「はっ、はぁっ、はっ……!!!」
やがて流石のエスラもひり出す事を諦め、肛門の力を緩める。
その瞬間、蟲は驚くべき速さで奥まりへずり上がった。
「ひっ!!」
エスラもこれには堪らず、腰を跳ね上げて反応してしまう。
力が抜けて弛緩した腸奥へ、今まで入ってこなかったような奥まりへと蟲が入り込む汚辱。
滑りをまとった身体を蠢かせ、ごりっごりっと内臓へねじり入ってくる。
今までの人生で味わった事のない未知の感覚だった。

「んん、んおおおぉぉっ!!!」

エスラが身も世も無く身悶え、咆哮したのも、仕方のない事だろう。
伸びやかな両の美脚がガクガクと震えている。

「あははっ、いい声ですよ、凄くいい。
 あなたのそんな声を聞いたのは、きっと私が初めてですね。
 せっかくですから、もっと凄い声もきかせて欲しいわ。
 あなたの大好きな可愛い蟲ちゃんは、まだまだ、まだまだ……いるんだから」

シスターはそう言って、籠の中から似たような芋虫を取り出す。
そしてそれをエスラの唇に宛がった。
エスラは恐怖に口を噤むが、シスターの恐ろしい笑みを見て当惑する。

 ( あんなおぞましいものを、口に……? )

しかしスーヴァの為だ。

「えあ゛……!」
エスラは尻穴の蹂躙を受けながら、自ら奥歯を覗かせるほどに口を開いた。
その口内に蠢く蟲が落としこまれる。
一見すると海老の踊り食い。しかしその実態はまるで違う。

寄生虫はエスラの口内に収まった途端、その動きを開始した。
虫は自ら動き回ってエスラに唾液を分泌させ、それを吸い取る。
甘いのか苦いのか、不思議な味が粘膜に染みた。

「喜んでる喜んでる。あなたのお口、とっても美味しいみたい。
 心配しなくても大丈夫、この子達は有害な菌なんて持ってませんから」

シスターは腸と口に蟲を咥えたエスラを見下ろし、さも可笑しそうに目を細める。
エスラはその笑い顔を、強い目力で睨み上げた。



口に入った蟲の動きは、まるでフェラチオのようだった。
「んっ、んむっ、ンッ……んふっ、……ん」
エスラは鼻で呼吸をしつつ、
前後に動く蟲をかろうじて舌で御する。
目線はまっすぐに前方を向き、砂漠の女戦士に相応しく凛としたままだ。
だがそうしていられるのも始めのうち。

やがて蟲は興奮し始めたのか、エスラの口の中で激しい動きを見せ始める。
喉奥へ尾の部分を擦り付けるようにし始めたのだ。
口戯に例えるなら、さながらイラマチオといった所か。

「ごおええええ゛!おごろええええ゛え゛!!!」

当然、エスラは生理現象からえづき上げる。
汚い声を発しながらすさまじい吐き気を覚え、喉が勝手に蠕動する。
やがて吐瀉物がこみ上げるが、それすら蟲に吸い尽くされた。

「ごえええ゛っ!!うごおおええええ゛え゛っっ!!!」
目を見開いて悶え、やがて凛とした目尻から涙が伝う。
そうしてさんざん喉奥を突かれた後、ついに蟲は射精を迎えた。
尾の先からどろどろしたものがあふれ出し、直接喉へ流し込まれる。
エスラはごぐん、ごぐんとそれを飲み下すしかない。

「美味しい? その子の精子よ。あなたの喉奥を種付けの場に決めたみたい」
シスターは絶望的な台詞を軽々と言い放つ。

「えはっ……!!あはっ…………!!」

ようやく蟲の尾が喉奥から引き抜かれ、呼吸を許されたエスラは白い液を吐き溢しながら空気を求めた。
胃に重みを感じるほど精液を飲んでしまった。
だがそれを認識した直後、さらにあり得ない事が起きる。

「な……なん、だ……? 頭がぼーっとする…………熱い…………」
エスラは呟き、そして気付いた。
体が発情しはじめているのだ。
頭がかあっと熱くなり、乳首に張りが感じられ、繁みの奥が湿ってくる。

「ふふ、とっても美味しかったようですね……その子の精液。
 蟲のフェロモンに当てられるなど、大したメスです」
シスターが嘲り笑った。
それと同調するかのように、再び蟲によるフェラチオが開始される。
「ん、、んんっ」
じゅぽじゅぽと唾液の音をさせながらフェラチオは続き、鼻から荒い息を吐きながら小休止。
そしてその後にイラマチオへ。
「おっ、おごっ、んごォえええええ゛っ!!!」
エスラは縛られた身で暴れつつ、幾度となく精液を嚥下させられた。


尻穴をこねくり回され、口と喉奥を延々と責められる。
これは流石にたまらない。
「えお゛っ、ああ、ああああう゛!!!!!」
エスラは不自由な呻きを上げながら、何度も身を跳ねさせた。


 ( もう、もうやめてくれ……!!
  おしり、喉奥……おしりっ、喉奥、また、おしりでっ……!!
  口の中をこんな虫風情に貪られて。
  排便の穴までも奥深くまでいいように使われて。
  こんなこと……女として……ラシャの、戦士として、
  これ以上ない屈辱だ…………!!)


エスラは心中で口惜しさを噛み締める。
反応するまい。けして反応するまい。そう思っても身体が言う事を聞かない。

頭の遥か上でツルに縛られた脚が、意思に反してびくんびくんっと震え上がった。


 (ああ……気持ち、良さそうだなぁ…………)


自らの脚の動きを、まるで他人事のように想う。
そして喉と腸奥の汚辱がその感情にリンクした時、エスラの背筋を快感の電流が突き抜けた。

「あ、ああああっ!!ふあああああぁんっっ!!!!」

口の中の蟲を押しのけるようにしながら、エスラが快感の叫びを上げた。
明らかな乱れよう。
その変化を静かに観察していたシスターは、そっとエスラの股座に屈みこんで花園を押し開いた。
「あらあら、戦士さま」
彼女はそう言って口端を吊り上げる。


「 …………どろどろじゃないですか。 」



                                  続く