※スカトロ(嘔吐、排便)注意


その時代の多寡見町を知る人間は言う。
赤月静花の名は、『最強のスケバン』として広く知れ渡っていた、と。
いわゆる不良ではありながら義に厚く、妹分に手を出す人間は堅気・筋者の見境なく叩きのめす。
そんな静花は、同時に稀に見る美人でもあった。
豊かな胸にサラシを巻き、咥え煙草で木刀を担ぐ静花。
多くの男が、その麗姿を恐れる一方で、手慰みの助けにしていたという。

多寡見の女王とも呼ぶべき彼女は、しかしある時を境に姿を消した。
無茶をし過ぎたせいでヤクザの怒りを買い、簀巻きにして海に沈められたという噂もある。
あるいは心を入れ替え、どこか遠くの町で真っ当に生きているという噂もある。
しかし、事実はそのどちらもでもない。
静花は風俗に落とされたのだ。妹分の身代わりとして。
妹分は騙されて多額の借金を負っていた。
しばらくは色々と尽くしたが、ついに進退窮まって静花に泣きついたのだ。
腕ずくで解決できる話でもなく、静花が悩んだ末に導き出した答えが、妹分の身代わりになることだった。
静花の見目は人が振り返るほどに優れている。妹分よりもよほど稼げる。
闇金融側もこの話を断る理由はなかった。
ただ静花にとって不幸だったのは、この闇金融が、かつて彼女に叩きのめされた“チンピラ”と繋がりを持っていた事だ。
このため、静花に対する調教には、彼女に恨みを持つ男達が多数加わる事となった。





恐らくは暴力団の所有物であろう、古いアパートの一室。
そこに踏み入った静花の姿を見て、居並ぶ男達は一様に言葉を失った。
静花が、白い着物の襟を左前にした、いわゆる『死に装束』を纏っていたからだ。
今までの自分はすでに死んだ、という覚悟を表したもの。
18の小娘とは思えないほど落ち着いた鋭い眼光も相まり、言葉を失わせるに十分な迫力があるはずだ。
しかし、男達はすぐに表情を変える。
かつて最強のスケバンと呼ばれた静花も、今は売られた身。男達の欲望の捌け口に過ぎない。

「なるほど、確かにあん時のガキだ。よーく覚えてんぜ、お前ぇの蹴りで脛の骨折られた痛みはよ」
一人の男が静花に歩み寄り、その細い顎を摘み上げる。
静花は男の視線を受け止め、睨み返す。
身を捧げる覚悟こそ決めたが、心まで服従する気は毛頭なかった。
「俺は殴って歯をガタガタにされたっけな。しばらく物喰うのが億劫で仕方なかったぜ」
別の男が静花の後ろに回り、器用に白装束を脱がせ始める。
「アタシは、自分から喧嘩を売ったことは一度もないよ。全部、アタシか仲間に手ぇ出したそっちの責任さ」
静花は臆する事もなく言い放つ。
その毅然とした態度を嘲笑うかのごとく、装束の前がはだけられた。
瞬間、歓声が上がる。
静花は涼しい顔を保ちながらも、内心で歯噛みしていた。すべてを見られてしまう。
普段サラシに押さえつけていた、豊満な胸。夢のように鮮やかな桜色の乳輪。
細く括れた腰に、薄らと割れた腹。
手入れしたばかりの逆三角の繊毛に、ストリップ嬢から交換して欲しいと言われるほどしっとりと艶かしい脚。
そのすべてが。

「おいおい、勿体無ぇ話だな。こんな美味そうなカラダを、喧嘩にしか使ってなかったのかよ」
男達は舌なめずりしながら静花の身体に群がり始める。
乳房を揉み、太腿を撫で。
静花はされるがままになりながらも、蔑みの表情で男達を睨み続けた。
「犯すんならとっととしな。こっちはソープで200万から稼がないといけないんだ。時間が惜しいんだよ」
静花がそう言い放つと、男達は手を離す。しかし、下卑た笑みは消えない。
「そうか。なら望みどおり、“とりあえず”輪姦してやる。
 だが勘違いするな、それが目的じゃねえ。俺達ゃ、お前を徹底的に穢し尽くす積もりでいるのよ。
 たっぷりと時間をかけてな」
静花を取り囲みながら、男達が醜く笑う。静花は不快感を隠せず眉を顰めた。



「しっかし、まさか処女だったとはな」
「ああ。あんだけの美人だってのにな。硬派気取りってのは本当らしい」
「硬派? はは、おっかなくて近づく野郎が居なかっただけだろ」

六畳間の端に座り込んだ男達が、煙草をふかしながら語らっている。
静花はその傍で、なおも犯されていた。
煎餅布団には純潔の証である朱色の染みができている。
しかし静花は、まるで痛みや苦しみを顔に出さずにいた。
断続的な運動による発汗や息切れは仕方がないとして、基本的にはなされるがままになっている。
無論、痛みがないわけではない。
固い男のものを身体の深くまで叩き込まれると、身が引き裂かれるような感覚に襲われる。
破れた処女膜の辺りが擦れるたびに、背中に冷たい汗が噴き出す。
しかし、それを表に出さない。

逆に犯す男は、よほど具合が良いのだろうか、勃起しきった逸物を夢中で叩き込んでいる。
「クソッ、こいつなんて名器持ってやがる! 腰が、止まんねぇっ…………!!!」
男は苦しげにそう言うと、小さくうめきながら逸物を抜き出した。
それとほぼ同時に、赤黒い逸物の先から白濁が噴き上がる。
「どけ、次は俺だ!」
すかさず次の男が静花に覆い被さり、隆起しきった己自身を捻じ込んでくる。
男は静花の身体を持ち上げ、荒々しく突き上げながら尻肉を鷲掴みにした。
「おら、こっちにまだ使える穴が空いてんぜ! 誰かぶち込んでやれや!!」
男の叫びに、さすがの静花も一瞬視線を惑わせる。
男が空いているというのは、膣の後ろの穴に違いない。
そこへの侵入を受けるには、さすがにかなりの覚悟が要った。
だがそれは徒労に終わる。
「オイ何言ってんだ、そこはまだ使うなって久賀さんに言われてただろうが!」
別の男の言葉で、先の男は押し黙る。
どうやらこの場での使用はないらしい。しかし『まだ』という事は、後々には使用するということだ。
静花はそれを察し、小さく奥歯を噛みしめた。



「おら。歯ぁ立てんじゃねぇぞ」
一目で柄の悪さが解る刺青男が、静花に逸物を咥えさせながら言う。
男の物はそれなりの大きさがあり、根元まで咥えこむのは中々に難儀だ。
静花は風呂場で膝立ちになり、シャワーの雫を身に纏ったままで口を使われていた。
男が小さく腰を震わせ、口内に精を放つ。
静花は男を睨み上げながらその精を嚥下した。無論、強要されての事だ。
ぐっ、と喉を鳴らし、絡みつく粘りを無理矢理に喉の奥へと流し込む。
一体、何度目になるだろう。

「今度はこっちだ。てめぇに休んでる暇なんざ無ぇぞ」
直後、別の男が静花の頭を掴んで逸物を突きつける。
静花は口元に唾液と精液を絡ませ、息を荒げながらも男の逸物を咥え込んだ。
手は膝立ちになった脚の横に力なく垂らし、指先の一本さえも動かさない。
それが彼女に課せられた条件。それを守らなければ、妹分に危害が及ぶと脅しを掛けられている。
「へへ、まさかお前にしゃぶってもらう日が来るとはよ。……おお、クソ生意気な瞳だ」
男は嬉々として腰を振りながら、静花の顔を覗き込む。
静花はされるがままになりつつも、出来うるだけの目力を込めて眼前の男を睨み上げた。
無抵抗を義務付けられた今は、その気丈な姿がかえって男達を煽る要素となってしまうが、それでも意思は示し続ける。
矜持は通し抜けるはずだった。この程度の相手ばかりなら。
しかし……現実は残酷だった。

「そろそろ俺も、混ぜて貰おか」
それまで座って様子を見ていた一人が立ち上がる。
周りの男が慌ててスペースを空けた所からして、この集団の頭……先ほど『久賀』と呼ばれた男だと解る。
静花はそれまで以上に鋭い視線を久賀に向けた。
しかし久賀が意に介する様子もなく、静花の前へ歩み出て下着を脱ぎ捨てる。
その瞬間、静花は息を呑んだ。他の男とは比べ物にならない怒張だ。
長さは、あるいは静花の頭部の奥行きと等しいほど。
太さは、咥える事に恐怖を感じるほどであり、カリ首は逞しく張っている。
斜め上にせり立ったその威容は、太い木の枝を思わせた。
「さ、咥えろや」
凍りついた静花に対し、久賀は低く命じた。
静花はすぐに視線を引き締め直しながらも、規格外の怒張を前に冷や汗を禁じえない。
縦長に口を開くが、それでも怒張を迎え入れるに小さすぎる。
「ふん、俺の物はデカ過ぎて入らんか。ええわ、ネジ込んだるから口開けとれや」
久賀が笑みを浮かべながら告げた。
だが事実、それはいきなり自力で呑み込むには大きすぎた。
静花は口惜しげに歯噛みした後、顎が外れそうになるほどに開く。久賀が腰を押し進める。
極太の亀頭が唇を割り、ずるりと内部へと入り込む。尋常でない圧迫感が静花の脳髄を凍りつかせる。

逸物の先が喉の奥まで達した瞬間、静花は思わずえづき上げた。

「んごぉ゛っ、う゛う゛おぇええ゛え゛っ……!!!!」
静花のえづき声が風呂場に響く。
久賀の規格外の怒張を咥え込む以上、それは当然の反応だ。
しかし、その事実は静花の心を傷つけていく。
「へへ、すげぇ声出してやがる!」
「アゴが外れそうになってやがんな。俺がアゴ外された時の痛み、思い知るといいぜ!」
「にしても、えづき汁がマジ半端じゃねぇな。久賀さんのがドロドロになってやがるぜ」
外野の男達が逐一状況を囃し立てた。
その中で、静花は無理矢理に口を犯されている。

「どや、美味いか?」
久賀が一旦怒張を引き抜いて問うた。
静花は声を出せる状態ではなかったが、口に溜まったえづき汁を吐き捨て、久賀を睨み上げて敵意を表す。
「なるほど、俺の物を咥えさせられて心の折れんスケは本物や。こらァ、徹底的に可愛がったらな」
久賀は嬉しそうに言うと、再び逸物を静花の口へと潜り込ませた。
静花は眉を顰める。
彼女は自分で解っていた。今の自分に、久賀の物を受け入れるのは無理がある。
大きさもそうだが、技巧に余りにも差がある。
実のところ、静花は久賀の手の平の上で踊らされているような状態にあった。
久賀ほどの物をただ乱暴に喉奥へと突き込まれれば、ほどなく嘔吐してしまうだろう。
しかし久賀はあえてそうさせない。
かろうじて嘔吐しないような動きで喉奥を掻き回し、静花の息苦しさを増している。
直火ではなく、あぶり焼きでじっくりと焼成しているようなものだ。
そうされた結果、いずれ訪れる決壊時の苦しさの総量が跳ね上がる事は、静花にも容易く想像できる。

惨めだった。
「おお゛ぇええ゛っ!!げお゛っ、ごっ!!お゛え、エ゛ぇえお゛っっ!!!!」
喉奥を突かれ、反射的にえづき声が上がるのが煩いほど聞こえる。
えづき汁は次々と溢れ、口元から滴っていく。
かろうじて久賀を睨み上げてはいるものの、苦しみが増すと白目を剥いたようになってしまう。
それらを、下衆な輩に見られている。耐え難い屈辱だ。
久賀が可笑しそうに笑いながら変化を見せた。
「さぁ、出すで。しっかり飲めや!!」
その言葉が聞こえた直後、久賀の物が一気に喉奥近くへと入り込んでくる。
奥の奥、口と鼻の穴が通じている部分へ密着するように。
「!!」
静花は本能的にその危険を察し、身を捩ろうとする。しかし、遅かった。
久賀の物が一瞬痙攣した直後、夥しい量の精液が喉奥へと浴びせかけられる。
喉のみならず、鼻にまで精液が逆流し、生臭さが静花の鼻腔を満たす。
「ぐ、ぐぶふぅっ!!!」
静花は当然噎せかえった。しかしその苦しみの只中で、久賀はさらに逸物を押し込んでくる。
喉が詰まるほどに。
それをされては、静花はもう堪らない。
「うう゛ぉお゛お゛っっっ!!!!」
意思とは無関係に呻きが上がり、背中が痙攣する。
脇に垂らしていた腕が勝手に持ち上がろうとするが、それだけは意思の力でかろうじて抑え込む。

久賀はさらに責め立てた。
容赦なく抜き差しを繰り返し、窒息して静花の顔色が紫色になる頃にようやく逸物を抜く。
そして十分な休息も与えぬままに、再び喉奥を掻き回す。
静花にしてみれば溺れているようなものだ。
息継ぎのタイミングが解らず、やがて酸い熱さが喉元を駆け上がる。
「んも゛ごおぉ゛ええぇ゛え゛え゛え゛っっ!!!!」
静花は空中を睨み据えたまま、胃の中の物を逆流させた。
滝のように凄まじい嘔吐だ。
周囲の男達が喚きたてる声は聴こえるが、ひどい耳鳴りで内容までは解らない。
風呂場のタイルに液体の跳ねる音が響く。

「はっ、はっ、はぁっ、はっ、はーっ…………」
汚物塗れの逸物が抜き出された後、静花は床に手を突いて息を整えるのが精一杯だった。
歯の間から、唾液に塗れた酸い液体がなおも滴っていく。
身体中から汗が噴きだし、前のめりの身体から落ちていく。
うっすらと開いた視界に映るのは、間違いなく自分が出した薄黄色い吐瀉物。
風呂場のタイルに沿って広がり、固形物さえ見て取れる。何とも惨めな光景。
男達の罵声が聞こえる。今まで耳にしたどんな言葉よりも心に刺さる罵倒だ。
しかし、その地獄すらも終わりではなかった。
久賀は静花の身を起こさせ、なおも逸物を桜色の唇へと押し当てる。
「まだや、まだ終わっとらんぞ。ここからや」
その言葉で、静花の苦しみは再開した。

再び風呂場に響くえづき声。
声そのものは低くくぐもったようなものに変わったが、内なる苦しみはより増している。
本当の苦しさは嘔吐そのものよりも、その後にあった。
吐き癖がついたとでも言うのだろうか、静花は柔くなった喉奥を怒張でかき回されると、容易く嘔吐するようになった。
しかし二度目以降、久賀は嘔吐の最中すら怒張を抜かない。
それどころか両手で強く静花の頭を押さえ込み、吐瀉物を押し戻すようにする。
「ぶふぁっ!!」
逃げ場を失った吐瀉物は、静花の鼻から溢れ出した。その苦痛たるや並ではない。
静花は両手で足首を掴みながら、この地獄に耐え忍んだ。
苦しみを受け止めるのが精一杯で、とても目を開けていられない。
しかし、その心理を見逃す久賀ではなかった。
「どうした、さっきまでみたいにこっち見ぃや」
そう煽られると、静花とて逃げられない。
必死に目を剥き、陵辱者を睨み上げる。相当な根性が要った。
「ほぉ、ここでまだそないな眼ェ出来る女は久しぶりや。こらぁ愉しみやなぁ。
 ……しゃあけど、それもいつまでもつやろか。ソープ嬢はあんまり気が強ぅても可愛げがないさかいな。
 徹底的にその心、折らしてもらうで」
久賀はそう笑い、静花の喉奥を蹂躙し続ける。
静花のえづき声と嘔吐の音が、それに入り混じった。





徹底的に心を折る。
久賀のその言葉通り、静花には様々な恥辱が与えられた。

ある時には風呂場で『マングリ返し』の格好を取らされ、幾度も浣腸を施された。
両の足首を押さえられ、逃げる事が叶わない。
その状態で下腹部が膨れるほど、洗面器のグリセリン溶液を注ぎ込まれる。
「くっ……! こ、こんな事で、アタシがあんた達に屈するもんか!」
静花は精一杯強がるが、刻一刻と増していく便意を消し去る術はない。
便意の波が来ては堪え、さらに大きな波に翻弄される。
逆さになった静花の視界の中、憎い男達が苦しむ静花を見下ろしていた。
それを渾身の気力で睨み上げ、静花は唇を噛みしめる。血が出るほどに。
しかし……それでも決壊の時は訪れる。

「く、うう、うううっ……!! あああ、あああ゛っ! ああーーーーっ!!!!!」

切ない叫びと共に、剥き卵のような臀部から汚辱が噴き出す。
それは高く吹き上がり、女の白い肌の随所に浴びせかかる。
茶色い奔流は、内股を通り、腹部を抜け、首筋にまで。
決壊と同時に、男達の手元で幾度ものフラッシュが焚かれるのが解った。
「ぐうう、う……っぐ!!」
自らの汚物の匂いに塗れながら、静花は口惜しげに顔を歪める。
「はははは、あの澄ましてた美人がクソ塗れだぜ、ザマァねぇな!」
「全く、惨めだねぇ。お前のそのザマを写したネガは、きっちり可愛い妹分共に配ってやるよ」
男達の嘲笑いが、いよいよ彼女の自尊心を切り刻んでいく。
誇り高い、『多寡見の女王』の自尊心を。



静花は連日犯されていた。
用いられるのは、膣ではない。肛門ばかりを休みなく使用された。
今も静花の菊輪は、久賀の規格外の怒張によって押し拡げられている。
始めは苦痛だったそれも、今ではすっかり慣らされ、エラの張ったカリ首が抜き出される度に快感を覚えるほどになった。
しかし如何に心地よかろうとも、『排泄の穴を用いられている』という事への抵抗が無くなる事はない。
妹分の存在を盾に肛門調教を受けながら、静花は悔し涙を堪えるのに苦心する。
「んっ、んぉっ……あ、ああおっ…………お」
肛門を貫かれる静花の口から、かすかに声が漏れた。
嬌声。まさに漏れ出したというに相応しい、快感の色を含んだ声だ。
しかし、周囲の男達がそれに難色を示す。
「おい、また声が低くなってんぞ。オンナの声出せっつってんだろうが」
「可愛い妹がどうなってもいいのか、え?」
男達がそう凄むと、静花は心から口惜しげに鼻へ皺を寄せ、再び声を上げた。
「あっ、あ、ぁあっ…………」
先ほどとは一変した、少女の喘ぎ声。
まるで天使を思わせる声が、勇ましい女スケバンの喉から発せられる。

声を女のものにさせられるだけではない。
彼女は格好もまた、赤いスカートに白ブラウスというガーリッシュな出で立ちだ。
その状態で、後ろから抱くように肛門を犯されている。
そしてその様を見せつけるかのように、正面には大きな姿見が置かれていた。
「へへへ。そうしてると可愛いぜぇ、静花ちゃんよ」
男達は下卑た笑みを浮かべながら、静花の黒髪を撫でる。
髪に指を絡ませる形で、丹念に、執拗に。
さらには女の声を上げる静花の唇を、一人の男が奪う。
「んむっ、む、んんんんんっ……ん、あ…………」
蕩けるようなキスが始まった。
まるで想い合う男女がするような、深く舌を絡ませるフレンチキス。
妹分の身代わりである静花は、それを甘受するしかない。
女の格好をしたまま、為すすべもなく排泄の穴を犯され続け、髪を撫でられ、キスを強要される。
妙な感覚だ。頭がドロドロに溶けてゆく。

始めこそ静かな瞳で相手を睨んでいた静花の表情が、次第に、変わり始めた。
頬が紅潮し、瞳が蕩け……
その瞬間、はっとしたように静花は芽を見開く。
「や、やめろっ!!」
焦った口調で叫びながら、素早く顔を引いて男の口づけから逃れる。
周囲で笑いが起きた。
「おやおや、まーた女の気分になっちまったのか」
「そろそろ浸っちまえよ。その方が突っ張ってるより自然なんだ、楽になるぜ」
その言葉に、静花は強く頭を振る。
「違う、違う!! ア、アタシは、そんな女々しい心は持っちゃいない!!」
必死に否定するが、状況は変わらない。
「正直になったらどうや。女の扱いされながら尻穴犯されて、すっかり心が女になりかけとるやろ。
 なんぼ言葉で否定しても……ここは正直や」
背後から犯す久賀が、静花の秘裂に手を伸ばした。
静花の顔が青ざめる。
彼女自身も解っていた。女の扱いをされ、女の声を強要されるうち、自分に変化が起きている事が。
女として、濡れ始めていることが。
「そんなもの、ただの自衛反応だ……う、うふうう゛っ!!!」
必死に強がりを見せる静花。
しかし濡れた事を意識しながら尻穴を抉られた瞬間、再び彼女の声は快感に染まった。

女として『作り変えられていく』無間地獄の中、静花はただ瞳を彷徨わせる。
果たして自分は、自分の矜持が保てるのか。
静花にとって、今やそれは風前の灯が如く、ひどく儚げなものに思えるのだった。


                           終
<初出:2chエロパロ板 『[レイプ]鬼畜陵辱[スカトロ]第15章』 スレ>